FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
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名称 | 書式 | 解説 | 設定ファイル | 関連ファイル | 使用例 | 関連項目 | 歴史 | 作者
APMD(8)              FreeBSD/i386 システム管理者マニュアル             APMD(8)

名称
     apmd -- Advanced Power Management (高度な電源管理) 監視デーモン

書式
     apmd [-d] [-f -file] [-s] [-v]

解説
     apmd ユーティリティは、指定された Advanced Power Management (高度な電源管
     理) (APM) イベントの発生を監視し、イベントの 1 つが発生するなら、イベント
     に対応するコマンドのシーケンスを実行します。設定ファイルで指定されたイベ
     ントだけが、apmd に通知されます。他のすべてのイベントは、無視されます。
     APM BIOS によって通知された各イベントに対して、apmd は、設定ファイルで指
     定されたコマンドのシーケンスを呼び出します。apmd がサスペンド/スタンバイ
     要求を監視する状態で実行されるとき、カーネルは、それらの要求を処理しませ
     ん。したがって、これらのイベントが生じたときに、アクションを取りたいな
     ら、設定ファイルに適切なコマンドまたは組み込み関数を明示的に設定する必要
     があります。

     apmd ユーティリティは、次の実行時オプションを認識します:

     -d      デバッグモードで開始する。これによって apmd は、デーモンモードで
             はなくフォアグラウンドで実行します。

     -f file
             デフォルトの /etc/apmd.conf の代わりに使用される別の設定ファイル
             file を指定します。

     -s      apmd は、電源状態の変更が検出される (AC_POWER_STATE) が、ラップ
             トップの BIOS がそれを報告しないとき、POWERSTATECHANGE イベントを
             シミュレートします。これは、電源コードのプラグを抜くとき、LCD
             バックライトを暗くするようなことをできるようにします。

     -v      冗長なモード。

     apmd が開始するとき、設定ファイル (デフォルトとして /etc/apmd.conf) を読
     み込み、監視されるイベントの組を APM デバイスドライバに通知します。終了す
     るとき、APM デバイスドライバは、監視されるイベントを自動的にキャンセルし
     ます。

     apmd のプロセスが SIGHUP を受信するなら、その設定ファイルを再読み込みし、
     その構成へのあらゆる変更を APM デバイスドライバに通知します。

     apmd ユーティリティは、イベントの監視と APM システムの制御のための
     ioctl(2) 要求を発行するためにデバイス /dev/apmctl を使用します。このデバ
     イスファイルは、排他的にオープンされるので、常に単一の apmd プロセスのみ
     が実行することができます。

     apmd が APM イベントを受信するとき、設定ファイルで指定されたコマンドを実
     行するために子プロセスをフォーク (fork) し、次に、より多くのイベントに対
     して listen する (接続を受け付ける) ことを継続します。子プロセスは、それ
     らがリストされた順序で一度に 1 つずつ指定されたコマンドを実行します。

     apmd が SUSPEND/STANDBY (サスペンド/スタンバイ) 要求のためのコマンドリス
     トを処理している間に、APM カーネルのデバイスドライバは、まだ保留されたい
     くつかのコマンドがあること、および要求が今すぐには終了すべきでないことを
     BIOS が知ることができるように、APM BIOS への通知を 1 秒毎一度発行します。

     apmd ユーティリティは、ファイル /var/run/apmd.pid を作成し、そこにそのプ
     ロセス ID を格納します。apmd を kill するか、または再設定するために、これ
     を使用することができます。

設定ファイル
     apmd 設定ファイルの構造は、とても単純です。例えば:

     apm_event SUSPENDREQ {
            exec "sync && sync && sync";
            exec "sleep 1";
            exec "zzz";
     }

     上記によって、apmd は、(LCD をクローズすることによって通知される) APM イ
     ベント `SUSPENDREQ' を受信し、`sync' コマンドを 3 回実行し、すこしの間
     ウェートし、次に、システムをサスペンドされた状態に置くために zzz (apm -z)
     を実行します。

     •   apm_event キーワード

               `apm_event' は、各イベントのための設定の開始を示すキーワードで
               す。

     •   APM イベント

               異なったイベントに対して同じコマンドを実行したいなら、イベント
               名は、コンマで区切られるべきです。次は、有効なイベント名です:

               - apmd が実行されているなら、カーネルによって無視されるイベン
               ト:

                     STANDBYREQ
                     USERSTANDBYREQ
                     SUSPENDREQ      は、コマンドリストに sync を含むべきで
                                     す。
                     USERSUSPENDREQ  は、コマンドリストに sync を含むべきで
                                     す。
                     BATTERYLOW      zzz のみが、コマンドリストに指定されるべ
                                     きです。

               - カーネルの処理の後に apmd に渡されるイベント:

                     NORMRESUME
                     CRITRESUME
                     STANDBYRESUME
                     POWERSTATECHANGE
                     UPDATETIME
                     CAPABILITIESCHANGE

               他のイベントは、apmd に送信されません。

     •   コマンド行の構文

               上記の例で、`exec' で始まる 3 つの行は、イベントに対するコマン
               ドです。各行は、セミコロンで終了されるべきです。イベントに対す
               るコマンドリストは、`{' と `}' によって囲まれるべきです。apmd
               ユーティリティは、ちょうど system(3) でのように、ダブルクォー
               テーション (二重引用符) で囲まれたコマンドを実行するために
               /bin/sh を使用します。各コマンドは、リストの終りに到達するか、
               またはコマンドが 0 でないステータスコードで終了するまで、順番に
               実行されます。apmd ユーティリティは、syslog(3) によってあらゆる
               失敗したコマンドのステータスコードを報告し、次に APM BIOS に
               よって通知された要求のイベントを拒否します。

     •   組み込み関数

               コマンド行の代わりに apmd の組み込み関数を指定することもできま
               す。組み込み関数の名前は、ちょうどコマンド行でのように、セミコ
               ロンで終了するべきです。次の組み込み関数が現在サポートされてい
               ます:


               - reject  APM BIOS によって通知された最後の要求を拒否します。
                         LCD がクローズされたとき、SUSPEND 要求を拒否し、シス
                         テムを STANDBY (スタンバイ) 状態に置くために、これを
                         使用することができます。

関連ファイル
     /etc/apmd.conf
     /dev/apmctl
     /var/run/apmd.pid

使用例
     サンプルの設定コマンドは、次の通りです:

     apm_event SUSPENDREQ {
             exec "/etc/rc.suspend apm suspend";
     }

     apm_event USERSUSPENDREQ {
             exec "sync && sync && sync";
             exec "sleep 1";
             exec "apm -z";
     }

     apm_event NORMRESUME {
             exec "/etc/rc.resume apm suspend";
     }

     apm_event STANDBYRESUME {
             exec "/etc/rc.resume apm standby";
     }

     # シリアルポートに接続された、moused(8) を再初期化することによって,
     # シリアルマウスのユーザのためのイベント設定をレジュームします.
     #
     #apm_event NORMRESUME {
     #       exec "kill -HUP `cat /var/run/moused.pid`";
     #}
     #
     # ATA HDD ユーザのためのサスペンド要求イベント設定:
     # サスペンドの代わりにスタンバイを実行します.
     #
     #apm_event SUSPENDREQ {
     #       reject;
     #       exec "sync && sync && sync";
     #       exec "sleep 1";
     #       exec "apm -Z";
     #}

関連項目
     apm(4), apm(8)

歴史
     apmd ユーティリティは、FreeBSD 3.3 で登場しました。

作者
     Mitsuru IWASAKI <iwasaki@FreeBSD.org>
     KOIE Hidetaka <koie@suri.co.jp>

     いくつかの貢献が Warner Losh <imp@FreeBSD.org>, Hiroshi Yamashita
     <bluemoon@msj.biglobe.ne.jp>, Yoshihiko SARUMARU <mistral@imasy.or.jp>,
     Norihiro Kumagai <kuma@nk.rim.or.jp>, NAKAGAWA Yoshihisa
     <nakagawa@jp.FreeBSD.org> と Nick Hilliard <nick@foobar.org> によって行わ
     れました。

FreeBSD 12.2                     June 28, 1999                    FreeBSD 12.2

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