FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
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名称 | 解説 | 関連ファイル | 使用例 | | 関連項目 | 歴史 | 作者
NSSWITCH.CONF(5)    FreeBSD ファイルフォーマットマニュアル    NSSWITCH.CONF(5)

名称
     nsswitch.conf -- ネームサービススイッチの設定ファイル

解説
     nsswitch.conf ファイルは、C ライブラリの nsdispatch(3) (ネームサービスス
     イッチディスパッチャ) ルーチンがどのように動作するべきかを指定します。

     設定ファイルは、ホスト、ユーザ (パスワード)、グループなどに関する情報を含
     んでいる様々なデータベースをプロセスがどのように検索するかを制御します。
     各データベースは、(ローカルファイル、DNS、NIS, とキャッシュのような) ソー
     スに由来し、ソースを検索する順序は、nsswitch.conf で指定されます。

     nsswitch.conf の各エントリは、データベース名と空白で区切られたソースのリ
     ストから成ります。各ソースは、次のリストされたソースが使用されるか、また
     は検索が、現在のソースで終了するかどうか判断するオプションの後続する基準
     を持つことができます。各基準は、1 つ以上のステータスコードとそのステータ
     スコードが生じるなら、取られるアクションから成ります。

   ソース
     次のソースが実装されています:

     ソース  説明
     files   /etc/hosts/etc/passwd のようなローカルファイル。
     db      ローカルデータベース。
     dns     インターネットドメインネームシステム (Internet Domain Name Sys
             tem)。``hosts'' と `networks' は、IN クラスエントリを使用し、すべ
             ての他のデータベースは、HS クラス (Hesiod) エントリを使用します。
     nis     NIS (以前は、YP)。
     compat  ``passwd'' と ``group'' データベースで `+/-' をサポートします。こ
             れが存在するなら、それは、そのエントリのためのただ 1 つのソースで
             なければなりません。
     cache   nscd(8) デーモンを使用します。

   データベース
     次のデータベースは、次の C ライブラリ関数によって使用されます:

     データベース
               次によって使用される
     group     getgrent(3), getgrent_r(3), getgrgid_r(3), getgrnam_r(3),
               setgrent(3), endgrent(3)
     hosts     getaddrinfo(3), gethostbyaddr(3), gethostbyaddr_r(3),
               gethostbyname(3), gethostbyname2(3), gethostbyname_r(3),
               getipnodebyaddr(3), getipnodebyname(3)
     networks  getnetbyaddr(3), getnetbyaddr_r(3), getnetbyname(3),
               getnetbyname_r(3)
     passwd    getpwent(3), getpwent_r(3), getpwnam_r(3), getpwuid_r(3),
               setpwent(3), endpwent(3)
     shells    getusershell(3)
     services  getservent(3)
     rpc       getrpcbyname(3), getrpcbynumber(3), getrpcent(3)
     proto     getprotobyname(3), getprotobynumber(3), getprotoent(3)
     netgroup  getnetgrent(3), setnetgrent(3), innetgr(3)

   ステータスコード
     次のステータスコードが利用可能です:

     ステータ  説明
     success   要求されたエントリが見つかりました。
     notfound  エントリは、このソースに存在しません。
     tryagain  ソースは、使用中で、再試行に応答できます。
     unavail   ソースは、応答がないか、またはエントリは、破損しています。

   アクション
     ステータスコードのそれぞれについて、2つのアクションの 1 つが指定できます:

     アクション
               説明
     continue  次のソースを試みます。
     return    現在の結果で返ります。

   ファイルの形式
     nsswitch.conf の構文の BNF の説明は、次の通りです:

     <entry>      ::= <database> ":" [<source> [<criteria>]]*
     <criteria>   ::= "[" <criterion>+ "]"
     <criterion>  ::= <status> "=" <action>
     <status>     ::= "success" | "notfound" | "unavail" | "tryagain"
     <action>     ::= "return" | "continue"

     各エントリは、ファイルの新しい行から開始します。`#' は、行の終りまでのコ
     メントを区切ります。空行は、無視されます。行の終りの `\' は、改行をエス
     ケープし、次の行を現在の行の続きとします。すべてのエントリは、大文字と小
     文字を区別しません。

     デフォルトの基準は、``success'' で返ることです、他の場合は、continue (継
     続) です。(すなわち、[success=return notfound=continue unavail=continue
     tryagain=continue])。

   キャッシュ
     利用者は、nsswitch.conf ファイルの最初のソースとして ``cache'' を指定する
     ことによって、特定のデータベースのためのキャッシュを有効にすることができ
     ます。利用者は、この nscd.conf(5) のデータベースのためのキャッシュも有効
     にするべきです。特定の問い合わせに対して ``cache'' ソースが成功を返すな
     ら、さらなるソースは、問い合わせされません。他方では、以前にキャッシュさ
     れたデータがないなら、問い合わせ結果は、他のすべてのソースが処理された直
     後に、キャッシュに置かれます。その ``cache'' は、実行している nscd(8)
     デーモンを必要とすることに注意してください。

   compat モード: +/- 構文
     歴史的なマルチソース実装では、`+' と `-' 文字は、NIS からのユーザパスワー
     ドとグループ情報のインポートを指定するために使用されます。nsswitch.conf
     は、NIS のような配布されたソースにアクセスする代替の方法を提供しますが、
     ``compat'' の単一のソースを指定することは、歴史的な振る舞いを提供します。

     ``passwd_compat: source'' を指定することによって、`+/-' によってアクセス
     される情報のための代替のソースを使用することができます。この場合の
     ``source'' は、`files' と `compat' を除いて、`dns', `nis' または他のソー
     スを指定することができます。

   
     歴史的に、多くのデータベースには、しばしば形式 getXXXent() の列挙関数があ
     りました。これらは、データベースがローカルファイルにあったとき、意味があ
     りますが、それぞれ未知のサイズの複数のソースがおそらくあるとき、意味がな
     いか、またはより少ない関連性があります。インタフェースは、互換性のために
     まだ提供されていますが、ソースは、完全なエントリを提供することができない
     かもしれないか、または同様の情報を含んでいる複数のソースが指定されるな
     ら、複製のエントリが、検索され、取り出されます。

     以前と現在の実装との互換性を保証するために、``compat'' ソースは、与えられ
     たデータベースに唯一現れなければなりません。

   デフォルトのソースリスト
     何らかの理由で、nsswitch.conf が存在していないか、または失われているか、
     または破損したエントリがあるなら、nsdispatch(3) は、要求されたデータベー
     スのための ``files'' のエントリをデフォルトにします。例外は、次の通りで
     す:

     データベース     デフォルトのソースのリスト
     group            compat
     group_compat     nis
     hosts            files dns
     passwd           compat
     passwd_compat    nis
     services         compat
     services_compat  nis

関連ファイル
     /etc/nsswitch.conf  ファイル nsswitch.conf は、/etc に存在します。

使用例
     キャッシュ、次に /etc/hosts それから DNS からホストを検索するために、そし
     て NIS からのユーザ情報を検索するためには、次を使用します:

     hosts:   キャッシュファイル dns
     passwd:  nis [notfound=return] ファイル
     group:   nis [notfound=return] ファイル

     基準 ``[notfound=return]'' は、"ユーザが nis に見つからない (notfound) な
     ら、ファイルを試みない" 方針を設定します。これは、サーバがダウンしている
     ときを除いて、情報の信頼できるソースとして nis を扱います。


     システムが WITHOUT_NIS でコンパイルされていたなら、利用者は、`nis' エント
     リを削除しなければなりません。

     FreeBSD の標準 C ライブラリ (libc, -lc) は、GNU C ライブラリ nsswitch イ
     ンタフェースのために書かれた NSS モジュールとの互換性のあるスタブを提供し
     ています。しかしながら、これらのスタブは、``passwd'' と ``group'' データ
     ベースの使用のみをサポートしています。

関連項目
     nsdispatch(3), nscd.conf(5), resolv.conf(5), nscd(8), ypbind(8)

歴史
     nsswitch.conf ファイル形式は、FreeBSD 5.0 ではじめて登場しました。それ
     は、NetBSD 1.4 ではじめて登場した NetBSD プロジェクトから取り込まれまし
     た。

作者
     Luke Mewburn <lukem@netbsd.org> は、ULTRIX svc.conf(5) と Solaris
     nsswitch.conf(4) マニュアルページからアイデアを使用して、この自由に配布可
     能なネームサービススイッチ実装を書きました。

FreeBSD 11.2                     June 6, 2016                     FreeBSD 11.2

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