FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 解説 | HESIOD サポート | NIS サポート | COMPAT サポート | 関連ファイル | 互換性 | 関連項目 | 歴史 | バグ
PASSWD(5)           FreeBSD ファイルフォーマットマニュアル           PASSWD(5)

名称
     passwd, master.passwd -- パスワードファイルの形式

解説
     passwd ファイルは、パスワード情報のローカルなソースです。それらは、Hesiod
     ドメインの `passwd' と `uid' および nsswitch.conf(5) によって制御される
     NIS マップ `passwd.byname', `passwd.byuid', `master.passwd.byname' と
     `master.passwd.byuid' とともに使用することができます。

     一貫性を保つために、これらのファイルのどれも、常に手動で修正されるべきで
     はありません。

     master.passwd ファイルは、root からのみ読み込み可能で、改行で区切られたレ
     コードから成ります。ユーザごとに 1 レコードが対応し、コロン (`:') で区切
     られた 10 個のフィールドが含まれます。これらのフィールドは、次の通りです:

           name      ユーザのログイン名。

           password  ユーザの暗号化されたパスワード。

           uid       ユーザの ID。

           gid       ユーザのログイングループ ID。

           class     ユーザのログインクラス。

           change    パスワードの変更時間。

           expire    アカウントの有効時間。

           gecos     ユーザに関する一般的な情報。

           home_dir  ユーザのホームディレクトリ。

           shell     ユーザのログインシェル。

     passwd ファイルは、削除された class, changeexpire フィールドと `*' 文
     字によって置き換えられた password フィールドがある、pwd_mkdb(8) によって
     master.passwd ファイルから生成されます。

     name フィールドは、コンピュータのアカウントにアクセスするために使用される
     ログインで、uid フィールドは、それに関連付けされた数値です。それらは、
     ファイルのアクセスを制御するので、システム (としばしば一群のシステムに
     渡って) に渡って両方ともユニークであるべきです。

     同一のログイン名および同一のユーザ ID がある複数のエントリがあることは、
     可能ですが、そうすることは、通常、誤りです。これらのファイルを操作する
     ルーチンは、しばしば複数のエントリの 1 つだけ、しかもランダムな選択による
     1 つを返します。

     ログイン名は、ハイフン (`-') で始まってはならず、8 ビットの文字、タブ、ま
     たは空白、または、次のシンボルのいずれかを含むことができません:
     `,:+&#%^()!@~*?<>=|\/"'。ドル記号のシンボル (`$') は、Samba でしようする
     ための最後の文字としてのみ許可されています。ユーザデータベースのフィール
     ドを区切るために歴史的に使用されていたので、フィールドは、コロン (`:') を
     含むことはできません。

     大文字小文字の区別は、重要です。ログイン名 `Lrrr' と `lrrr' は、異なって
     いるユーザを表わします。大文字小文字を区別するログイン名がないシステムと
     相互運用するとき、これに注意してください。

     master.passwd ファイルでは、password フィールドは、パスワードの暗号化され
     た形式です、crypt(3) を参照してください。password フィールドが空の場合、
     マシンへのアクセスには、パスワードを要求されません。これは、ほとんど常に
     誤りであるので、PAM のような認証のコンポーネントは、パスワードなしアカウ
     ントへのリモートアクセスを強制的に禁止することができます。このファイル
     は、暗号化されたユーザパスワードを含んでいるので、適切な特権なしでだれで
     も読み込み可能とするべきではありません。

     `*' のパスワードは、パスワード認証がそのアカウントのために無効にされてい
     ることを示します (他の形式の認証によるログイン、例えば、ssh(1) キーを使用
     してのログインは、まだ動作しています)。フィールドは、暗号化されたパスワー
     ドを含むだけです、そして、`*' は、パスワードを暗号化してもけっしてあり得
     ない結果です。

     `*LOCKED*' によって前置された暗号化パスワードは、アカウントが一時的に締め
     出されて、どんな認証も使用してもだれもにログインすることができないことを
     意味します。アカウントロックのための便利なコマンドラインインタフェースに
     ついては、pw(8) を参照してください。

     group フィールドは、ユーザがログイン時に置かれるグループです。このシステ
     ムは、複数のグループ (groups(1) 参照) をサポートするので、現在、この
     フィールドには、ほとんど特別の意味はありません。

     class フィールドは、ユーザのログインクラスのためのキーです。ログインクラ
     スは、ユーザ属性、アカウンティング、リソース、環境設定の termcap(5) スタ
     イルのデータベースである login.conf(5) で定義されます。

     change フィールドは、アカウントのためのパスワードを変更しなければならない
     ときまでの基準時点 UTC からの秒数です。このフィールドは、パスワードの時効
     機能をオフにするために、空のままにされています。0 の値は、フィールドを空
     のままにしておくことと等価です。

     expire フィールドは、アカウントが期限切れとなるまでの基準時点 UTC からの
     秒数です。このフィールドは、アカウントの時効機能をオフにするために、空の
     ままにされています。0 の値は、フィールドを空のままにしておくことと等価で
     す。

     gecos フィールドは、通常、次のようなコンマ (`,') で区切られたサブフィール
     ドを含んでいます:

           name    ユーザのフルネーム
           office  ユーザのオフィス番号
           wphone  ユーザの仕事場の電話番号
           hphone  ユーザの自宅の電話番号

     full name (フルネーム) は、gecos フィールドが finger(1), sendmail(8) など
     のようなさまざまなプログラムによって表示されるか、または使用されるとき、
     キャピタライズされた login name (ログイン名) によって置き換えられる、アン
     パサンド (`&') を含むことができます。訳注: キャピタライズは、先頭の 1 文
     字を大文字にすることです。

     office (オフィス) と電話番号のサブフィールドは、finger(1) プログラムとお
     そらく他のアプリケーションによって使用されます。

     ユーザのホームディレクトリ home_dir は、ユーザがログインで置かれる、完全
     な UNIX のパス名です。

     shell フィールドは、ユーザが選ぶコマンドインタプリタです。shell フィール
     ドに何もないなら、Bourne シェル (/bin/sh) が仮定されます。今回限りでアカ
     ウントへのログ記録を無効にする従来の方法は、システムアカウントで行われる
     そのままに、/sbin/nologin (nologin(8) 参照) にその shell を設定することで
     す。

HESIOD サポート
     `dns' が nsswitch.conf(5) の `passwd' データベースのために指定されるな
     ら、passwd の検索は、`passwd' Hesiod ドメインから生じます。

NIS サポート
     `nis' が nsswitch.conf(5) の `passwd' データベースのために指定されるな
     ら、passwd の検索は、`passwd.byname', `passwd.byuid',
     `master.passwd.byname' と `master.passwd.byuid' の NIS マップから生じま
     す。

COMPAT サポート
     `compat' が `passwd' データベースのために指定され、`dns' または `nis' の
     いずれかが nsswitch.conf(5) の `passwd_compat' データベースのために指定さ
     れるなら、passwd ファイルは、ユーザ名とネットグループに基づいた標準的な
     `+/-' の排除と包含もサポートします。

     `-' (マイナス記号) で始まる行は、`+' (プラス記号) でマークされる、あらゆ
     る次の包含から排除されるようにマークされるエントリです。

     行の 2 番目の行が `@' (アット記号) であるなら、操作は、name フィールドの
     残りの文字によって指定されたネットグループのすべてのエントリのユーザ
     フィールドを含みます。そうでなければ、name フィールドの残りは、特定のユー
     ザ名であると仮定されます。

     また、`+' トークンは、(`passwd_compat: dns' がある) Hesiod ドメイン
     passwd または (`passwd_compat: nis' がある `passwd.byname' と
     `passwd.byuid' の NIS マップのいずれかからすべてのユーザがインクルードさ
     れる name フィールドで孤立されます。

     エントリが空でない uid または gid フィールドを含んでいるなら、指定された
     数値は、Hesiod ドメインまたは NIS マップから検索して取り出された情報を上
     書きします。同様に、gecos, dir または shell エントリにテキストが含まれて
     いるなら、Hesiod または NIS を通してインクルードされる情報を上書きしま
     す。また、いくつかのシステムで、passwd フィールドは、上書きされます。

関連ファイル
     /etc/passwd         削除されたパスワードがある ASCII のパスワードファイル
     /etc/pwd.db         削除されたパスワードがある db(3) 形式のパスワードデー
                         タベース
     /etc/master.passwd  そのままのパスワードがある ASCII のパスワードファイル
     /etc/spwd.db        そのままのパスワードがある db(3) 形式のパスワードデー
                         タベース

互換性
     パスワードファイルの形式は、4.3BSD 以後に変更されました。古いスタイルのパ
     スワードファイルを新しいスタイルのパスワードファイルに変換するために、次
     の awk スクリプトを使用することができます。追加のフィールド class, changeexpire が追加されましたが、デフォルトでオフにされています (これらの
     フィールドを 0 に設定することは、それらを空白のままにしておくことと等価で
     す)。class は、現在実装されていませんが、change と expire は、実装されて
     います。それらを設定するために、基準時点からの秒単位の現在の日と必要とす
     るオフセットの秒数のどんなものでも加えたものを使用します。

           BEGIN { FS = ":"}
           { print $1 ":" $2 ":" $3 ":" $4 "::0:0:" $5 ":" $6 ":" $7 }

関連項目
     chpass(1), login(1), passwd(1), crypt(3), getpwent(3), login.conf(5),
     netgroup(5), nsswitch.conf(5), adduser(8), nologin(8), pw(8),
     pwd_mkdb(8), vipw(8), yp(8)

     Managing NFS and NIS (O'Reilly & Associates)

歴史
     passwd ファイル形式は、Version 6 AT&T UNIX で登場しました。

     NIS passwd ファイル形式は、SunOS ではじめて登場しました。

     Hesiod のサポートは、FreeBSD 4.1 ではじめて登場しました。それは、
     NetBSD 1.4 ではじめて登場した、NetBSD プロジェクトから移植されました。

バグ
     ユーザ情報は、(最終的に) 他の場所に格納されるべきです。

     あらゆる包含物の後に、ファイルの `compat' 排除を置くことは、予期しない結
     果となります。

FreeBSD 11.2                     May 29, 2014                     FreeBSD 11.2

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