FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | ライブラリ | 書式 | 解説 | 使用例 | 関連項目 | 歴史 | 作者 | バグ
ARCHIVE_WRITE(3)       FreeBSD ライブラリ関数マニュアル       ARCHIVE_WRITE(3)

名称
     archive_write -- アーカイブを作成するための関数

ライブラリ
     ストリーミングアーカイブライブラリ (libarchive, -larchive)

書式
     #include <archive.h>

解説
     これらの関数は、ストリーミングアーカイブファイルを作成するための完全な
     API を提供します。一般的なプロセスは、最初に、struct archive オブジェクト
     を作成して、任意の必要なオプションを設定し、アーカイブを初期化し、エント
     リを追加し、次に、アーカイブをクローズして、すべてのリソースを解放しま
     す。

   アーカイブオブジェクトを作成する
     archive_write_new(3) を参照してください。

     アーカイブを書き込むためには、最初に archive_write_new() から初期化された
     struct archive オブジェクトを取得しなければなりません。

   フィルタとフォーマットを有効にし、ブロックサイズとパディングを設定する
     archive_write_filter(3), archive_write_format(3)archive_write_blocksize(3) を参照してください。

     次に、様々な archive_write_set_XXX() 関数で希望の操作のために、このオブ
     ジェクトを修正することができます。特に、対応する圧縮とフォーマットサポー
     トを有効にする適切な archive_write_add_XXX() と archive_write_set_XXX()
     関数を呼び出す必要があります。

   設定オプション
     archive_write_set_options(3) を参照してください。

   アーカイブをオープンする
     archive_write_open(3) を参照してください。

     いったん、struct archive オブジェクトを準備したなら、実際にアーカイブを
     オープンし、書き込みのために準備するためには、archive_write_open() を呼び
     出します。この関数のいくつかの変異型があります。最も基本的なものは、利用
     者が、アーカイブからのバイトのブロックを提供することができるいくつかの関
     数へのポインタを提供することを期待しています。利用者がファイル名、ファイ
     ル記述子、FILE * オブジェクトまたはアーカイブデータを書き込むメモリのブ
     ロックを指定することができる便利な方法があります。

   アーカイブを生成する
     archive_write_header(3)archive_write_data(3) を参照してください。

     個別のアーカイブエントリは、次の 3 つのステップのプロセスで書き込まれま
     す: 最初に新しいエントリに関する情報がある struct archive_entry 構造体を
     初期化します。最低でも、エントリのパス名を設定し、オブジェクトのタイプを
     指定する有効な st_mode フィールドがある struct stat とオブジェクトのデー
     タ部分のサイズを指定する st_size フィールドを提供するべきです。

   リソースを解放する
     archive_write_free(3) を参照してください。

     すべてのエントリが書き込まれた後に、すべてのリソースを解放するために
     archive_write_free() 関数を使用します。

使用例
     次のスケッチ (概略) は、ライブラリの基本的な使用法を説明しています。この
     例では、コールバック関数は、標準の open(2), write(2)close(2) システム
     コールを囲むような単純なラッパです。

           #ifdef __linux__
           #define _FILE_OFFSET_BITS 64
           #endif
           #include <sys/stat.h>
           #include <archive.h>
           #include <archive_entry.h>
           #include <fcntl.h>
           #include <stdlib.h>
           #include <unistd.h>

           struct mydata {
             const char *name;
             int fd;
           };

           int
           myopen(struct archive *a, void *client_data)
           {
             struct mydata *mydata = client_data;

             mydata->fd = open(mydata->name, O_WRONLY | O_CREAT, 0644);
             if (mydata->fd >= 0)
               return (ARCHIVE_OK);
             else
               return (ARCHIVE_FATAL);
           }

           la_ssize_t
           mywrite(struct archive *a, void *client_data, const void *buff, size_t n)
           {
             struct mydata *mydata = client_data;

             return (write(mydata->fd, buff, n));
           }

           int
           myclose(struct archive *a, void *client_data)
           {
             struct mydata *mydata = client_data;

             if (mydata->fd > 0)
               close(mydata->fd);
             return (0);
           }

           void
           write_archive(const char *outname, const char **filename)
           {
             struct mydata *mydata = malloc(sizeof(struct mydata));
             struct archive *a;
             struct archive_entry *entry;
             struct stat st;
             char buff[8192];
             int len;
             int fd;

             a = archive_write_new();
             mydata->name = outname;
             /* 出力ファイルの拡張子にしたがってアーカイブ形式とフィルタを
              * 設定します. それが失敗するなら, デフォルト形式を設定します.
              * プラットフォーム依存の関数.
              * archive_write_set_format_filter_by_ext.c で, サポートされた
              * 形式を参照 */
             if (archive_write_set_format_filter_by_ext(a, outname) != ARCHIVE_OK)  {
               archive_write_add_filter_gzip(a);
               archive_write_set_format_ustar(a);
             }
             archive_write_open(a, mydata, myopen, mywrite, myclose);
             while (*filename) {
               stat(*filename, &st);
               entry = archive_entry_new();
               archive_entry_copy_stat(entry, &st);
               archive_entry_set_pathname(entry, *filename);
               archive_write_header(a, entry);
               if ((fd = open(*filename, O_RDONLY)) != -1) {
                 len = read(fd, buff, sizeof(buff));
                 while (len > 0) {
                   archive_write_data(a, buff, len);
                   len = read(fd, buff, sizeof(buff));
                 }
                 close(fd);
               }
               archive_entry_free(entry);
               filename++;
             }
             archive_write_free(a);
           }

           int main(int argc, const char **argv)
           {
             const char *outname;
             argv++;
             outname = *argv++;
             write_archive(outname, argv);
             return 0;
           }

関連項目
     tar(1), libarchive(3), archive_write_set_options(3), cpio(5), mtree(5),
     tar(5)

歴史
     libarchive ライブラリは、FreeBSD 5.3 ではじめて登場しました。

作者
     libarchive ライブラリは、Tim Kientzle <kientzle@acm.org> によって書かれま
     した。

バグ
     あるプログラムがこのライブラリによって書き込まれたアーカイブを拒絶する歴
     史的な tar 実装には、多くの独特のバグがあります。例えば、いくつかの歴史的
     な実装は、不正確にヘッダチェックサムを計算して、その結果、有効なアーカイ
     ブを拒絶します。GNU tar は、pax 交換形式を完全にサポートしていません。い
     くつかの古い tar 実装は、特定のフィールド終端を要求します。

     デフォルトの pax 交換形式は、歴史的な tar 制限の大部分を取り除き、ベンダ
     定義の拡張のために一般的なキー/値の属性機能を提供します。POSIX の 1 つの
     手落ちは、大きいデバイス番号のための標準の属性を提供することの失敗です。
     このライブラリは、後方互換性の ustar ヘッダによってサポートされる範囲を超
     えるデバイス番号のために ``SCHILY.devminor'' と ``SCHILY.devmajor'' を使
     用します。これらのキーは、Joerg Schilling の star アーカイバと互換性があ
     ります。他の実装は、これらのキーを認識しないかもしれません、その結果、こ
     のライブラリによって作成されたアーカイブから大きなデバイス番号でデバイス
     ノードを正しく復旧することができないでしょう。

FreeBSD 11.2                   February 2, 2012                   FreeBSD 11.2

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