FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | オプション | 終了ステータス | 環境変数 | 使用例 | 互換性 | 関連項目 | 規格 | 歴史 | バグ
CPIO(1)                 FreeBSD 一般コマンドマニュアル                 CPIO(1)

名称
     cpio -- アーカイブへファイルをコピーし、アーカイブからファイルをコピーす
     る

書式
     cpio -i [options] [pattern ...] [< archive]
     cpio -o [options] < name-list [> archive]
     cpio -p [options] dest-dir < name-list

解説
     cpio は、アーカイブとディレクトリの間で、ファイルをコピーします。この実装
     は、tar, pax, cpio, zip, jar, ar と ISO 9660 cdrom イメージから抽出でき、
     tar, pax, cpio, ar と shar アーカイブを作成できます。

     cpio への最初のオプションは、次のリストからのモード指示です:
     -i      入力。(上書きでないなら) 標準入力からアーカイブを読み込み、ディス
             クに内容を抽出するか、または (-t オプションが指定されるなら) 標準
             出力への内容をリストします。1 つ以上のファイルパターンが指定され
             るなら、パターンの 1 つにマッチしているファイルだけが抽出されま
             す。
     -o      出力。標準入力からファイル名のリストを読み込んで、指定された項目
             を含んで (上書きでないなら) 標準出力に新しいアーカイブを作り出し
             ます。
     -p      パススルー。標準入力からファイル名のリスト読み込んで、指定された
             ディレクトリへファイルをコピーします。

オプション
     特に明記しない限り、オプションは、すべての操作モードで適用可能です。

     -0, --null
             改行の代わりにヌル (NUL) 文字によって区切られたファイル名を読み込
             みます。これは、読み込まれるファイル名のいずれかに改行を含むかも
             しれないなら、必要です。

     -A      (o モードのみ) 指定されたアーカイブに追加します。(まだ実装されて
             いません。)

     -a      (o と p モード) それらが読み込まれた後に、ファイル上のアクセス時
             刻をリセットします。

     -B      (o モードのみ) 5120 バイトのブロックでレコードを出力します。

     -C size
             (o モードのみ) size バイトのブロックでレコードを出力します。

     -c      (o モードのみ) 古い POSIX の移植性のある文字形式を使用します。
             --format odc と同等です。

     -d, --make-directories
             (i と p モード) 必要に応じてディレクトリを作成します。

     -E file
             (i モードのみ) リストして抽出するために file からのファイル名パ
             ターンのリストを読み込みます。

     -F file, --file file
             file からアーカイブを読み込むか、またはアーカイブに書き込みます。

     -f pattern
             (i モードのみ) pattern (パターン) にマッチしているファイルを無視
             します。

     -H format, --format format
             (o モードのみ) 指定された形式で出力アーカイブを作成します。サポー
             トされている形式は、次の通りです:

             cpio     odc と同義語です。
             newc     SVR4 の移植性のある cpio 形式。
             odc      古い POSIX.1 の移植性のあるオクテット指向の cpio 形式。
             pax      POSIX.1 pax 形式、ustar 形式の拡張。
             ustar    POSIX.1 tar 形式。

             デフォルトの形式は、odc です。基本的な libarchive(3) ライブラリに
             よってサポートされている現在の形式に関するより完全な詳細について
             は、libarchive-formats(5) を参照してください。

     -h, --help
             使用法の情報を印刷します。

     -I file
             file からアーカイブを読み込みます。

     -i, --extract
             入力モード。説明については、上記を参照してください。

     --insecure
             (i と p モードのみ) 抽出またはコピーの間、セキュリティチェックを
             無効にします。これによって、名前に `..' を含むシンボリックリン
             ク、絶対パスとパス名を通して抽出することができます。

     -J, --xz
             (o モードのみ) それを書き込む前に xz 互換の圧縮でファイルを圧縮し
             ます。入力モードで、このオプションは、無視されます。xz 圧縮は、入
             力で自動的に認識されます。

     -j      -y の同義語です。

     -L      (o と p モード) すべてのシンボリックリンクをたどります。通常、シ
             ンボリックリンクは、シンボリックリンクとしてアーカイブされ、コ
             ピーされます。このオプションで、リンクのターゲットは、代わりに
             アーカイブされるか、またはコピーされます。

     -l, --link
             (p モードのみ) コピーの代わりに、ターゲットディレクトリから元の
             ファイルへのリンクを作成します。

     --lrzip
             (o モードのみ) lrzip(1) で結果のアーカイブを圧縮します。入力モー
             ドで、このオプションは、無視されます。

     --lz4   (o モードのみ) それを書き込む前に、lz4 互換性のある圧縮でアーカイ
             ブを圧縮します。入力モードにおいて、このオプションは、無視されま
             す。lz4 圧縮は、入力で自動的に認識されます。

     --zstd  (o モードのみ) 書き込む前に、zstd 互換の圧縮でアーカイブを圧縮し
             ます。入力モードで、このオプションは、無視されます。zstd 圧縮は、
             入力で自動的に認識されます。

     --lzma  (o モードのみ) それを書き込む前に lzma 互換の圧縮でファイルを圧縮
             します。入力モードで、このオプションは、無視されます。lzma 圧縮
             は、入力で自動的に認識されます。

     --lzop  (o モードのみ) lzop(1) で結果のアーカイブを圧縮します。入力モード
             で、このオプションは、無視されます。

     --passphrase passphrase
             passphrase は、暗号化されたアーカイブを抽出するか、または作成する
             ために使用されます。現在、zip は、cpio が暗号化されたアーカイブを
             処理できる形式だけです。利用者が、どれほど、このオプションの使用
             が安全でないかを理解しない限り、このオプションを使用するべきでは
             ありません。

     -m, --preserve-modification-time
             (i と p モード) ソース中のものにマッチする作成されたファイルの
             ファイル更新時刻を設定します。

     -n, --numeric-uid-gid
             (-t のみを付けた i モード) 数値の uid と gid を表示する。デフォル
             トで、cpio は、それらがアーカイブで提供されるとき、ユーザとグルー
             プ名を表示するか、またはシステムパスワードデータベースのユーザと
             グループ名を検索します。

     --no-preserve-owner
             (i モードのみ) ファイルの所有権を復旧することを試みません。これ
             は、root でないユーザによって実行されるとき、デフォルトです。

     -O file
             file にアーカイブを書き込みます。

     -o, --create
             出力モード。説明については、上記を参照してください。

     -p, --pass-through
             パススルーモード。説明については、上記を参照してください。

     --preserve-owner
             (i モードのみ) ファイルの所有権を復旧します。これは、root のユー
             ザによって実行されるとき、デフォルトです。

     --quiet
             不要なメッセージを抑制します。

     -R [user][:][group], --owner [user][:][group]
             出力でファイルの所有者、そして/または、グループを設定します。グ
             ループがユーザなしで (例えば、-R :wheel) 指定されるなら、グループ
             は、ユーザなしで、設定されます。ユーザがグループなして、後続する
             コロンで指定されるなら、(例えば、-R root:) グループは、ユーザのデ
             フォルトグループに設定されます。ユーザが後続するコロンなしで指定
             されるなら、ユーザは、グループなしで設定されます。-i-p モード
             では、スーパユーザだけが、このオプションを使用できます。(互換性の
             ために、コロンの代わりにピリオドを使用することができます。)

     -r      (all モード) インタラクティブにファイルの名前を変更します。各ファ
             イルに関しては、プロンプトは、ファイルの名前を含んで /dev/tty に
             書き込まれ、行は、/dev/tty から読み込まれます。読み込まれた行が空
             白であるなら、ファイルは、スキップされます。行が単一のピリオドを
             含んでいるなら、ファイルは、普通に処理されます。そうでなければ、
             行は、ファイルの新しい名前になるよう取られます。

     -t, --list
             (i モードのみ) アーカイブの内容を stdout (標準出力) にリストしま
             す: 内容をディスクに復旧しません。

     -u, --unconditional
             (i と p モード) 無条件に、既存のファイルを上書きします。通常、古
             いファイルは、ディスク上の新しいファイルを上書きしません。

     -V, --dot
             処理される様子をファイル毎に標準エラー (stderr) に 1 ドットを印刷
             します。-v より優先されます。

     -v, --verbose
             それが処理されるとき、各ファイルの名前を stderr (標準エラー) に印
             刷 (出力) します。-t で、各ファイルの詳細なリストを提供します。

     --version
             プログラムバージョン情報を印刷して、終了します。

     -y      (o モードのみ) アーカイブを書き込む前に、bzip2 コンパチブル圧縮で
             アーカイブを圧縮します。入力モードで、このオプションは、無視され
             ます。bzip2 圧縮は、入力のときに自動的に認識されます。

     -Z      (o モードのみ) アーカイブを書き込む前に compress コンパチブル圧縮
             でアーカイブを圧縮します。入力モードで、このオプションは、無視さ
             れます。圧縮は、入力のときに自動的に認識されます。

     -z      (o モードのみ) アーカイブを書き込む前に gzip コンパチブル圧縮で
             アーカイブを圧縮します。入力モードで、このオプションは、無視され
             ます。gzip 圧縮は、入力のときに自動的に認識されます。

終了ステータス
     ユーティリティ cpio は、成功すると 0 で、エラーがあった場合は >0 で終了し
     ます。

環境変数
     次のの環境変数が、cpio の実行に影響します:

     LANG       使用するロケール。詳細については、environ(7) を参照してくださ
                い。

     TZ         日付を表示するとき使用するタイムゾーン。詳細については、
                environ(7) を参照してください。

使用例
     伝統的に、cpio コマンドは、find(1) コマンドと連動してファイルの階層構造を
     コピーするために使用されます。次の最初の例は、src から dest にすべての
     ファイルを単にコピーしています:
           find src | cpio -pmud dest

     find(1) コマンドのオプションを慎重に選択して、他の標準のユーティリティと
     それを結合することによって、ファイルをコピーする非常によい制御を実行する
     ことが可能です。次の例は、2 日間以上前で、名前が特定のパターンにマッチし
     ている src から dest にファイルをコピーします:
           find src -mtime +2 | grep foo[bar] | cpio -pdmu dest

     次の例は、2 日間以上前で、``foobar'' という言葉を含んでいる src から dest
     にファイルをコピーします:
           find src -mtime +2 | xargs grep -l foobar | cpio -pdmu dest

互換性
     モードオプション i, o と p とオプション a, B, c, d, f, l, m, r, t, u と v
     は、SUSv2 に適合します。

     古い POSIX.1 規格は、-i, -o-p がけが、コマンドラインのオプションとし
     て解釈されると明記されています。それぞれ、修飾子の文字のリストの単一の引
     数を取ります。例えば、標準の構文は、-imu を許可していますが、mu-i
     への唯一の修飾子であるので (それらは、それだけでは、正しいコマンドライン
     のオプションではありません)、-miu または -i -m -u をサポートしていませ
     ん。この実装によってサポートされた構文は、標準で後方互換性があります。最
     も良い互換性のために、スクリプトは、それら自体を標準の構文に限定するべき
     です。

関連項目
     bzip2(1), tar(1), gzip(1), mt(1), pax(1), libarchive(3), cpio(5),
     libarchive-formats(5), tar(5)

規格
     cpio コマンドに対して現在の POSIX 規格はありません。それは、ISO/IEC
     9945-1:1996 (``POSIX.1'') に登場しましたが、IEEE Std 1003.1-2001
     (``POSIX.1'') から落とされました。

     cpio、ustar と pax 交換ファイル形式は、pax コマンドのために IEEE Std
     1003.1-2001 (``POSIX.1'') によって定義されています。

歴史
     オリジナルの cpiofind ユーティリティは、AT&T の Unix サポートグループ
     で働いている間に Dick Haight によって書かれました。それらは、1977 年に、
     AT&T 内で使用するために開発された ``Programmer's Work Bench'' システムの
     PWB/UNIX 1.0 ではじめて登場しました。それらは、1981 年に System III Unix
     の一部として AT&T の外部で最初にリリースされました。結果として、AT&T の外
     側で知られていませんでしたが、cpio は、実際 tar より前に作成されていまし
     た。

     これは、libarchive(3) ライブラリに基づく完全な再実装です。

バグ
     cpio アーカイブ形式には、いくつかの基本的な制限があります: それは、数値だ
     けで、ユーザ名とグループ名を保存していません。結果として、異なったユーザ
     とグループの番号付けがあるシステム間でファイルを移送するために確実に使用
     することができません。古い cpio 形式は、現代のシステムでは不十分ですが、
     ユーザとグループ番号を 16 ビットまたは 18 ビットに制限しています。cpio
     アーカイブ形式は、最大 8 つのギガバイトのファイルをサポートできる、
     ``odc'' 変異型を除いて、4 ギガバイト以上のファイルをサポートすることがで
     きません。

FreeBSD 11.2                  September 16, 2014                  FreeBSD 11.2

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