日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
Table of Contents
LOADER.CONF(5) FreeBSD ファイルフォーマットマニュアル LOADER.CONF(5)
名称
loader.conf -- システムのブートストラップ設定情報
解説
ファイル loader.conf は、システムのブートストラップに関する記述的な情報を
含んでいます。それを通して、ブートされるカーネル、それに渡されるパラメー
タとロードされる追加モジュールを指定することができます。そして、一般的
に、loader(8) に記述されているすべての変数を設定することができます。
構文
loader.conf の形式は、rc.conf(5) と似ているように明示的に定義されました
が、sh(1) によってソース (読み込む) することができ、いくつかの設定は、特
別の方法で扱われます。また、いくつかのセッティングの振る舞いは、設定の接
尾辞によって定義されます。接頭辞は、設定がどのモジュールを制御するかを特
定します。
一般的な解析の規則は、次の通りです:
• 空白と空行は、無視されます。
• # 記号は、行の残りをコメントとしてマークします。
• 各行に 1 つの設定だけが存在することができます。
すべての設定は、次の形式があります:
variable="value"
それが特別の処理を受ける設定のクラスの 1 つに属さないなら、設定は、
loader(8) 環境変数の値を設定します。特別の処理を受ける設定は、以下にリス
トされています。"*" で始まる設定は、ロードされるモジュールを定義し、あら
ゆる接頭辞があります。接頭辞は、モジュールを特定します。共通の接頭辞を共
有するすべてのそのような設定は、同じモジュールを参照します。
autoboot_delay
自動的にブートする前に秒単位で遅延します。コンソールアクセ
スがあるユーザは、autoboot (自動ブート) プロセスを割り込ん
で、この遅延の間にコンソールのキーを押すことによって、対話
型モードに逃避することができます。
``NO'' に設定するなら、autoboot は、/boot/loader.rc を処理
した後に自動的に試みませんが、明示的な autoboot は、10 秒の
遅延を使用して通常通り処理されます。
``0'' に設定するなら、遅延は、挿入されませんが、カーネルと
モジュールがロードされている間にあらゆキーを押すと対話型
モードに入ります。
``-1'' に設定するなら、遅延は、挿入されず、loader.conf は、
autoboot が失敗した場合にのみ対話型モードを開始します。
beastie_disable オプションと組み合わせることで、このオプ
ションは、autoboot プロセスを割り込むことができるコンソール
アクセスがあるユーザを防ぎ、ローダのプロンプトをエスケープ
します。この方法で autoboot_delay オプションを使用するため
に、beastie_disable は、``YES'' に設定されなければなりませ
ん。
exec 直ちに、loader(8) コマンドを実行します。この設定のタイプ
は、loader(8) 以外のプログラムによって処理することがでない
ので、その使用は、回避されるべきです。その複数のインスタン
スは、独立して処理されます。
loader_conf_dirs
設定ファイルのために処理するディレクトリを空白で区切られた
リスト。lua ベースのローダは、これらのディレクトリに置かれ
た ``.conf'' 接尾辞があるファイルを処理します。
loader_conf_files
存在するファイルの直後に処理される追加の設定ファイルを定義
します。loader_conf_files は、書き込みのみとして扱われるべ
きです。ローダ環境の残りのあらゆる値に依存することができな
いか、またはカーネル環境に繰り越します。
kernel ロードされるカーネルの名前。カーネル名が設定されないなら、
追加モジュールは、ロードされません。名前は、カーネルを含む
/boot のサブディレクトリになければなりません。
kernel_options
カーネルに渡されるフラグ。
vfs.root.mountfrom
マウントするルートパーティションを指定します。例えば:
vfs.root.mountfrom="ufs:/dev/da0s1a"
loader(8) は、カーネルがロードされたパーティションから、
/etc/fstab のこの調整変数の値を自動的に計算します。計算され
た値は、/etc/fstab が、loader(8) の (NFS からのディスクレス
のブートの間のように) スタートアップの間に利用可能ではない
とき、または異なるデバイスがユーザによって望まれているな
ら、間違って計算されるかもしれません。優先される値は、
/loader.conf に設定することができます。
また、loader(8) コマンド行から値を上書きすることができま
す。これは、/etc/fstab が、間違ったパーティションから損われ
る、失われるか、または読み込むとき、システムの復旧に役に立
ちます。
password autoboot プロセスに割り込みせずにパスワードがあるブートメ
ニューを保護します。パスワードは、クリアテキスト形式でなけ
ればなりません。パスワードが設定されているなら、ブートメ
ニューは、あらゆるキーが autoboot_delay 変数によって指定さ
れたカウントダウン期間の間に押されるか、または autoboot プ
ロセスが失敗するまで、現われません。いずれにしても、ユーザ
は、ブートメニューにアクセスすることができる指定されたパス
ワードを提供するべきです。
bootlock_password
実行が継続することを許可される前に、パスワードチェックに
よって要求されるパスワードを提供します。パスワードは、クリ
アテキスト形式でなければなりません。パスワードが設定されて
いるなら、ユーザは、ブートするために指定されたパスワードを
提供しなければなりません。
verbose_loading
``YES'' に設定するなら、モジュール名は、それらがロードされ
るときに、表示されます。
module_blacklist
モジュールのブラックリスト。ブラックリストに明記されている
モジュールは、自動的に *_load ディレクティブにロードされま
せんが、それらは、loader(8) のプロンプトで直接ロードされま
す。ブラックリストのモジュールは、まだ、他のモジュールの依
存状態として間接的にロードされます。
*_load ``YES'' に設定するなら、そのモジュールがロードされます。名
前が定義されないなら (以下を参照)、モジュールの名前は、接頭
辞と同じとなるように解釈されます。
*_name モジュールの名前を定義します。
*_type モジュールのタイプを定義します。何も与えられないなら、デ
フォルトで kld モジュールとなります。
*_flags モジュールに渡されるフラグとパラメータ。
*_before モジュールがロードされる前に実行されるコマンド。この設定の
使用は、避けられるべきです。
*_after モジュールがロードされた後に実行されるコマンド。この設定の
使用は、避けられるべきです。
*_error モジュールのロードが失敗するなら、実行されるコマンド。ブー
トストラップのプロセスを異常終了する、特別の値 ``abort'' を
除いて、この設定の使用は、避けられるべきです。
警告: 開発者は、あらゆるカーネル環境変数 (調整変数) のために、これらの接
尾辞を決して使用するべきではありません、さもなければ、矛盾する結果となり
ます。
デフォルト設定
loader.conf のデフォルト設定のほとんどは、無視することができます。いくつ
かの重要なもの、または役に立つものは、次の通りです:
bitmap_load
(``NO'') ``YES'' に設定するなら、ビットマップが、ブートの
間に画面に表示されるためにロードされます。
bitmap_name
(``/boot/splash.bmp'') ロードされるビットマップの名前。あ
らゆる他の名前も使用することができます。
comconsole_speed
(``9600'' または loader(8) がコンパイルされたとき、
BOOT_COMCONSOLE_SPEED 変数の値)。シリアルコンソールの速度
を設定します。前のブートローダのステージが、シリアルコン
ソールが使用中であると指定したなら、デフォルトの速度は、
現在のシリアルポートの速度設定から決定されます。
console (``vidconsole'') ``comconsole'' は、シリアルコンソールを
選択し、``vidconsole'' は、ビデオコンソールを選択し、
``efi'' は、EFI コンソールを選択し、``nullconsole'' は、
無音のコンソール (ビデオコンソールもシリアルポートもない
システムのために役に立つ) を選択し、そして
``spinconsole'' は、あらゆる入力も防ぎ、(組み込まれた製品
とそのようなものに役に立つ) ``spinning'' 文字でそれを置き
換えてすべての出力を隠すビデオコンソールを選択します。
screen.font
フレームバッファモードのためのフォントサイズを設定しま
す。デフォルトのフォントサイズは、端末の面積 80x24 を達成
するように、画面の解像度に基づいて選択されます。
screen.textmode
値 ``0'' は、コンソールのための VESA BIOS Extension (VBE)
フレームバッファモードを使用するように切り替える BIOS
ローダをトリガします。vbe_max_resolution を設定することに
よって、同じ効果を達成することができます。
値 ``1'' は、BIOS ローダを VGA テキストモードを使用するよ
うに強制します。
vbe_max_resolution が設定されていないなら、ローダは、EDID
情報に基づいて画面の解像度を設定しようと試みます。EDID が
利用可能でないなら、デフォルトの解像度は、(利用可能である
なら) 800x600 です。
screen.height
screen.width
screen.depth
screen.height, screen.width, screen.depth は、ローダが画
面を描画するフレームバッファモードを使用してしていると
き、ローダによって設定されます。
efi_max_resolution
vbe_max_resolution
EFI または VBE フレームバッファのコンソールのための最大の
希望の解像度を指定します。次の値が、受け付けられます:
値 解像度
480p 640x480
720p 1280x720
1080p 1920x1080
2160p 3840x2160
4k 3840x2160
5k 5120x2880
WidthxHeight WidthxHeight
kernel (``kernel'')
kernels (``kernel kernel.old'') ブートメニュに存在する空白または
コンマで区切られたカーネルのリスト。
loader_conf_files
(``/boot/loader.conf /boot/loader.conf.local'')
loader_conf_dirs
(``/boot/loader.conf.d'')
splash_bmp_load
(``NO'') ``YES'' に設定するなら、ブートの間に画面に bmp
イメージを表示することを可能にして、splash 画面モジュール
をロードします。
splash_pcx_load
(``NO'') ``YES'' に設定するなら、ブートの間に画面に pcx
イメージを表示することを可能にして、splash 画面モジュール
をロードします。
vesa_load
(``NO'') ``YES'' に設定するなら、表示される VGA 解像度に
関するビットマップを有効にして、vesa モジュールがロードさ
れます。
beastie_disable
``YES'' に設定されるなら、beastie ブートメニューは、ス
キップされます。
loader_logo (``orbbw'')
beastie ブートメニューに必要なロゴを選択します。指定でき
る値は、次の通りです: ``orbbw'', ``orb'', ``fbsdbw'',
``beastiebw'', ``beastie'' と ``none''。
loader_color
``NO'' に設定するなら、beastie ブートメニューは、ANSI 色
付けなしで表示されます。
entropy_cache_load
(``YES'') ``NO'' に設定されるならば、かなり早いブート時の
エントロピファイルは、ロードされません。rc.conf(5) のエン
トロピエントリを参照してください。
entropy_cache_name
(``/boot/entropy'') かなり早いブート時のエントロピの
キャッシュファイルの名前。
cpu_microcode_load
(``NO'') ``YES'' に設定されるなら、cpu_microcode_name に
よって指定されたマイクロコードの更新ファイルは、ロードさ
れ、ブートの間にかなり早く適用されます。これは、
cpucontrol(8) と同様な機能を提供しますが、カーネルによっ
てマイクロコード更新によって有効にされる CPU 機能を使用す
ることができることを保証します。更新は、ACPI スリープ状態
から再開するとき、自動的に再適用されます。更新ファイルが
複数のプロセッサモデルのための更新を含んでいるなら、カー
ネルは、検索して、一致している更新を取り出します。現在、
この設定は、Intel i386 と amd64 プロセッサだけでサポート
されています。それは、他のプロセッサタイプで効果がありま
せん。
cpu_microcode_name
マイクロコードの更新ファイルへのパス。
他の設定
デフォルト値がない loader.conf で使用される他の設定は、次の通りです:
fdt_overlays
適用する FDT オーバレイのコンマで区切られたリストを指定し
ます。/boot/dtb/overlays は、置かれるオーバレイのためにデ
フォルトによって作成されます。
kernels_autodetect
``YES'' に設定されるなら、/boot にインストールされたカー
ネルを自動検出することを試みます。これは、Lua ベースの
ローダに特有のオプションです。それは、デフォルトの Forth
ベースのローダで利用可能ではありません。
関連ファイル
/boot/defaults/loader.conf デフォルト設定 -- このファイルを変更しないで
ください。
/boot/loader.conf ユーザ定義の設定。
/boot/loader.conf.local 共通の loader.conf があるサイトのためのマシン
特有の設定。
関連項目
rc.conf(5), boot(8), cpucontrol(8), loader(8), loader.4th(8)
歴史
ファイル loader.conf は、FreeBSD 3.2 ではじめて登場しました。
作者
このマニュアルページは、Daniel C. Sobral <dcs@FreeBSD.org> によって書かれ
ました。
バグ
loader(8) は、構文エラーに遭遇するとき、loader.conf の呼び込みを停止する
ので、特定のシステムをブートするための極めて重要なオプション (すなわち、
``hw.ata.ata_dma=0'') は、loader.conf への任意の実験的な追加に先行するべ
きです。
FreeBSD 13.2 July 31, 2021 FreeBSD 13.2