FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | ドライバの設定 | 後方互換性 | X86 BIOS システムでのスタートアップ操作 | ローダ調整変数 | キーボード SYSCTL 調整変数 | 他の SYSCTL 調整変数 | 関連ファイル | 使用例 | 関連項目 | 歴史 | 作者 | 警告
VT(4)              FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル              VT(4)

名称
     vt -- 仮想端末コンソールドライバ

書式
     options TERMINAL_KERN_ATTR=_attribute_
     options TERMINAL_NORM_ATTR=_attribute_
     options VT_MAXWINDOWS=N
     options VT_ALT_TO_ESC_HACK=1
     options VT_TWOBUTTON_MOUSE
     options VT_FB_MAX_WIDTH=X
     options VT_FB_MAX_HEIGHT=Y
     options SC_NO_CUTPASTE
     device vt

     loader.conf(5) の中で:
     hw.vga.textmode=1
     hw.vga.acpi_ignore_no_vga=1
     kern.vty=vt
     kern.vt.color.<colornum>.rgb="<colorspec>"
     kern.vt.fb.default_mode="<X>x<Y>"
     kern.vt.fb.modes.<connector>="<X>x<Y>"

     In loader.conf(5) または sysctl.conf(5) の中で:
     kern.vt.kbd_halt=1
     kern.vt.kbd_poweroff=1
     kern.vt.kbd_reboot=1
     kern.vt.kbd_debug=1
     kern.vt.kbd_panic=0
     kern.vt.enable_bell=1

解説
     vt デバイスは、次の広範囲な機能の集合がある複数の仮想端末を提供します:

           Unicode UTF-8 は、ダブル幅の文字のテキストです。

           大きなフォントは、アジアの文字セットのためのサポートを含む、グラ
           フィックモードにマップします。

           グラフィックモードのコンソール。

           X Window System と仮想端末の間で切り替わるための KMS (カーネルモー
           ドの設定) のビデオドライバとの統合します。

   仮想端末
     複数の仮想端末は、単一のコンピュータで提供されています。16 までの仮想端末
     を定義することができます。単一の仮想端末は、一度に画面とキーボードに接続
     されます。キーの組み合わせは、仮想端末を選択するために使用されます。Alt
     F1 から Alt-F12 は、最初の 12 の仮想端末に対応します。12 を超える仮想端末
     が作成されるなら、Shift-Alt-F1 から Shift-Alt-F4 は、追加の端末に切り替え
     るために使用されます。

   マウスでのテキストのコピーとペースト (張り付け)
     マウスを使用する画面からテキストのコピーとペーストが、サポートされていま
     す。テキストを選択するためにマウスを移動させる間に、通常左ボタンのマウス
     ボタン 1 を押し続けます。選択されたテキストは、逆にされたフォアグラウンド
     とバックグラウンドで強調されます。マウスボタン 1 をはなした後に、より多く
     のテキストを選択するために、通常、右ボタンの、マウスボタン 3 を押します。
     選択されたテキストを張り付けるために、通常中央のボタンである、マウスボタ
     ン 2 を押します。テキストは、あたかもそれがキーボードでタイプされたかのよ
     うに、入力されます。ただ 2 つのボタンがあるマウスで VT_TWOBUTTON_MOUSE
     カーネルオプションを使用することができます。このオプションを設定すること
     は、2 番目のマウスボタンを張り付け (ペースト) ボタンにします。詳細につい
     ては、moused(8) を参照してください。

   バックスクロール
     画面からスクロールして消えた出力は、Scroll Lock キーを押すことによって、
     再表示することができ、その後、矢印キーで上下にスクロールすることができま
     す。Page Up と Page Down キーは、1 度に全画面をスクロールアップまたはスク
     ロールダウンします。Home と End キーは、スクロールバックバッファの始めま
     たは終わりにジャンプします。再表示を終了するとき、通常の使用に返るために
     は、再び Scroll Lock キーを押します。

ドライバの設定
   カーネル設定オプション
     これらのカーネルオプションは、vt ドライバを制御します。

     TERMINAL_NORM_ATTR=attribute

     TERMINAL_KERN_ATTR=attribute
              これらのオプションは、通常使用されるデフォルトの色とカーネルテキ
              ストを変更します。利用可能な色は、<sys/terminal.h> で定義されて
              います。下記の「使用例」を参照してください。

     VT_MAXWINDOWS=N
              作成される仮想端末の数を N に設定します。12 まで値デフォルト値
              は、12 です。

     VT_ALT_TO_ESC_HACK=1
              Alt キーが別のキーを押す間に押し下げるとき、Alt キーの代わりに
              ESC シーケンスを送ります。

     VT_TWOBUTTON_MOUSE
              定義されるなら、マウスボタン 2 と 3 の機能を交換します。実際に、
              これは、右手マウスボタンを張り付け (ペースト) にします。これらの
              オプションは、表示される順にチェックされます。

     SC_NO_CUTPASTE
              マウスサポートを無効にします。

     VT_FB_DEFAULT_WIDTH=X
              デフォルト幅を X に設定します。

     VT_FB_DEFAULT_HEIGHT=Y
              デフォルト高さを Y に設定します。

後方互換性
     いくつかのオプションは、以前のコンソールデバイス sc(4) との互換性のために
     提供されています。これらのオプションは、将来の FreeBSD バージョンで削除さ
     れます。

           vt Option Name           sc Option Name
           TERMINAL_KERN_ATTR       SC_KERNEL_CONS_ATTR
           TERMINAL_NORM_ATTR       SC_NORM_ATTR
           VT_TWOBUTTON_MOUSE       SC_TWOBUTTON_MOUSE
           VT_MAXWINDOWS            MAXCONS
           none                     SC_NO_CUTPASTE

X86 BIOS システムでのスタートアップ操作
     コンピュータ BIOS は、テキストモードで開始し、FreeBSD loader(8) が実行
     し、カーネルをロードします。hw.vga.textmode が設定されるなら、システム
     は、テキストモードのままになります。そうでなければ、vt は、vt_vga を使用
     する 640x480x16 VGA モードに切り替えます。KMS (カーネルモードの設定) ビデ
     オドライバが利用可能であるなら、ディスプレイは、高解像度に切り替えられ、
     KMS ドライバが、引き継ぎます。KMS ドライバが利用可能でないとき、vt_vga
     は、アクティブなままです。

ローダ調整変数
     loader(8) のプロンプトで、または loader.conf(5) で、これらの設定を入力す
     ることができます。

     hw.vga.textmode
             グラフィックモードの代わりにテキストモードで仮想端末を使用するた
             めに 1 に設定します。グラフィックモードを要求する機能は、ロード可
             能なフォントのように、無効にされます。

     hw.vga.acpi_ignore_no_vga
             ACPI IAPC_BOOT_ARCH が VGA のサポートをシグナルで伝えないかどうか
             に関する VGA ドライバの使用法を強制するために、1 に設定します。
             ACPI テーブルの回避方法のファームウェアバグに使用することができま
             す。

     kern.vty
             デフォルトを上書きして、特有のシステムコンソールを選択するため
             に、この値を `vt' または `sc' に設定します。この値が設定されない
             とき、GENERIC カーネルは、vt を使用します。

     kern.vt.color.colornum.rgb
             両端を含めて 0 から 15 までの範囲にあるべき色 colornum のためのデ
             フォルトのパレットエントリを上書きするために、この値を設定しま
             す。値は、赤、緑と青の値のコンマで区切られた 3 つ組、と 0 から
             255 までの範囲、または HTML に似た 16 進数の 3 つ組のいずれかであ
             るべきです。以下の「使用例」を参照してください。

     kern.vt.fb.default_mode
             vt のバックエンドによって取り出されたデフォルトモードを上書きする
             ためにこの値をグラフィックモードに設定します。モードは、すべての
             出力コネクタに適用されます。これは、現在、それが KMS のビデオドラ
             イバとペアになるとき、vt_fb のバックエンドによってのみサポートさ
             れます。

     kern.vt.fb.modes.connector_name
             vt のバックエンドによって取り出されたデフォルトモードを上書きする
             ためにこの値をグラフィックモードに設定します。このモードは出力、
             コネクタ connector_name のみに適用されます。それは、
             kern.vt.fb.default_mode より優先します。利用可能なコネクタ名の名
             前は、KMS ドライバをロードした後に dmesg(8) で見つけることができ
             ます。それは、コネクタのリストとそれらに関連する調整変数を含みま
             す。これは、現在、それが KMS のビデオドライバとペアになるとき、
             vt_fb のバックエンドによってのみサポートされます。

キーボード SYSCTL 調整変数
     これらの設定は、特定の特殊キーの組み合わせが有効にされるか、または無視さ
     れるかどうかを制御します。keymap(5) ファイルの使用によって、特殊キーの組
     み合わせを設定することができます。

     loader(8) プロンプトで、または loader.conf(5) でこれらの設定を入力するこ
     とができ、また、sysctl(8) コマンドで実行時に変更することができます。

     kern.vt.kbd_halt
             停止 (halt) キーボードの組み合わせを有効にします。

     kern.vt.kbd_poweroff
             電源オフのキーの組み合わせを有効にします。

     kern.vt.kbd_reboot
             通常、Ctrl+Alt+Del である、リブートキーの組み合わせを有効にしま
             す。

     kern.vt.kbd_debug
             通常、Ctrl+Alt+Esc である、デバッグ要求キーの組み合わせを有効にし
             ます。

     kern.vt.kbd_panic
             パニック (panic) キーの組み合わせを有効にします。

他の SYSCTL 調整変数
     これらの設定を loader(8) プロンプトで入力することができ、loader.conf(5)
     の設定、または sysctl(8) で実行時で変更することができます。

     kern.vt.enable_bell
             端末のベルを有効にします。

関連ファイル
     /dev/console
     /dev/consolectl
     /dev/ttyv*               仮想端末
     /etc/ttys                端末の初期化情報
     /usr/share/vt/fonts/*.fnt
                              コンソールのフォント
     /usr/share/vt/keymaps/*.kbd
                              キーボードのレイアウト

使用例
     この例は、通常のテキストのデフォルト色を黒のバックグラウンドで緑に、また
     は逆にされるとき、緑のバックグラウンドで黒に変更します。config(8) の現在
     の実装のために、属性文字列の内部で空白類を使用することができないことに注
     意してください。

           options TERMINAL_NORM_ATTR=(FG_GREEN|BG_BLACK)

     この行は、カーネルメッセージのデフォルト色を黒のバックグラウンドで明るい
     赤に、または逆にされるとき、明るい赤のバックグラウンドで黒に変更します。

           options TERMINAL_KERN_ATTR=(FG_LIGHTRED|BG_BLACK)

     すべての出力コネクタで 1024x768 モードを設定するためには、
     /boot/loader.conf に次の行を置きます:

           kern.vt.fb.default_mode="1024x768"

     ラップトップの組み込み画面でのみ 800x600 に設定するためには、代わりに、次
     の行を使用します:

           kern.vt.fb.modes.LVDS-1="800x600"

     コネクタ名は、次の dmesg(8) で見つけられました:

           info: [drm] Connector LVDS-1: get mode from tunables:
           info: [drm] - kern.vt.fb.modes.LVDS-1
           info: [drm] - kern.vt.fb.default_mode

     コンソールパレットの黒と白の色を設定するためには、次の通りです。

           kern.vt.color.0.rgb="10,10,10"
           kern.vt.color.15.rgb="#f0f0f0"

関連項目
     kbdcontrol(1), login(1), vidcontrol(1), atkbd(4), atkbdc(4), kbdmux(4),
     keyboard(4), screen(4), splash(4), syscons(4), ukbd(4), kbdmap(5),
     rc.conf(5), ttys(5), config(8), getty(8), kldload(8), moused(8),
     vtfontcvt(8)

歴史
     vt ドライバは、FreeBSD 9.3 ではじめて登場しました。

作者
     vt デバイスドライバは、FreeBSD 財団によって提供される資金提供とともに Ed
     Schouten <ed@FreeBSD.org>, Ed Maste <emaste@FreeBSD.org> と Aleksandr
     Rybalko <ray@FreeBSD.org> によって開発されました。このマニュアルページ
     は、Warren Block <wblock@FreeBSD.org> によって書かれました。

警告
     張り付け (ペースト) バッファサイズは、端末入力キューに格納することができ
     るバイトの数である、システム値 {MAX_INPUT} 通常 1024 バイトによって制限さ
     れます (termios(4) を参照)。

FreeBSD 12.2                     June 4, 2020                     FreeBSD 12.2

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