FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
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名称 | ライブラリ | 書式 | 解説 | 戻り値 | 関連項目 | 歴史 | 作者 | バグ
CRYPT(3)               FreeBSD ライブラリ関数マニュアル               CRYPT(3)

名称
     crypt -- トラップドア暗号化

ライブラリ
     暗号ライブラリ (libcrypt, -lcrypt)

書式
     #include <unistd.h>

     char *
     crypt(const char *key, const char *salt);

     const char *
     crypt_get_format(void);

     int
     crypt_set_format(const char *string);

解説
     crypt() は、鍵の検索の試みを防止するために追加されたコードでパスワードの
     ハッシュを行ないます。ハッシュで異なるアルゴリズムを使用することができま
     す。現在、これらは、NBS Data Encryption Standard (DES)、MD5 ハッシュ、NT
     Hash (Microsoft の NT スキームと互換性がある) と Blowfish を含んでいま
     す。使用されるアルゴリズムは、DES および Blowfish がインストールされてい
     るかどうか、そしてデフォルトを変更するために crypt_set_format() が呼び出
     されているかどうかで、salt (モジュール化暗号形式 (Modular Crypt Format
     (MCF)) に従います) の形式に依存します。

     crypt への最初の引数は、ヌル文字で終了する文字列のハッシュするデータ (通
     常パスワード) です。2 番目の引数は、salt で、次の 3 つの形式の 1 つです:

           Extended     下線 (``_'') で始まるなら、DES 拡張形式は、下記のよう
                        に、鍵と salt の両方の解釈で使用されます。
           Modular      文字列 ``$digit$'' で始まるなら、Modular Crypt Format
                        (モジュール化暗号形式) が下記のように、使用されます。
           Traditional  上記のいずれも真でないなら、salt (または最初の部分) と
                        して文字列全体を使用して、伝統的な形式を想定します。

     すべてのルーチンは、時間を消費するように設計されています。

   DES 拡張形式:
     key (鍵) は、8 文字のグループに分割され (最後のグループは、ヌルバイトが詰
     められ)、各文字の下位 7 ビット (グループごとに 56 ビット) は、次のような
     DES 鍵から使用されます: 56 ビットの最初のグループは、DES 鍵の初期値になり
     ます。追加のグループごとに、現在の DES 鍵自体の暗号化とグループビットの排
     他的論理和 (XOR) は、次の DES 鍵となります。

     salt は、4 バイトの繰り返し回数と 4 バイトの salt が続く下線で構成される
     9 文字の配列です。これらは、印刷可能文字、文字ごとの 6 ビット、最初の最下
     位文字としてエンコードされます。値 0 から 63 までは、``./0-9A-Za-z'' とし
     てエンコードされます。これは、countsalt の両方のために 24 ビットを許
     可します。

     salt は、16777216 または 4096 の可能な方法の 1 つ (すなわち、24 または 12
     ビット: salt のビット i が設定されるなら、ビット ii+24 は、DES E-box
     出力で交換されます) で DES アルゴリズムに不規則性を導入します。

     DES 鍵は、DES の count 繰り返しを使用して、64 ビットの定数を暗号化するた
     めに使用されます。返される値は、エンコードされた 64 ビットの暗号化が続く
     salt で構成される、20 または 13 バイト (プラスヌル文字) の長さのヌル文字
     で終了する文字列です。

   Modular 暗号化:
     salt が文字列 $digit$ で始まるなら、Modular Crypt Format (モジュール化暗
     号形式) が使用されます。digit は、どのアルゴリズムが暗号化で使用されるか
     を表します。続くトークンは、暗号化で使用される実際の salt です。使用され
     る salt の最大の長さは、モジュールに依存します。salt は、文字列の終りが文
     字 (ヌル文字) またはドル記号で終了されなければなりません。ドル記号の後の
     あらゆる文字は、無視されます。

     現在サポートされているアルゴリズムは、次の通りです:

           1.   MD5
           2.   Blowfish
           3.   NT-Hash
           4.   (未使用)
           5.   SHA-256
           6.   SHA-512

     他の暗号化形式は、容易に追加されます。salt の例は、次の通りです:

           $4$thesalt$rest

   Traditional 暗号化:
     使用されるアルゴリズムは、crypt_set_format() が呼び出されたか、グローバル
     なデフォルトの形式が指定されたかどうかに依存します。グローバルなデフォル
     トが指定されなかったか、または crypt_set_format() が他のものに設定した形
     式がないなら、組み込みのデフォルトの形式が使用されます。これは、現在利用
     可能であるなら、DES、そうでなければ、MD5 です。

     salt をどのように使用するかは、ハッシュのためのアルゴリズムに依存します。
     最良の結果のためには、少なくとも 8 文字の salt を指定します。

     crypt_get_format() 関数は、現在使用されているアルゴリズムの名前を表す定数
     文字列を返します。有効な値は、`des', `blf', `md5', `sha256', `sha512' と
     `nth' です。

     crypt_set_format() 関数は、供給された string にしたがって、デフォルトのエ
     ンコード形式を設定します。

戻り値
     crypt() 関数は、成功すれば、暗号化された値へのポインタを返し、失敗すれ
     ば、NULL を返します。注: これは、標準の振る舞いではありません、AT&T
     crypt() は、常に文字列へのポインタを返します。

     crypt_set_format() 関数は、供給されたエンコード形式が有効であったなら、1
     を返します。そうでなければ、0 の値が返されます。

関連項目
     login(1), passwd(1), getpass(3), passwd(5)

歴史
     ロータに基づく crypt() 関数は、Version 6 AT&T UNIX で登場しました。現在の
     スタイルの crypt() は、Version 7 AT&T UNIX で登場しました。

     DES セクションのコード (FreeSec 1.0) は、アメリカ合衆国のみの NetBSD
     libcrypt 暗号化ライブラリに対する重荷から解放する置き換えとして、アメリカ
     合衆国の外側で開発されました。

作者
     最初に David Burren <davidb@werj.com.au> によって書かれ、その後、Poul
     Henning Kamp, Mark R V Murray, Michael Bretterklieber, Kris Kennaway,
     Brian Feldman, Paul Herman と Niels Provos によって追加と更新が行なわれま
     した。

バグ
     crypt() 関数は、静的なデータへのポインタを返し、crypt() へのその後の呼び
     出しは、同じデータを修正します。同様に、crypt_set_format() は、静的なデー
     タを修正します。

     NT-hash スキームは、salt を使用せず、有能な攻撃者が壊わすのは、難しくあり
     ません。その使用は、推奨されません。

FreeBSD 11.2                     March 9, 2014                    FreeBSD 11.2

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