日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
Table of Contents
SYSCTL(8) FreeBSD システム管理者マニュアル SYSCTL(8)
名称
sysctl -- カーネル状態を取得するか、または設定する
書式
sysctl [-bdehiNnoTtqWx] [-B bufsize] [-f filename] name[=value[,value]]
...
sysctl [-bdehNnoTtqWx] [-B bufsize] -a
解説
sysctl ユーティリティは、カーネル状態を検索し、適切な特権があるプロセスが
カーネル状態を設定することを許可します。検索される状態または設定は、構成
要素のドットが付けられた設定として記述される ``Management Information
Base'' (管理情報ベース) (``MIB'') スタイル名を使用して記述されます。
次のオプションが利用可能です:
-A -o -a と同等です (互換性のため)。
-a CTLFLAG_SKIP フラグを通してリストすることから不透明または除外され
ているものを除いて、現在の利用可能なすべての値をリストします。訳
注: 不透明とは、サイズおよび形がわからないもの。このオプション
は、1 つ以上の変数名がコマンド行で指定されるなら、無視されます。
-b 生のバイナリ形式で (複数の) 変数の値を強制的に出力します。名前
は、印刷 (表示) されず、終端の改行は、出力されません。これは、単
一の変数でたいてい役に立ちます。
-B bufsize
sysctl から読み込まれるバッファサイズを bufsize に設定します。こ
れは、可変長である、sysctl に必要で、0 のプローブ値は、
kern.arandom のような有効な長さです。
-d 変数の値の代わりに変数の説明を印刷 (表示) します。
-e (複数の) 変数の名前と値を `=' で区切ります。これは、sysctl ユー
ティリティにフィードバックすることがきる出力を生成するために役に
立ちます。このオプションは、-N または -n のいずれかが指定される
か、または変数が設定されているなら、無視されます。
-f filename
sysctl は、指定されたファイルを最初に読み込んで処理し、次に、コマ
ンド行の引数の名前と値のペアを処理します。
-h マシンではなく、人間に読みやすいように出力を書式化します。
-i 未知の OID を無視します。目的は、さまざまなマシン (正確に同じソフ
トウェアを必ず実行するわけではない) からより簡単にデータを収集た
めに sysctl を使用することです。
-N 変数の値ではなく、変数名だけを表示します。これは、特に、プログラ
ム可能な補完を提供するシェルで役に立ちます。zsh(1)
(ports/shells/zsh), で変数名の補完を有効にするためには、次のコー
ドを使用します:
listsysctls () { set -A reply $(sysctl -AN ${1%.*}) }
compctl -K listsysctls sysctl
tcsh(1) で変数名の補完を有効にするためには、次を使用します:
complete sysctl 'n/*/`sysctl -Na`/'
-n 変数の名前を表示しません。このオプションは、シェル変数を設定する
ために役に立ちます。例えば、変数 psize にページサイズを保存するた
めには、次を使用します:
set psize=`sysctl -n hw.pagesize`
-o (通常、抑制される) 不透明な変数を表示します。形式と長さは、値の最
初の 16 バイトの 16 進数のダンプと同様に印刷 (表示) されます。
-q sysctl によって標準エラーに生成されるいくつかの警告を抑制します。
-T ローダ (CTLFLAG_TUN) によって設定可能な変数だけを表示します。
-t 変数のタイプを印刷 (表示) します。
-W 統計値でない書き込み可能な変数だけを表示します。実行時調整変数の
sysctl の組を決定するために役に立ちます。
-X -x -a と同等です (互換性のため)。
-x -o のようですが、ちょうど最初の数バイトの代わりに全体の値の 16 進
数のダンプを印刷 (表示) します。
sysctl で得られる情報は、整数、文字列と不透明なタイプから成ります。sysctl
ユーティリティは、2、3 の不透明なタイプに関して知っているだけで、その他の
点に関しては、hexdump を使用します。不透明な情報は、ps(1), systat(1) と
netstat(1) のような特別の目的のプログラムによって取り出されるなら、より役
に立ちます。
通常のシステム操作の間に修正できない変数のいくつかは、loader(8) の調整変
数によって初期設定することができます。例えば、これは、loader.conf(5) で、
それらを設定することによって行うことができます。調整変数が利用可能であ
り、どのようにそれらを設定するかに関する詳細については、loader.conf(5) を
参照してください。
文字列と整数の情報は、以下に要約されています。これらの変数の詳細な説明に
ついては、sysctl(3) を参照してください。
変更可能なカラムは、適切な特権があるプロセスが値を変更することができるか
どうかを示します。sysctl を使用して文字列と整数値を設定することができま
す。
名前 タイプ 変更可能
kern.ostype 文字列 no
kern.osrelease 文字列 no
kern.osrevision 整数 no
kern.version 文字列 no
kern.maxvnodes 整数 yes
kern.maxproc 整数 no
kern.maxprocperuid 整数 yes
kern.maxfiles 整数 yes
kern.maxfilesperproc 整数 yes
kern.argmax 整数 no
kern.securelevel 整数 増加のみ
kern.hostname 文字列 yes
kern.hostid 整数 yes
kern.clockrate 構造体 no
kern.posix1version 整数 no
kern.ngroups 整数 no
kern.job_control 整数 no
kern.saved_ids 整数 no
kern.boottime 構造体 no
kern.domainname 文字列 yes
kern.filedelay 整数 yes
kern.dirdelay 整数 yes
kern.metadelay 整数 yes
kern.osreldate 整数 no
kern.bootfile 文字列 yes
kern.corefile 文字列 yes
kern.logsigexit 整数 yes
security.bsd.suser_enabled 整数 yes
security.bsd.see_other_uids 整数 yes
security.bsd.unprivileged_proc_debug 整数 yes
security.bsd.unprivileged_read_msgbuf 整数 yes
vm.loadavg 構造体 no
hw.machine 文字列 no
hw.model 文字列 no
hw.ncpu 整数 no
hw.byteorder 整数 no
hw.physmem 整数 no
hw.usermem 整数 no
hw.pagesize 整数 no
hw.floatingpoint 整数 no
hw.machine_arch 文字列 no
hw.realmem 整数 no
machdep.adjkerntz 整数 yes
machdep.disable_rtc_set 整数 yes
machdep.guessed_bootdev 文字列 no
user.cs_path 文字列 no
user.bc_base_max 整数 no
user.bc_dim_max 整数 no
user.bc_scale_max 整数 no
user.bc_string_max 整数 no
user.coll_weights_max 整数 no
user.expr_nest_max 整数 no
user.line_max 整数 no
user.re_dup_max 整数 no
user.posix2_version 整数 no
user.posix2_c_bind 整数 no
user.posix2_c_dev 整数 no
user.posix2_char_term 整数 no
user.posix2_fort_dev 整数 no
user.posix2_fort_run 整数 no
user.posix2_localedef 整数 no
user.posix2_sw_dev 整数 no
user.posix2_upe 整数 no
user.stream_max 整数 no"
user.tzname_max 整数 no
user.localbase 文字列 no
関連ファイル
<sys/sysctl.h> 先頭のレベルの識別子、2 番目のレベルのカーネルと
ハードウェアの識別子、とユーザレベルの識別子のため
の定義
<sys/socket.h> 2 番目のレベルのネットワークの識別子のための定義
<sys/gmon.h> 3 番目のレベルのプロファイリングの識別子のための定
義
<vm/vm_param.h> 2 番目のレベルの仮想メモリの識別子のための定義
<netinet/in.h> 3 番目のレベルのインターネットの識別子と 4 番目のレ
ベルの IP 識別子のための定義
<netinet/icmp_var.h> 4 番目のレベルの ICMP の識別子のための定義
<netinet/udp_var.h> 4 番目のレベルの UDP の識別子のための定義
終了ステータス
ユーティリティ sysctl は、成功すると 0 で、エラーがあった場合は >0 で終了
します。
使用例
例えば、システムで許可されるプロセスの最大数を検索するために、次の要求を
使用するでしょう:
sysctl kern.maxproc
1000 までの uid 毎に許可されるプロセスの最大数を設定するために、次の要求
を使用するでしょう:
sysctl kern.maxprocperuid=1000
システムのクロックレートに関する情報は、次で取得されます:
sysctl kern.clockrate
平均負荷 (load average) の履歴に関する情報は、次で取得されます:
sysctl vm.loadavg
これらより多くの変数が存在し、それらのより深い意味を検索する最良であり得
る場所だけが、それらが定義されるところの疑いようもないソースです。
互換性
-w オプションには、推奨されず、静かに無視されます。
関連項目
sysctl(3), loader.conf(5), sysctl.conf(5), loader(8)
歴史
sysctl ユーティリティは、4.4BSD ではじめて登場しました。
FreeBSD 2.2 で、sysctl は、著しく改良されました。
バグ
sysctl ユーティリティは、現在、sysctl ツリーをたどり、形式と名前の情報を
検索して取り出すためのカーネル sysctl(9) 機能への文書化されていないインタ
フェースを利用しています。この正しいインタフェースは、差し当たり考慮中で
す。
FreeBSD 13.2 June 30, 2022 FreeBSD 13.2