FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
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名称 | 書式 | 解説 | 実装に関する注 | 関連項目
TTY(4)             FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル             TTY(4)

名称
     tty -- 一般的な端末のインタフェース

書式
     #include <sys/ioctl.h>

解説
     このセクションは、システムの端末ドライバのインタフェースについて説明して
     います。

   端末特殊ファイル
     システムの各ハードウェア端末ポートは、通常、ディレクトリ ``/dev/'' に関連
     付けられた端末特殊デバイスファイル (例えば、``/dev/tty03'') があります。
     ユーザが、これらのハードウェア端末ポートの 1 つでシステムにログインすると
     き、システムは、既に関連するデバイスをオープンして、通常の対話的な使用の
     ために回線を準備しています (getty(8) を参照)。また、ハードウェア端末ポー
     トに接続するのではなく、反対側の別のプログラムに接続する端末ファイルのよ
     うな特別な場合があります。これらの特殊端末デバイスは、疑似端末 (pty) と呼
     ばれ、(例えば rlogin(1) または telnet(1) を使用して) ネットワーク越しにロ
     グインするとき、システムに同じインタフェースをユーザに与えるのに必要なメ
     カニズムを提供しています。そのような場合でも、端末ファイルがどのように
     オープンされてセットアップされたかについての詳細は、システムの特別なソフ
     トウェアによって既に処理されています。したがって、ユーザは、通常、これら
     の回線がどのようにオープンされ、使用されるかの詳細に関して心配する必要は
     ありません。また、これらの回線は、(発信モデムを通して) システムからのダイ
     ヤルするためにしばしば使用されますが、一方、システムは、これらの端末特殊
     ファイルにアクセスする詳細を隠すプログラムを提供しています (tip(1) を参
     照)。

     対話的なユーザがログインするとき、システムは、コマンドレベルで、stty(1)
     に記述され、プログラミングレベルで、termios(4) に記述されている特別な詳細
     である、(回線制御規則 (line discipline) と呼ばれる) 特殊な方法で振る舞う
     回線を準備しています。ユーザは、特定のログイン端末に関連付けられている設
     定を変更するのに関心があるなら、よくある例として、前述のマニュアルページ
     を参照するべきです。このマニュアルページの残りは、おそらくシステムによっ
     て提供されたものと同様の機能を提供したいプログラムによって必要とされるよ
     うな、低レベルで端末デバイスを使用して制御する詳細について説明することに
     関係しています。

   端末ファイル操作
     つぎのすべての操作は、ioctl(2) システムコールを使用して呼び出されます。要
     求と argp パラメータの説明については、そのマニュアルページを参照してくだ
     さい。ここで定義された ioctl 要求に加えて、有効な特定の回線制御規則は、そ
     れに特有の他の要求を定義しています (実際に、termios(4) は、ioctl 要求では
     なく、関数呼び出しとして、それらを定義しています)。次のセクションは、利用
     可能な ioctl 要求をリストしています。要求の名前、目的の説明、と (もしある
     なら) タイプされた argp パラメータがリストされます。例えば、最初のエント
     リ

           TIOCSPGRP int *tpgrp

     は、次のコードの断片によってファイル記述子 0 に関連付けされた端末で呼び出
     されます:

             int pgrp;

             pgrp = getpgrp();
             ioctl(0, TIOCSPGRP, &pgrp);

   端末ファイル要求の解説
     TIOCSETD int *ldisc
                 この呼び出しは、時代遅れであり、互換性のために残されていま
                 す。FreeBSD 8.0 の前に、ldisc によって指された新しい回線制御
                 規則に変更されるでしょう。

     TIOCGETD int *ldisc
                 ldisc によって指される整数に現在の回線制御規則を返します。

     TIOCSBRK void
                 端末のハードウェアを BREAK 状態に設定します。

     TIOCCBRK void
                 端末のハードウェアの BREAK 状態をクリアします。

     TIOCSDTR void
                 データ端末レディ (DTR) をアサート (有効な状態に) します。

     TIOCCDTR void
                 データ端末レディ (DTR) をクリアします。

     TIOCGPGRP int *tpgrp
                 tpgrp によって指される整数に端末が関連付けられている現在のプ
                 ロセスグループを返します。これは、termios(4)tcgetattr()
                 呼び出しを実装する基本的な呼び出しです。

     TIOCSPGRP int *tpgrp
                 tpgrp によって指される (整数として) プロセスグループに端末を
                 関連付けます。これは、termios(4)tcsetattr() 呼び出しを実
                 装する基本的な呼び出しです。

     TIOCGETA struct termios *term
                 term によって指される termios 構造体に、デバイスに関連付けら
                 れている termios 状態の現在の値を置きます。これは、termios(4)tcgetattr() 呼び出しを実装する基本的な呼び出しです。

     TIOCSETA struct termios *term
                 デバイスに関連付けられている termios 状態を直ちに設定します。
                 これは、TCSANOW オプションで termios(4)tcsetattr() 呼び出
                 しを実装する基本的な呼び出しです。

     TIOCSETAW struct termios *term
                 最初に、あらゆる出力が完了するのを待ち、次に、デバイスに関連
                 付けられている termios 状態を設定します。これは、TCSADRAIN オ
                 プションで termios(4)tcsetattr() 呼び出しを実装する基本的
                 な呼び出しです。

     TIOCSETAF struct termios *term
                 最初に、あらゆる出力が完了するのを待ち、あらゆる保留中の入力
                 をクリアし、次に、デバイスに関連付けられている termios 状態を
                 設定します。これは、TCSAFLUSH オプションで termios(4)tcsetattr() 呼び出しを実装する基本的な呼び出しです。

     TIOCOUTQ int *num
                 num によって指される整数に出力キューの現在の文字数を置きま
                 す。

     TIOCSTI char *cp
                 タイプされた入力をシミュレートします。まるで端末が cp によっ
                 て指された文字を受け取るかのように見せかけます。

     TIOCNOTTY void
                 この呼び出しは、時代遅れであり、互換性のために残されていま
                 す。昔は、制御端末 (termios(4) の制御端末を参照) がないプロセ
                 スが、最初に端末デバイスをオープンしたとき、その制御端末とし
                 て端末を獲得していました。いくつかのプログラムで、最初に制御
                 端末を必要としなかったかのように、これは、危険で、呼び出しプ
                 ロセスから制御端末を分離するためのメカニズムを提供していま
                 す。ファイル /dev/tty をオープンして、そのファイル記述子で
                 TIOCNOTTY を呼び出さなければなりません。

                 現在のシステムは、open() 呼び出しでプロセスに制御端末を割り付
                 けません: 端末を制御端末にするための TIOCSCTTY を呼び出す特有
                 の ioctl があります。さらに、プログラムは、fork() することが
                 でき、制御端末からそれを分離する効果がある - それ自身のセッ
                 ションにプロセスを置く setsid() システムコールを呼び出すこと
                 ができます。これは、それらの制御端末を引き離すプログラムのた
                 めの新しく好ましい方法です。

     TIOCSTOP void
                 (キーボードで ^S をタイプするように) 端末で出力を停止します。

     TIOCSTART void
                 (キーボードで ^Q をタイプするように) 端末で出力を開始します。

     TIOCSCTTY void
                 プロセスのために端末を制御端末にします (プロセスは、その時点
                 で制御端末があってはなりません)。

     TIOCDRAIN void
                 すべて出力が空になるまで、または排出待機タイムアウトが期限切
                 れになるまで、待ちます。

     TIOCGDRAINWAIT int *timeout
                 秒単位の現在の排出待機タイムアウトを返します。

     TIOCSDRAINWAIT int *timeout
                 秒単位の排出待機タイムアウトを設定します。0 の値は、タイムア
                 ウトを無効にします。デフォルトの排出待機タイムアウトは、調整
                 変数 sysctl(8) OID kern.tty_drainwait よって制御されます。

     TIOCEXCL void
                 端末で排他的な使用を設定します。root を除いてさらなるオープン
                 は、許可されません。当然、これは、root (または setuid) によっ
                 て実行されるプログラムが、この機能の有用性を制限する - 排他的
                 な設定に従わないことを意味します。

     TIOCNXCL void
                 端末で排他的な使用をクリアします。さらなるオープンは、許可さ
                 れます。

     TIOCFLUSH int *what
                 what によって指される int の値が <sys/file.h> で定義されるよ
                 うに FREAD ビットを含んでいるなら、入力キューのすべての文字
                 は、クリアされます。FWRITE ビットを含んでいるなら、出力キュー
                 のすべての文字は、クリアされます。整数の値が 0 であるなら、あ
                 たかも FREAD と FWRITE ビットの両方が設定されていたかのように
                 振る舞います (すなわち、両方のキューをクリアします)。

     TIOCGWINSZ struct winsize *ws
                 端末に関連付けられたウィンドウのサイズ情報を ws によって指さ
                 れる winsize 構造体に置きます。ウィンドウサイズ構造体は、端末
                 にアタッチされたデバイスの行とカラム (と、適切であるなら、ピ
                 クセル (画素)) の数を含んでいます。それは、ユーザのソフトウェ
                 アによって設定され、ほとんどの全画面指向のプログラムが画面サ
                 イズを決定する手段です。winsize 構造体は、<sys/ioctl.h> に定
                 義されています。

     TIOCSWINSZ struct winsize *ws
                 端末に関連付けられたウィンドウのサイズを ws (上記参照) によっ
                 て指される winsize 構造体の値に設定します。

     TIOCCONS int *on
                 on が 0 でない整数を指すなら、カーネルコンソール出力 (カーネ
                 ルの printf) をこの端末にリダイレクト (出力先変更) します。on
                 が 0 の整数を指すなら、カーネルコンソール出力を通常のコンソー
                 ルにリダイレクト (出力先変更) します。これは、通常、ワークス
                 テーションで特定のウィンドウにカーネルメッセージをリダイレク
                 トするために使用されます。

     TIOCMSET int *state
                 state によって指される整数は、モデム状態に対応するビットを含
                 んでいます。次は、定義された変数のリストとそれが表すモデム状
                 態です:

                 TIOCM_LE   回線可能 (Line Enable)。
                 TIOCM_DTR  データ端末レディ (Data Terminal Ready)。
                 TIOCM_RTS  送信要求 (Request To Send)。
                 TIOCM_ST   二次送信 (Secondary Transmit)。
                 TIOCM_SR   二次受信 (Secondary Receive)。
                 TIOCM_CTS  送信消去 (Clear To Send)。
                 TIOCM_CAR  キャリア検出 (Carrier Detect)。
                 TIOCM_CD   キャリア検出 (同義語)。
                 TIOCM_RNG  リングインディケーション (Ring Indication)。
                 TIOCM_RI   リングインディケーション (同義語)。
                 TIOCM_DSR  データセットレディ (Data Set Ready)。

                 この呼び出しは、端末のモデム状態を state によって表される状態
                 に設定します。すべての端末が、これをサポートするわけではあり
                 ません。

     TIOCMGET int *state
                 上記に表されるような端末のモデム回線の現在の状態を state に
                 よって指される整数に返します。

     TIOCMBIS int *state
                 state によって指される整数中のビットは、上記に説明されるよう
                 にモデム状態を表していますが、state は、現在の状態と論理和
                 (OR) されます。

     TIOCMBIC int *state
                 state によって指される整数中のビットは、上記に説明されるよう
                 にモデム状態を表していますが、state 中の各ビットは、端末でク
                 リアされます。

実装に関する注
     すべての端末デバイスを通る入力と出力のバイトの合計数は、kern.tty_ninkern.tty_nout 読み込み専用の sysctl(8) 変数によって利用可能です。

関連項目
     stty(1), ioctl(2), ng_tty(4), pty(4), termios(4), getty(8)

FreeBSD 11.2                   January 11, 2017                   FreeBSD 11.2

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