FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
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名称 | 書式 | 解説 | | 関連ファイル | 関連項目 | 規格 | 歴史 | バグ
TELNETD(8)             FreeBSD システム管理者マニュアル             TELNETD(8)

名称
     telnetd -- DARPA TELNET プロトコルサーバ

書式
     /usr/libexec/telnetd [-46BUhlkn] [-D debugmode] [-S tos] [-X authtype]
                          [-a authmode] [-edebug] [-p loginprog] [-u len]
                          [-debug [port]]

解説
     telnetd コマンドは、DARPA 標準 TELNET 仮想端末プロトコルをサポートする
     サーバです。telnetd は、通常は、/etc/services ファイル (services(5) 参照)
     に記述されている TELNET ポートへの接続要求を受けて、インターネットサーバ
     (inetd(8) 参照) から起動されます。-debug オプションは、inetd(8) の代わり
     に telnetd を手動で起動するために用いられます。このように手動で起動された
     場合には、代わりの TCP ポート番号で telnetd を動かすために port を指定す
     る事ができます。

     telnetd コマンドには、以下のオプションがあります:

     -4      telnetd に IPv4 アドレスだけを使うよう強制します。

     -6      telnetd に IPv6 アドレスだけを使うよう強制します。

     -a authmode
             このオプションは、どのモードが認証に使われるかを指定するために用
             いられます。このオプションは、telnetd が AUTHENTICATION オプショ
             ンをサポートする設定で構築された場合においてのみ役に立つことに注
             意して下さい。以下に示すようないくつかの authmode があります:

             debug  認証のデバッグコードを有効にします。

             user   リモートユーザは、自分自身であること示すための有効な認証情
                    報を提供した時にのみ接続が許可されます。この場合、指定され
                    たアカウントに対しては、パスワードの提供なしに接続が許可さ
                    れます。

             valid  リモートユーザが自分自身であることを示すための有効な認証情
                    報を提供した時にのみ接続が許可されます。リモートユーザが指
                    定されたアカウントに対する自動的な接続が許可されていなけれ
                    ば login(1) コマンドは、必要となるユーザ認証を実施します。

             other  ある種の認証情報を提供した場合のみ接続を許可します。現在こ
                    のオプションは、すべての認証方法でサポートされていないため
                    -a valid オプションを指定した時と同じ動作をします。

             none   デフォルトでは、この状態です。認証情報は、要求されません。
                    もし認証情報がなかったり不十分であれば、login(1) プログラ
                    ムによって必要となるユーザ認証を実施します。

             off    認証コードを無効にします。すべてのユーザ証明が login(1) プ
                    ログラムによって行われます。

     -B      bftp サーバモードを指定します。このモードでは、telnetd は、ユーザ
             の通常のシェルの代りに bftp(1) セッションをログインに開始させま
             す。bftp デーモンモードでは、通常のログインは、サポートされませ
             ん。これは、通常の TELNET ポート以外のポートで使用される必要があ
             ります。

     -D debugmode
             このモードは、デバッグのために用いられます。これによって telnetd
             がデバッグ情報を表示し、ユーザは、telnetd が何をしているのかを見
             ることが許されます。以下に示すようないくつかの debugmode がありま
             す:

             options   TELNET オプションのネゴシエーションについての情報が表示
                       されます。

             report    options で表示される情報に加えて、どのような操作が行わ
                       れているのかという、いくつかの付加的な情報が表示されま
                       す。

             netdata   telnetd が受け取ったデータストリームを表示します。

             ptydata   pty に書かれたデータを表示します。

             exercise  まだ実装されていません。

     -debug  telnetd によって作られたソケットについてのデバッグを可能にします
             (socket(2) の SO_DEBUG 参照)。

     -edebug
             telnetd がデータの暗号化をサポートする設定で構築されている場合
             に、-edebug オプションは、暗号化デバッグコードを有効にするために
             使われます。

     -h      ログインが完了するまでホストに特有の情報を表示しないようにしま
             す。

     -k      このオプションは、telnetd が linemode と kludge linemode をサポー
             トする設定で構築されているときにのみ有効です。-k オプションが指定
             されている場合で、もしリモートのクライアントが LINEMODE オプショ
             ンをサポートしていなければ、telnetd は、character at a time mode
             で動きます。この様な状態でも kludge linemode をサポートしますが、
             リモートのクライアントが要求した場合のみ kludge linemode になりま
             す (これは、クライアントが DONT SUPPRESS-GO-AHEAD と DONT ECHO を
             送信することによって行われます)。-k オプションは、kludge linemode
             をサポートしていないリモートクライアントがあるが、(もしクライアン
             トが DO TIMING-MARK に対して WILL TIMING-MARK を応答する事で) 自
             己発見的に kludge linemode をサポートすると認められる様な場合にと
             ても便利です。

     -l      line mode を指定します。クライアントを強制的に line-at-a-time
             mode になるよう試みます。もし LINEMODE オプションがサポートされて
             なければ、kludge linemode になります。

     -n      TCP keep-alives を行いません。通常、telnetd は、TCP keep-alive を
             有効にしています。なぜなら、クラッシュしたり、すでに接続出来ない
             ようなマシンからのアイドルコネクションを解消するために、ある期間
             アイドルだった場合にクライアントとの接続がまだ存在するかどうかを
             調べる必要があるからです。

     -p loginprog
             ログインを完了する際に実行されるコマンドとして login(1) 以外のコ
             マンドを指定します。指定されたコマンドは、通常の login と同じ引数
             を解釈できる必要があります。

     -S tos  telnet の接続用に IP サービス種別 (TOS) オプションを値 tos に設定
             します。この値には、数値の TOS 値、もしくはシステムがサポートして
             いれば、/etc/iptos ファイルにある記号の TOS 名が指定可能です。

     -u len  このオプションは、リモートホスト名を保持している utmp 構造体の
             フィールドの大きさを指定するために使われます。もし解決されたホス
             ト名が len よりも長ければ、ホスト名の代わりにドットで区切られたア
             ドレスが使われます。これによりフィールドを超えるようなとても長い
             ホスト名を一意に特定できるようにします。-u0 を指定することによっ
             て、ドットで区切られたアドレスだけが utmp ファイルに書き込まれる
             ようにします。

     -U      このオプションは、telnetd が、gethostbyaddr(3) ルーチンを通してシ
             ンボルでの名前にマップされないようなアドレスからのコネクションを
             拒絶するようにします。

     -X authtype
             このオプションは、telnetd が認証オプションをサポートする設定で構
             築されたときにのみ有効です。authtype 認証を無効にし、telnetd を再
             コンパイルすることなしに特定の認証タイプを一時的に無効にするため
             に使用することができます。利用可能な authtype 値は、KERBEROS_V4,
             KERBEROS_V5, SPX, MINKSRA を含んでいます。これらのオプション
             は、-a オプションから完全に独立しています。

     telnetd は、仮想端末デバイス (pty(4) 参照) をクライアントに割り当てます。
     そして、stdin, stdout, stderr として仮想端末のスレーブ側を使用する login
     プロセスを生成します。telnetd は、TELNET プロトコルを実装し、リモートクラ
     イアントと login プロセスとの間のキャラクタを通過させることにより、仮想端
     末のマスタ側を操作します。

     TELNET セッションが開始されると telnetd は、以下の TELNET オプションをク
     ライアント側に送信して、これらの TELNET オプションの使用を希望している事
     を伝えます。これらのオプションの詳細については、以下に説明されています。

           DO AUTHENTICATION
           WILL ENCRYPT
           DO TERMINAL TYPE
           DO TSPEED
           DO XDISPLOC
           DO NEW-ENVIRON
           DO ENVIRON
           WILL SUPPRESS GO AHEAD
           DO ECHO
           DO LINEMODE
           DO NAWS
           WILL STATUS
           DO LFLOW
           DO TIMING-MARK

     クライアントに割り当てられた仮想端末は、``cooked'' モードで動作し、XTABS
     と CRMOD (tty(4) 参照) が有効な状態で操作するように設定されます。

     telnetd は、ローカル側で有効な以下に示す TELNET オプションをサポートして
     います:

     WILL ECHO          LINEMODE オプションが設定されている時に端末エコーの現
                        在の状態を示すためにクライアントに WILL ECHO あるいは
                        WONT ECHO が送信されます。端末エコーが不要な場合は、エ
                        コーが必要なデータに対する telnetd がエコーを処理する
                        事を示すために WILL ECHO が送信され、何もエコーされま
                        せん。端末エコーが必要な場合は、telnetd がいかなる端末
                        エコーも行わない事を示すために WONT ECHO が送信される
                        ので、必要な時は、端末エコーをクライアント側が行わなけ
                        ればなりません。

     WILL BINARY        クライアントが、通常のネットワーク仮想端末が用いる 7
                        ビットのデータではなく、8 ビットのデータを送信するよう
                        に指定します。

     WILL SGA           IAC GA すなわち go ahead コマンドを送信しないように指
                        定します。

     WILL STATUS        クライアントから要求があった時に、全ての TELNET オプ
                        ションの現在の状況を送信するように指定します。

     WILL TIMING-MARK   DO TIMING-MARK コマンドが受信された場合に、常にそれに
                        対して WILL TIMING-MARK を返答します。

     WILL LOGOUT        DO LOGOUT が受信されると WILL LOGOUT を返答し、TELNET
                        セッションは、シャットダウンされます。

     WILL ENCRYPT       telnetd がデータの暗号化をサポートする設定で構築された
                        場合のみ送信され、データ列に対して暗号を復号するように
                        指定します。

     telnetd は、リモート側で有効な以下に示す TELNET オプションをサポートして
     います:

     DO BINARY          telnetd が 8 ビットのデータ列を受信するように指定しま
                        す。

     DO LFLOW           クライアントがフロー制御文字をリモート側で処理するよう
                        に指定します。

     DO ECHO            このコマンドは、実際にはサポートされませんが、クライア
                        ントが 4.2BSD telnet(1) クライアント (WILL ECHO に正し
                        く応答しない) であるかを判断するために送信されます。も
                        し、WILL ECHO が受信された場合は、それに対して DONT
                        ECHO が送信されます。

     DO TERMINAL-TYPE   接続のクライアント側に割り当てられた端末タイプの名前を
                        要求できるように指定します。

     DO SGA             IAC GA すなわち go ahead コマンドを受信する必要がない
                        ように指定します。

     DO NAWS            ウィンドウ (ディスプレイ) のサイズが変わった場合に、ク
                        ライアントがそれをサーバに知らせる事を要求します。

     DO TERMINAL-SPEED  クライアントに割り当てられたシリアルラインの速度に関す
                        る情報を要求できるように指定します。

     DO XDISPLOC        telnet クライアントが使用している X Window System の
                        ディスプレイの名前を要求できるように指定します。

     DO NEW-ENVIRON     RFC 1572 に示されている環境変数に関する情報を要求でき
                        るように指定します。

     DO ENVIRON         RFC 1408 に示されている環境変数に関する情報を要求でき
                        るように指定します。

     DO LINEMODE        telnetd が linemode をサポートする設定で構築された場合
                        のみ送信され、クライアントに行単位の処理を行う事を要求
                        します。

     DO TIMING-MARK     telnetd が linemode および kludge linemode の両方をサ
                        ポートする設定で構築され、クライアントが WONT LINEMODE
                        を返信した場合のみ送信されます。クライアントが WILL TM
                        を返信した場合は、クライアントが kludge linemode をサ
                        ポートしていると判断されます。[-k] オプションによりこ
                        の機能を無効にする事ができます。

     DO AUTHENTICATION  telnetd が認証機能をサポートする設定で構築された場合の
                        み送信され、自動ログインに使用する認証情報を受信するよ
                        うにします。

     DO ENCRYPT         telnetd がデータの暗号化をサポートする設定で構築された
                        場合のみ送信され、データ列に対して暗号を復号するように
                        指定します。


     デフォルトでは、telnetd は、/etc/gettytab から he, hn, im のケーパビリ
     ティを読み込み、(存在すれば) これらの情報を使用し、login: プロンプト前に
     何を表示するかを判定します。if ケーパビリティを使用して、System V スタイ
     ルの /etc/issue ファイルも使用できます。これは、im に優先します。im また
     は if に指定された情報は、コンソールとリモートの両方のログインに対して表
     示されます。

関連ファイル
     /etc/services
     /etc/gettytab
     /etc/iptos     (サポートされている場合)
     /usr/ucb/bftp  (サポートされている場合)

関連項目
     bftp(1), login(1), telnet(1) (サポートされている場合), gettytab(5)

規格
     RFC-854   TELNET PROTOCOL SPECIFICATION
     RFC-855   TELNET OPTION SPECIFICATIONS
     RFC-856   TELNET BINARY TRANSMISSION
     RFC-857   TELNET ECHO OPTION
     RFC-858   TELNET SUPPRESS GO AHEAD OPTION
     RFC-859   TELNET STATUS OPTION
     RFC-860   TELNET TIMING MARK OPTION
     RFC-861   TELNET EXTENDED OPTIONS - LIST OPTION
     RFC-885   TELNET END OF RECORD OPTION
     RFC-1073  Telnet Window Size Option
     RFC-1079  Telnet Terminal Speed Option
     RFC-1091  Telnet Terminal-Type Option
     RFC-1096  Telnet X Display Location Option
     RFC-1123  Requirements for Internet Hosts -- Application and Support
     RFC-1184  Telnet Linemode Option
     RFC-1372  Telnet Remote Flow Control Option
     RFC-1416  Telnet Authentication Option
     RFC-1411  Telnet Authentication: Kerberos Version 4
     RFC-1412  Telnet Authentication: SPX
     RFC-1571  Telnet Environment Option Interoperability Issues
     RFC-1572  Telnet Environment Option

歴史
     IPv6 サポートは、WIDE/KAME プロジェクトによって追加されました。

バグ
     いくつかの TELNET コマンドは、部分的にしか実装されていまいません。

     オリジナルの 4.2BSD の telnet(1) のバグに対処するため、telnetd は、ある種
     のあいまいなプロトコル変換を行うことにより、リモートクライアントが実際に
     4.2BSD の telnet(1) であるかどうかを判断しようとします。

     バイナリモードは、よく似たオペレーティングシステム (この場合 Unix) 間以外
     では、互換性がありません。

     リモートクライアントから受け取った端末タイプの名前は、小文字に変換されま
     す。

     telnetd は、TELNET IAC GA (go ahead) コマンドを絶対に送りません。

FreeBSD 11.2                    August 28, 2008                   FreeBSD 11.2

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