FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | ライブラリ | 書式 | 解説 | 戻り値 | エラー | 関連項目 | バグ
KVM_OPEN(3)            FreeBSD ライブラリ関数マニュアル            KVM_OPEN(3)

名称
     kvm_open, kvm_open2, kvm_openfiles, kvm_close -- カーネル仮想メモリアクセ
     スを初期化する

ライブラリ
     カーネルデータアクセスライブラリ (libkvm, -lkvm)

書式
     #include <fcntl.h>
     #include <kvm.h>

     kvm_t *
     kvm_open(const char *execfile, const char *corefile,
         const char *swapfile, int flags, const char *errstr);

     kvm_t *
     kvm_open2(const char *execfile, const char *corefile, int flags,
         char *errbuf, int (*resolver)(const char *name, kvaddr_t *addr));

     kvm_t *
     kvm_openfiles(const char *execfile, const char *corefile,
         const char *swapfile, int flags, char *errbuf);

     int
     kvm_close(kvm_t *kd);

解説
     関数 kvm_open(), kvm_open2() と kvm_openfiles() は、kvm(3) ライブラリルー
     チンを通してカーネル仮想メモリにアクセスするために使用される記述子を返し
     ます。アクティブなカーネルとクラッシュダンプの両方は、このインタフェース
     を通してアクセス可能です。

     execfile 引数は、検査されているカーネルの実行形式のイメージです。このファ
     イルは、シンボルテーブルを含んでいなければなりません。この引数が NULL で
     あるなら、getbootfile(3) から決定されるように、現在実行中のシステムが仮定
     されます。

     corefile 引数は、カーネルメモリデバイスファイルです。それは、/dev/mem ま
     たは savecore(8) によって生成されたクラッシュダンプコアのいずれかを指定で
     きます。corefile が NULL であるなら、<paths.h> の _PATH_MEM によって示さ
     れるデフォルトが使用されます。また、それは、カーネルメモリに直接アクセス
     しない ps(1) のようなユーティリティによって特別な値 /dev/null に設定する
     ことができます。

     swapfile 引数は、現在未使用です。

     flags 引数は、open(2) でのように読み込み/書き込みアクセスを示し、コアファ
     イルだけに適用します。O_RDONLY, O_WRONLY と O_RDWR だけが許可されます。

     kvm ライブラリは、2 つの異なったエラー報告メカニズムを提供しています。
     SunOS kvm ライブラリとの後方互換性を提供する一方、他は、改善されたエラー
     報告フレームワークを提供しています。記述子によって使用されるメカニズム
     は、記述子をオープンするために使用された関数によって決定されます。

     kvm_open() 関数は、Sun kvm と互換性のあるオープン呼び出しです。ここで、
     errstr 引数は、どのようにエラーが処理されるべきですかを示します。それが
     NULL であるなら、エラーは、報告されず、アプリケーションは、失敗した kvm
     呼び出しの特異性を知ることはできません。それが NULL ではないなら、エラー
     は、perror(3) でのように、errstr がメッセージの前に付け加えられ、stderr
     (標準エラー) に印刷 (表示) されます。通常、プログラムの名前が、ここで使用
     されます。文字列は、少なくとも対応している kvm_close() 呼び出しまで、存続
     すると仮定されます。

     kvm_open2() と kvm_openfiles() 関数は、BSD スタイルのエラー報告を提供して
     います。ここで、エラーメッセージは、ライブラリによって印刷 (表示) されま
     せん。代わりに、アプリケーションは、kvm_geterr() (kvm_geterr(3) を参照)
     を使用して最も最近の kvm ライブラリ呼び出しに対応しているエラーメッセージ
     を取得します。最も最近の kvm 呼び出しがエラーを引き起こさなかったなら、結
     果は、不定です。kvm_geterr() は、kvm 記述子を必要としますが、オープンルー
     チンは、失敗で、NULL を返すので、kvm_geterr() は、オープンが失敗するな
     ら、エラーメッセージを取得するために使用することはできません。したがっ
     て、kvm_open2() と kvm_openfiles() は、errbuf 引数にあらゆるエラーメッ
     セージを置きます。このバッファは、(<limits.h> の) _POSIX2_LINE_MAX 文字の
     大きさであるべきです。

     resolver 引数は、カーネル仮想アドレスにシンボル名をマップするために、kvm
     ライブラリによって使用される関数を指します。resolver 関数が呼び出されると
     き、name は、要求されたシンボル名を指定します。関数がアドレスへの名前を解
     決することができるなら、アドレスは、addr に設定されるべきで、関数は、0 を
     返すべきです。関数がアドレスへの名前を解決することができないなら、それ
     は、0 以外の値を返すべきです。ネイティブのカーネルイメージをオープンする
     とき、resolver は、シンボル名を解決する内部の関数を使用するために、NULL
     に設定されます。(クラッシュダンプをクロスデバッグしているときのような) ネ
     イティブではないカーネルイメージは、有効な resolver を必要とします。

戻り値
     kvm_open(), kvm_open2() と kvm_openfiles() 関数は、その後のすべての kvm
     ライブラリ呼び出しで使用される記述子を返します。ライブラリは、完全に再入
     可能 (re-entrant) です。失敗すれば、NULL が返されます、その場合に、
     kvm_open2() と kvm_openfiles() は、エラーメッセージを errbuf に書き込みま
     す。

     関数 kvm_close() は、処理が成功すると値 0 を返します。そうでない場合、値
     -1 が返され、グローバル変数 errno にエラーを示す値が設定されます。

エラー
     kvm_close() 関数は、失敗し、close(2) のために指定されたエラーのうちのいず
     れかをグローバル変数 errno に設定します。

     また、kvm_close() 関数は、失敗し、以下の場合に、errno を設定します:

     [EINVAL]           kd を通して渡される値は、NULL でした。

関連項目
     close(2), open(2), kvm(3), kvm_getargv(3), kvm_getenvv(3), kvm_geterr(3),
     kvm_getprocs(3), kvm_native(3), kvm_nlist(3), kvm_read(3), kvm_write(3),
     kmem(4), mem(4)

バグ
     3 つのオープン呼び出しがあるべきではありません。Sun ライブラリの不明確な
     エラーセマンティクスと BSD のための後方互換性のライブラリがある要望は、選
     択の余地を残しています。

FreeBSD 11.2                    March 20, 2017                    FreeBSD 11.2

Table of Contents

FreeBSD マニュアル検索