FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | サブコマンド | 終了ステータス | 使用例 | 関連項目 | 作者
ZPOOL(8)               FreeBSD システム管理者マニュアル               ZPOOL(8)

名称
     zpool -- ZFS 記憶域プールの設定

書式
     zpool [-?]
     zpool add [-fn] pool vdev ...
     zpool attach [-f] pool device new_device
     zpool checkpoint [-d, --discard] pool
     zpool clear [-F [-n]] pool [device]
     zpool create [-fnd] [-o property=value] ... [-O file-system-
           property=value] ... [-m mountpoint] [-R root] [-t tempname] pool
           vdev ...
     zpool destroy [-f] pool
     zpool detach pool device
     zpool export [-f] pool ...
     zpool get [-Hp] [-o field[,...]] all | property[,...] pool ...
     zpool history [-il] [pool] ...
     zpool import [-d dir | -c cachefile] [-D]
     zpool import [-o mntopts] [-o property=value] ... [--rewind-to-
           checkpoint] [-d dir | -c cachefile] [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root]
           [-F [-n]] -a
     zpool import [-o mntopts] [-o property=value] ... [--rewind-to-
           checkpoint] [-d dir | -c cachefile] [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root]
           [-t] [-F [-n]] pool | id [newpool]
     zpool iostat [-T d|u] [-v] [pool] ...
     zpool labelclear [-f] device
     zpool list [-Hpv] [-o property[,...]] [-T d|u] [pool] ...
           [inverval [count]]
     zpool offline [-t] pool device ...
     zpool online [-e] pool device ...
     zpool reguid pool
     zpool remove [-np] pool device ...
     zpool remove -s pool
     zpool reopen pool
     zpool replace [-f] pool device [new_device]
     zpool scrub [-s | -p] pool ...
     zpool set property=value pool
     zpool split [-n] [-R altroot] [-o mntopts] [-o property=value] pool
           newpool [device ...]
     zpool status [-vx] [-T d|u] [pool] ... [interval [count]]
     zpool upgrade [-v]
     zpool upgrade [-V version] -a | pool ...

解説
     zpool コマンドは、ZFS 記憶域プールを設定します。記憶域プールは、ZFS デー
     タセットのための物理的な記憶域とデータの複製を提供するデバイスの収集で
     す。

     記憶域プール中のすべてのデータセットは、同じ空間を共有します。データセッ
     トを管理に関する情報については、zfs(8) を参照してください。

   仮想デバイス (vdev)
     "仮想デバイス" (vdev) は、特定の性能と障害の特徴に従って組織化された単一
     のデバイスまたはデバイスの収集について説明しています。次の仮想デバイス
     が、サポートされています:

     disk    通常、/dev の下に位置するブロックデバイス。推奨される操作のモード
             は、全体のディスクを使用することですが、ZFS は、個々のスライスま
             たはパーティションを使用することができます。デバイスまたは
             geom(4) プロバイダ名へのフルパスによってディスクを指定することが
             きます。すべてのディスクが与えられたとき、必要なら、ZFS は、自動
             的にディスクをラベル付けします。

     file    通常のファイル。外部記憶装置としてファイルの使用は、強く勧められ
             ません。ファイルの耐障害性 (フォールトトレランス) が、一部分であ
             るファイルシステム次第であるように、主として実験目的のために設計
             されています。ファイルは、フルパスで指定されなければなりません。

     mirror  2 つ以上のデバイスのミラー。データは、ミラーのすべての構成要素に
             わたって同じ方法で複写されます。サイズ XN 個のディスクがある
             ミラーは、X バイトを保持でき、データの整合性が危険にさらされる前
             に失敗する (N-1) 個のデバイスに耐えることができます。

     raidz   (または raidz1 raidz2 raidz3)。パリティのより良い配布と (データと
             パリティが停電の後に矛盾するようになる) "RAID-5" 書き込みホールの
             削除を可能にする RAID-5 の変種。データとパリティは、raidz グルー
             プ内のすべてのディスクにわたって取り除かれます。

             raidz グループは、raidz グループがあらゆるデータを失わないで、そ
             れぞれ 1、2 または 3 つの障害を持ちこたえできることを意味する、単
             一のパリティ、二重のパリティまたは三重のパリティを持つことができ
             ます。raidz1 vdev タイプは、単一のパリティ raidz グループを指定
             し、raidz2 vdev タイプは、二重のパリティ raidz グループを指定し、
             raidz3 vdev タイプは、三重のパリティ raidz グループを指定します。
             raidz vdev タイプは、raidz1 の別名です。

             P パリティディスクでサイズ XN ディスクがある raidz グループ
             は、およそ (N-P)*X バイトを保持することができ、データ整合性が危う
             くなる前に失敗する P の (複数の) デバイスを持ちこたえることができ
             ます。raidz グループのデバイスの最小の数は、パリティディスクの数
             より 1 つ上です。お勧めの数は、性能を向上させる手助けとなる 3 か
             ら 9 です。

     spare   プールのために利用可能なホットスペアの経過を追う特別な疑似 vdev。
             pseudo-vdev 詳細については、"ホットスペア" セクションを参照してく
             ださい。

     log     分割された目的 (separate-intent) ログデバイス。2 つ以上のログデバ
             イスが指定されるなら、書き込みは、デバイスの間で負荷分散されま
             す。ログデバイスをミラーすることができます。しかしながら、目的
             (intent) ログに対して raidz vdev タイプをサポートしません。詳細に
             ついては、"目的 (intent) ログ" セクションを参照してください。

     cache   記憶域プールデータをキャッシュするために使用されるデバイス。ミ
             ラーまたは raidz グループとしてキャッシュデバイスを設定することが
             できません。詳細については、"キャッシュデバイス" セクションを参照
             してください。

     仮想のデバイスを入れ子にすることができないので、ミラーまたは raidz 仮想デ
     バイスは、ファイルまたはディスクだけを含むことができます。ミラーのミラー
     (または、他の組み合わせ) は、許可されていません。

     プールは、設定 ("root" vdev として知られている) の先頭でいくつもの仮想デ
     バイスを持つことができます。データは、デバイスの間のデータのバランスをと
     るためにすべてのトップレベルのデバイスにわたって動的に配布されます。新し
     い仮想デバイスが追加されるとき、ZFS は、自動的に新たに利用可能なデバイス
     にデータを置きます。

     仮想デバイスは、空白類によって分離されたコマンド行で 1 度に 1 つ指定され
     ます。キーワードの "mirror" と "raidz" は、グループの終りと、別のものの始
     まりのところを区別するために使用されます。例えば、次は、それぞれが 2 つの
     ディスクのミラーである、2 つの root vdev を作成します:

       # zpool create mypool mirror da0 da1 mirror da2 da3

   デバイスの故障と復旧
     ZFS は、デバイスの故障とデータの破損を取り扱うためのメカニズムの贅沢な
     セットをサポートします。すべてのメタデータとデータは、チェックサムがとら
     れ、ZFS は、破損が検出されるとき、自動的に良いコピーから悪いデータを修復
     します。

     これらの機能を利用するために、プールは、ミラーされるか、または raidz グ
     ループのいずれかを使用して、冗長ないくつかの形式を使用しなければなりませ
     ん。ZFS が、冗長でない設定での実行をサポートしている間に、それぞれの root
     vdev が、単にディスクまたはファイルであるところで、これは、強く失望させま
     す。単一のビット破損の場合は、利用者のデータのいくつかまたはすべてを利用
     不可能にすることができます。

     プールの健全な状態は、次の 3 つの状態の 1 つで説明されます: オンライン、
     品質低下、または障害。オンラインプールには、正常に動作しているすべてのデ
     バイスがあります。品質低下プールは、1 台以上のデバイスに障害があるもので
     すが、データは、冗長な設定のためにまだ利用可能です。障害プールには、破損
     したメタデータがあるか、1 台以上の障害があるデバイスがあり、機能し続ける
     ために不十分な複製があります。

     ミラーまたは raidz デバイスのような、トップレベルの vdev の健全性は、関連
     する vdev、またはコンポーネントデバイスの状態によって潜在的に影響されま
     す。トップレベルの vdev またはコンポーネントデバイスは、次の状態の 1 つと
     なります:

     DEGRADED  1 つ以上のコンポーネントデバイスは、オフラインであるので、1 つ
               以上のトップレベルの vdev は、品質低下している状態にあります。
               十分な複製は、機能し続けるために存在しています。

               1 つ以上のコンポーネントデバイスが品質低下されているか、または
               障害のある状態ですが、十分な複製は、機能し続けるために存在して
               います。基本的な状態は、次の通りです:

                 •   チェックサムエラーの数は、受け付け可能な水準を超え、デバ
                     イスは、何かが間違っていることを示すように品質低下されて
                     います。ZFS は、必要に応じてデバイスを使用し続けます。

                 •   I/O エラーの数は、受け付け可能な水準を超えています。機能
                     し続けるために不十分な複製があるので、デバイスは、障害が
                     あるとマークされませんでした。

     FAULTED   1 つ以上のコンポーネントデバイスがオフラインであるので、1 つ以
               上のトップレベルの vdev は、障害のある状態にあります。十分な複
               製は、機能し続けるために存在しています。

               1 つ以上のコンポーネントデバイスは、障害のある状態にあり、不十
               分な複製は、機能し続けるために存在しています。基本的な状態は、
               次の通りです:

                 •   デバイスをオープンすることができましたが、内容が、期待さ
                     れた値にマッチしていませんでした。

                 •   I/O エラーの数は、受け付け可能な水準を超えて、デバイス
                     は、デバイスのさらなる使用を防ぐために失敗しました。

     OFFLINE   デバイスは、"zpool offline" コマンドによって明白にオフラインに
               されました。

     ONLINE    デバイスは、オンラインで機能しています。

     REMOVED   デバイスは、システムが実行している間に、物理的に取り外されまし
               た。デバイスの取り外し検出は、ハードウェアに依存していて、すべ
               てのプラットフォームでサポートされないかもしれません。

     UNAVAIL   デバイスをオープンすることができませんでした。デバイスが利用可
               能できなかったときに、プールがインポートされているなら、デバイ
               スは、パスがまず初めの段階で決して正しくないので、パスの代わり
               にユニークな識別子によって識別されます。

     デバイスが取り外されて、後でシステムに再アタッチされるなら、ZFS は、オン
     ラインで自動的にデバイスを管理下に置くことを試みます。デバイスのアタッチ
     の検出は、ハードウェアに依存していて、すべてのプラットフォームでサポート
     されないかもしれません。

   ホットスペア (予備)
     ZFS によって、デバイスは、"ホットスペア" としてプールと関連付けることがで
     きます。これらのデバイスは、プール中でアクティブに使用されませんが、アク
     ティブなデバイスが故障するとき、自動的に、ホットスペアによって置き換えら
     れます。ホットスペアがあるプールを作成するには、いくつものデバイスで "ス
     ペア" vdev を指定します。例えば、

       # zpool create pool mirror da0 da1 spare da2 da3

     スペアを複数のプールに渡って共有することができ、"zpool add" コマンドで追
     加することができ、"zpool remove" コマンドで削除することができます。いった
     んスペア置き換えが開始されると、新しい "スペア" vdev は、オリジナルのデバ
     イスが置き換えられるまで、残っている設定内で作成されます。現時点では、
     ホットスペアは、別のデバイスが故障するなら、再び利用可能になります。

     プールに現在使用されている共有されたスペア (予備) があるなら、他のプール
     が潜在的なデータの破損を導くかもしれない、この共有されたスペアを使用する
     ので、プールを、エクスポートすることはできません。

     ホットスペアをデタッチすることによって、進行中のスペア置き換えをキャンセ
     ルすることがきます。オリジナルの故障したデバイスがデタッチされるなら、
     ホットスペアは、設定の場所を仮定して、すべてのアクティブなプールのスペア
     リストから削除されます。

     スペアは、ログデバイスを置き換えることができません。

     この機能は、ユーザランドのヘルパを必要とします。FreeBSD は、この目的のた
     めに zfsd(8) を提供しています。それは、zfsd_enable="YES"/etc/rc.conf
     に追加することによって手動で有効にされなければなりません。

   目的 (intent) ログ
     ZFS 目的 (intent) ログ (ZIL) は、同期トランザクションのための POSIX 要件
     を満たしています。例えば、データベースは、システムコールから戻るとき、し
     ばしば、それらのトランザクションが安定した記憶域デバイスであることを必要
     とします。また、NFS と他のアプリケーションは、データの安定性を確実にする
     ために fsync(2) を使用することできます。デフォルトで、目的 (intent) ログ
     は、メインプール中のブロックから割り付けられます。しかしながら、NVRAM ま
     たは専用ディスクのような、別々の目的 (intent) ログデバイスを使用してより
     良い性能を得ることができるかもしれません。例えば:

       # zpool create pool da0 da1 log da2

     また、複数のログデバイスも指定でき、それらをミラーすることができます。複
     数のログデバイスをミラーする例についていは、「使用例」セクションを参照し
     てください。

     より大きいプールの一部として、ログデバイスを追加して、置き換えて、アタッ
     チして、デタッチして、インポートして、エクスポートすることができます。
     トップレベルのミラー vdev を指定することによって、ミラーリングされたログ
     デバイスを取り外すことができます。

   キャッシュデバイス
     記憶域プールに "キャッシュデバイス" として、デバイスを追加することができ
     ます。これらのデバイスは、主メモリとディスクの間のキャッシュの追加層を提
     供します。重い読み込み作業負荷については、ワーキングセットサイズが、主メ
     モリでキャッシュされるものよりはるかに大きいところで、キャッシュデバイス
     を使用して、このワーキングセットのさらに多くが、低遅延メディアに役に立つ
     ことができます。キャッシュデバイスを使用して、ほとんど静的な内容のランダ
     ムな読み込み作業負荷のための最も大きな性能改善を提供します。

     キャッシュデバイスでプールを作成するには、いくつかのデバイスで "キャッ
     シュ" vdev を指定します。例えば:

       # zpool create pool da0 da1 cache da2 da3

     キャッシュデバイスを、ミラーするか、または raidz 設定の一部とすることがで
     きません。読み込みエラーがキャッシュデバイスで遭遇するなら、読み込み I/O
     は、ミラーされるか、または raidz 設定の一部であるかもしれない、オリジナル
     の記憶域プールデバイスに再発行されます。

     他のシステムキャッシュと同様に、キャッシュデバイスの内容は、volatile (揮
     発性がある) と考えられます。

   プールのチェックポイント
     破壊的な行動 (例えば、zfs destroy) を含むクリティカル な手続きを開始する
     前に、管理者は、プールの状態をチェックポイントすることができ、誤りまたは
     失敗の場合に、チェックポイントに戻る全体のプールをリワインドします。そう
     でなければ、手続きが成功して、完了したとき、チェックポイントを破棄するこ
     とができます。

     プールのチェックポイントは、プール幅のスナップショットとして考えることが
     でき、vdev 設定へのプロパティからプールの状態のすべての部分を含むように、
     注意して使用されるべきです。したがって、プールにチェックポイントがある間
     に、特定の操作は、許可されません。特に、vdev 削除/アタッチ/デタッチ、ミ
     ラーの分割とプールの guid を変更します。新しい vdev を追加することは、サ
     ポートされますが、リワインドの場合に、それは、再び追加されなければなりま
     せん。最後に、この機能のユーザは、チェックポイント化されたデータを修理し
     ないチェックポイントがあるプールで延期することを留意するべきです。

     プールのためのチェックポイントを作成するためには:

     # zpool checkpoint pool

     そのチェックポイント化された状態に後でリワインドするために、利用者は、最
     初、それをエクスポートし、次に、インポートの間にそれをリワインドする必要
     があります:

     # zpool export pool
     # zpool import --rewind-to-checkpoint pool

     プールからチェックポイントを破棄するためには:

     # zpool checkpoint -d pool

     チェックポイントは、データセットの予約を消費することを許可されるので、
     データセットの予約 (reservation (予約) または refreservation (再予約) zfs
     プロパティによって制御される) は、チェックポイントが存在する間に、強制で
     きないかもしれません。最後に、チェックポイントの一部ですが、プールの現在
     の状態で解放されていたデータは、延期される間にスキャンされません。

   プロパティ (特性)
     各プールには、それに関連しているいくつかのプロパティがあります。いくつか
     のプロパティは、読み込み専用の統計ですが、他のものは、設定可能であり、
     プールの振る舞いを変更します。次は、読み込み専用のプロパティです:

     alloc       物理的に割り付けられたプール内の記憶域空間の量。

     capacity    使用されたプール空間の割合。また、短いカラム名、"cap" によっ
                 て、このプロパティを参照できます。

     comment     たとえプールが障害となるようになっても、それが利用可能となる
                 ように、格納される印刷可能な ASCII 文字から成るテキスト文字
                 列。管理者は、このプロパティを使用してプールに関する追加情報
                 を提供することができます。

     dedupratio  乗数として表現されるプールのために指定された細分化 (dedupli
                 cation) 比率。例えば、1.76 の dedupratio 値は、1.76 ユニット
                 のデータが格納されましたが、ディスク空間の 1 ユニットのみが実
                 際に消費されたことを示します。細分化 (deduplication) 機能の説
                 明については、zfs(8) を参照してください。

     expandsize  プールの合計の容量を増加させるために使用することができるプー
                 ルまたはデバイス内の初期化されていない空間の量。初期化されて
                 いない空間は、オンライン (すなわち、zpool online -e) を持って
                 来られていない EFI ラベル付けされた vdev のあらゆる空間から成
                 ります。LUN が動的に拡張されるとき、この空間が生じます。

     fragmentation
                 プールのフラグメンテーションの量。

     free        割り付けられないプール内のブロックの番号。

     freeing     ファイルシステムまたはスナップショットが破壊された後に、それ
                 に使用された空間は、非同期にプールに返されます。freeing は、
                 取り戻される残りの空間の量です。時間とともに、free が増加する
                 間に、freeing は、減少します。

     guid        プールのためのユニークな識別子。

     health      プールの現在の健全性。健全性は、"ONLINE", "DEGRADED",
                 "FAULTED", "OFFLINE", "REMOVED" または "UNAVAIL" を指定できま
                 す。

     size        記憶域プールの合計サイズ。

     unsupported@feature_guid
                 プールで有効にされたサポートされない機能に関する情報。詳細に
                 ついては、zpool-features(7) を参照してください。

     used        プール中で使用された記憶域空間の量。

     空間の使用法のプロパティは、記憶域プールに利用可能な実際の物理的な空間を
     報告します。物理的な空間は、任意の含まれたデータセットが実際に使用できる
     空間の合計量と異なっているかもしれません。raidz 設定で使用される空間の量
     は、書き込まれているデータの特徴に依存します。さらに、ZFS は、zfs(8) コマ
     ンドが考慮する内部のアカウントのためのいくらかの空間を予約しますが、
     zpool(8) コマンドは、行いません。妥当なサイズの満杯でないプールに関して、
     これらの効果は、目に見えないはずです。小さいプール、または全く満杯に近い
     プールに関して、これらの食い違いは、より顕著になるかもしれません。

     作成時とインポート時に、次のプロパティを設定することができます:

     altroot
         代替のルートディレクトリ。設定されるなら、このディレクトリは、プール
         中の任意のマウントポイントの先頭に追加されます。典型的なパスが有効で
         ないところで、マウントポイントを信じることができないか、または代替の
         ブート環境で未知のプールを調べるとき、これを使用できます。altroot
         は、永続的なプロパティではありません。それは、システムが動作している
         間のみ有効です。altroot を設定すると cachefile=none を使用することを
         デフォルトとしますが、これは、明白な設定を使用して上書きされるかもし
         れません。

     次のプロパティは、インポート時のみ設定することができます:

     readonly=on | off
         on に設定されるなら、プールは、次の制限で読み込み専用モードでインポー
         トされます:

           •   目的 (intent) ログの同期データは、アクセス可能となりません

           •   プールのプロパティを変更することができません

           •   読み込み専用でのみこのプールのデータセットをマウントすることが
               できます

           •   読み込み専用のプールに書き込むために、プールのエクスポートとイ
               ンポートが要求されます。

         その短縮されたカラム名 rdonly によって、このプロパティ参照することが
         できます。

     作成時とインポート時に、次のプロパティを設定することができ、後で zpool
     set コマンドで変更できます:

     autoexpand=on | off
         基本的な LUN が成長されるとき、自動的にプールの拡張を制御します。"on"
         に設定されるなら、プールは、拡張デバイスのサイズに従ってリサイズされ
         ます。デバイスがミラーまたは raidz の一部であるなら、新しい空間がプー
         ルで利用可能となる前に、mirror/raidz グループの中のすべてのデバイス
         は、拡張されなければなりません。デフォルトの振る舞いは、"off" です。
         また、短くされたカラム名、expand、によって、このプロパティを参照する
         ことができます。

     autoreplace=on | off
         自動デバイス置換を制御します。"off" に設定されるなら、デバイス置換
         は、"zpool replace" コマンドを使用して管理者によって開始されなければ
         なりません。"on" に設定されるなら、以前にプールに属したデバイスと同じ
         物理的な位置で見つけらる任意の新しいデバイスは、自動的にフォーマット
         され、置き換えられます。デフォルトの振る舞いは、"off" です。また、短
         いカラム名 "replace" で、このプロパティを参照することができます。

     bootfs=pool/dataset
         root プールのためのデフォルトのブート可能なデータセットを識別します。
         このプロパティは、主にインストールとアップグレードプログラムで設定さ
         れると予想されます。

     cachefile=path | none
         プール設定がキャッシュされる位置を制御します。すべてのプールをシステ
         ム起動時に発見することは、ルートファイルシステムに格納された設定デー
         タのキャッシュされたコピーを必要とします。このキャッシュのすべての
         プールは、システムブート時に自動的にインポートされます。インストール
         とクラスタリングのような、いくつかの環境は、プールが自動的にインポー
         トできないように、別の場所で、この情報をキャッシュする必要がありま
         す。このプロパティを設定すると、後で "zpool import -c" でインポートす
         ることができる別の場所でプール設定をキャッシュします。それを特別な値
         "none" に設定すると、決してキャッシュされない一時的なプールが作成さ
         れ、特別な値 '' (空文字列) は、デフォルト位置を使用します。

     comment=text
         たとえプールが故障になっても、利用可能であるようにに格納される印刷可
         能な ASCII 文字から成るテキスト文字列。管理者は、このプロパティを使用
         してプールに関する追加情報を提供することができます。

     dedupditto=number
         ブロックの複製のコピーの数のための閾値。細分化 (deduplicated) された
         ブロックのための参照カウントが、この数を越えて増加するなら、このブ
         ロックの新しい複製コピーは、自動的に格納されます。デフォルトの設定
         は、複製のコピーが、細分化 (deduplicated) されたブロックのために作成
         される、0 です。最小の正当な 0 でない設定は、100 です。

     delegation=on | off
         非特権ユーザが、データセットで定義されたデータセットのパーミッション
         に基づいてアクセスを許可されるかどうかを制御します。委任された ZFS 管
         理に関しる詳しい情報については、zfs(8) を参照してください。

     failmode=wait | continue | panic
         壊滅的なプールの障害の場合のシステムの振る舞いを制御します。この状態
         は、通常基本的な (複数の) 記憶デバイスへの接続性の損失の結果か、また
         はプール中のすべてのデバイスの障害の結果です。そのようなイベントの振
         る舞いは、次のように決定されます:

         wait    デバイスの接続性が復旧されて、エラーがクリアされるまで、すべ
                 ての I/O アクセスをブロックします。これは、デフォルトの振る舞
                 いです。

         continue
                 任意の新しい書き込み I/O 要求に EIO を返しますが、残っている
                 健全なデバイスのいずれにも読み込みを許可します。まだ、ディス
                 クにコミットされたあらゆる書き込み要求は、ブロックされます。

         panic   コンソールへのメッセージを印刷して、システムのクラッシュダン
                 プを生成します。

     feature@feature_name=enabled
         このプロパティの値は、feature_name の現在の状態です。このプロパティを
         設定することが、feature_name を有効な値に移動する enabled にされると
         き、唯一の有効な値。機能の状態の詳細については、zpool-features(7) を
         参照してください。

     listsnaps=on | off
         "zfs list" が -t オプションなしで実行されるとき、このプールに関連して
         いるスナップショットに関する情報が出力されるかどうかを制御します。デ
         フォルト値は、off です。

     version=version
         プールの現在のディスク上のバージョン。これを増加することができます
         が、決して減少されません。プールを更新するのに好ましい方法は、"zpool
         upgrade" コマンドですが、特定のバージョンが後方互換性のために必要であ
         るとき、このプロパティを使用することができます。いったん、機能フラグ
         は、このプロパティがもはや値を持たないプールで有効にされます。

サブコマンド
     状態を変更するすべてのサブコマンドは、それらの元の形式で、プールに永続的
     にログ記録されます。

     zpool コマンドは、記憶域プールを作成して破壊する、記憶域プールに容量を追
     加する、記憶域プールに関して情報を提供するサブコマンドを提供しています。
     次のサブコマンドがサポートされています:

     zpool [-?]

         ヘルプメッセージを表示します。

     zpool add [-fn] pool vdev ...

         指定された仮想のデバイスを与えられたプールに追加します。vdev 仕様は、
         "仮想のデバイス" セクションで説明されています。-f オプションの振る舞
         いと、実行されたデバイスチェックは、"zpool create" サブコマンドで説明
         されています。

         -f      たとえ、それらが、使用中であると思われるか、または競合する複
                 製レベルを指定したとしても、vdev の使用を強制します。このよう
                 に、すべてのデバイスを上書きできるというわけではありません。

         -n      実際に vdev を追加せずに使用される設定を表示します。実際の
                 プールの作成は、不十分な特権またはデバイス共有のために、まだ
                 失敗するかもしれません。

                 現在、quorum デバイスとして設定されているディスクを zpool に
                 追加しません。ディスクがプールにある後に、quorum デバイスとし
                 て、そのディスクを設定することができます。

     zpool attach [-f] pool device new_device

         new_device を既存の zpool デバイスにアタッチします。既存のデバイスを
         raidz 設定の一部とすることはできません。device 現在ミラーリングされた
         設定の一部でなければ、device は、自動的に devicenew_device の双方
         向のミラーに変換します。device が双方向のミラーの一部であるなら、
         new_device をアタッチすることは、3 方向のミラーを作成し、その他もろも
         ろ。どちらの場合にも、new_device は、直ちに再ミラーリングを始めます。

         -f      たとえ、使用中であるように思えたとしても、new_device の使用を
                 強制します。このように、すべてのデバイスを上書きできるという
                 わけではありません。

     zpool checkpoint [-d, --discard] pool
         zpool import --rewind-to-checkpoint によって後で復元することができ
         る、pool の現在の状態をチェックポイントします。プールのチェックポイン
         トの存在は、次の zpool コマンドを禁止します: remove, attach, detach,
         splitreguid。さらに、プールが空き空間が不足しているなら、予約の境
         界を壊すかもしれません。zpool status コマンドは、チェックポイントの存
         在、またはプールからチェックポイントを破棄している進捗を示します。
         zpool list コマンドは、チェックポイントがどのくらいの空間をプールから
         取るかを報告します。

         -d, --discard
                 pool からの既存のチェックポイントを破棄します。

     zpool clear [-F [-n]] pool [device]

         プール中のデバイスエラーをクリアします。引数が指定されていないなら、
         プール中のすべてのデバイスエラーは、クリアされます。1 つ以上のデバイ
         スが指定されるなら、指定されたデバイスまたはデバイスに関連しているそ
         れらのエラーだけがクリアされます。

         -F      オープンできないプールのための復旧モードを始めます。オープン
                 可能な状態に戻すためにプール中の最後の少しのトランザクション
                 を廃棄しようと試みます。すべての破損したプールを、このオプ
                 ションを使用することによって復旧することができるわけではあり
                 ません。成功するなら、廃棄されたトランザクションからのデータ
                 は、取り返しのつかないほど失われます。

         -n      -F フラグと組み合わせて使用されます。トランザクションの廃棄
                 は、プールをオープン可能とするかどうかチェックしますが、実際
                 にはあらゆるトランザクションを廃棄しません。

     zpool create [-fnd] [-o property=value] ... [-O file-system-
         property=value] ... [-m mountpoint] [-R root] pool vdev ...

         コマンド行で指定された仮想デバイスを含む新しい記憶域プールを作成しま
         す。プール名は、文字で始まらなけれならず、下線 ("_")、ダッシュ dash
         ("-") とピリオド (".") と同様に英数字のみを含むことができます。プール
         名、"mirror"、"raidz"、"spare" と "log" は、パターン "c[0-9]" で始ま
         る名前のように予約されています。vdev 仕様は、"仮想デバイス" セクショ
         ンで説明されています。

         コマンドは、指定されたそれぞれのデバイスがアクセス可能で、現在、別の
         サブシステムによって使用中でないことを確かめます。デバイスが ZFS に
         よっていつも使用し続けることを防ぐ、現在マウントされているか、または
         専用ダンプデバイスとして指定されるような、いくつかの用途があります。
         前もって存在する UFS ファイルシステムを持つことなどの、他の用途を -f
         オプションで上書きすることができます。

         また、コマンドは、プールのための複製の戦略が一貫していることをチェッ
         クします。単一のプールの冗長と冗長でない記憶域を組み合わせる試み、ま
         たはディスクとファイルを混在させる試みは、-f が指定されないなら、エ
         ラーの結果となります。単一の raidz またはミラーグループ内のサイズの異
         なるデバイスの使用は、-f が指定されないなら、エラーとして、またフラグ
         が揚げられます。

         -R オプションが指定されないなら、デフォルトのマウントポイントは、
         "/pool" です。マウントポイントは、存在してはいけません、または空でな
         ければなりません、あるいは、root のデータセットをマウントすることがで
         きません。-m オプションで、これを上書きすることができます。

         デフォルト、すべてのサポートされた機能は、-d オプションが指定されなけ
         れば、新しいプールで有効にされます。

         -f      それらが、たとえ使用中に現れるか、または競合する複製レベルを
                 指定するとしても、強制的に vdev を使用します。このように、す
                 べてのデバイスを上書きできるというわけではありません。

         -n      実際にプールを作成しないで使用される設定を表示します。実際の
                 プールの作成は、不十分な特権またはデバイス共有のために、いま
                 だに失敗するかもしれません。

         -d      新しいプールであらゆる機能を有効にしません。-o オプションをつ
                 けて有効にされたそれらの対応するプロパティを設定することによ
                 り個々の機能を有効にすることができます。機能のプロパティに関
                 する詳細については、zpool-features(7) を参照してください。

         -o property=value [-o property=value] ...
                 与えられたプールのプロパティを設定します。設定できる有効なプ
                 ロパティのリストについては、"プロパティ" を参照してください。

         -O file-system-property=value [-O file-system-property=value] ...
                 プールのルートファイルシステムに与えられたファイルシステムの
                 プロパティを設定します。設定できる有効なプロパティのリストに
                 ついては、zfs(8) の "プロパティ" のセクションを参照してくださ
                 い。

         -R root
                 "-o cachefile=none,altroot=root" と同等です。

         -m mountpoint
                 root のデータセットのためのマウントポイントを設定します。デ
                 フォルトのマウントポイントは、altroot が指定されているなら、
                 "/pool" または "altroot/pool" です。マウントポイントは、絶対
                 パス、"legacy" または "none" でなければなりません。データセッ
                 トのマウントポイントに関する詳細については、zfs(8) を参照して
                 ください。

         -t tempname
                 インコアプール名をオンディスク名が、プール名 pool として指定
                 された名前である tempname に設定します。これは、デフォルトの
                 cachefile プロパティを none に設定します。これは、プールが
                 ネットワークブロックデバイスに存続する、仮想マシンまたは物理
                 的なマシンのような、他のシステムのためのプールを作成すると
                 き、名前空間の衝突を処理することを目的としています。

     zpool destroy [-f] pool

         他の使用のための任意のデバイスを解放して、与えられたプールを破壊しま
         す。このコマンドは、プールを破壊する前に、任意のアクティブなデータ
         セットをアンマウントしようと試みます。

         -f      プール内に含まれる任意のアクティブなデータセットをアンマウン
                 トするように強制します。

     zpool detach pool device

         ミラーから device をデタッチします。データの他の有効な複製がないな
         ら、操作は、拒否されます。

     zpool export [-f] pool ...

         与えられたプールをシステムからエクスポートします。すべてのデバイス
         は、エクスポートされるとマークされますが、また、他のサブシステムに
         よって使用中であると見なされます。(異なったエンディアンのものさえ) デ
         バイスをシステム間で移動でき、十分な数のデバイスが存在している限り、
         インポートすることができます。

         プールをエクスポートする前に、プールの中のすべてのデータセットは、ア
         ンマウントされます。現在使用されている共有されたスペア (予備) がある
         なら、プールをエクスポートすることはできません。

         プールに移植性があるようにするために、ZFS が移植性がある EFI ラベルで
         ディスクをラベル付けでききるように、利用者は、スライスだけではなく、
         全体のディスクを zpool コマンドに与えなければなりません、そうでなけれ
         ば、異なったエンディアンのプラットフォームのディスクドライバは、ディ
         スクを認識しません。

         -f      "unmount -f" コマンドを使用して、強制的にすべてのデータセット
                 をアンマウントします。

                 このコマンドは、たとえ現在使用されている共有されたスペア (予
                 備) があっても、プールを強制的にエクスポートします。これは、
                 潜在的なデータの破損を導くかもしれません。

     zpool get [-Hp] [-o field[,...]] all | property[,...] pool ...

         指定された記憶域プールに対して、プロパティ (または "all" が使用される
         なら、すべてのプロパティ) の与えられたリストを検索します。これらのプ
         ロパティは、次のフィールドとともに表示されます:

               name        記憶域プールの名前
               property    プロパティの名前
               value       プロパティの値
               source      プロパティのソース, 'default' または 'local' のいず
                           れか.

         利用可能なプールのプロパティの詳しい情報については、"プロパティ" セク
         ションを参照してください。

     -H  スクリプトモード。任意の空白の代わりに単一のタブによってヘッダ、と個
         別のフィールドを表示しません。

     -p  解析可能な (正確) 値で数値を表示します。

     -o field
         表示するカラムのコンマで区切られたリスト。name,property,value,source
         は、デフォルト値です。

     zpool history [-il] [pool] ...

         指定されたプールまたは、プールが指定されないなら、すべてのプールのコ
         マンド履歴を表示します。

         -i      ユーザが開始しているイベントに追加された内部的にログ記録され
                 た ZFS イベントを表示します。

         -l      標準形式に加えて、ユーザ名、ホスト名と操作が実行されたゾーン
                 (zone) の長い形式のログ記録を表示します。

     zpool import [-d dir | -c cachefile] [-D]

         インポートするために利用可能なプールをリストします。-d オプションが指
         定されないなら、このコマンドは、"/dev" でデバイスを検索します。複数回
         -d オプションを指定でき、すべてのディレクトリが検索されます。デバイス
         がエクスポートされたプールの一部として現れるなら、このコマンドは、
         vdev レイアウトと各デバイスまたはファイルに対するデバイスの現在の健全
         性と同様に、プールの名前をつけてプールの概要、数値識別子を表示しま
         す。"zpool destroy" コマンドで以前に破壊されたプールである、破壊され
         たプールは、-D オプションが指定されないなら、リストされません。

         数値識別子は、ユニークであり、同じ名前の複数のエクスポートされたプー
         ルが利用可能であるときに、プール名の代わりに使用することができます。

         -c cachefile
                 "cachefile" プールのプロパティで作成された、与えられた
                 cachefile から設定を読み込みます。この cachefile は、デバイス
                 を検索する代わりに使用されます。

         -d dir  dir 中のデバイスまたはファイルを検索します。複数回 -d オプ
                 ションを指定することができます。

         -D      破壊されたプールだけをリストします。

     zpool import [-o mntopts] [-o property=value] ... [-d dir | -c cachefile]
         [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root] [-F [-n]] -a

         検索ディレクトリで見つけられたすべてのプールをインポートします。利用
         可能な十分な数のデバイスがあるすべてのプールがインポートされることを
         除いて、前のコマンドと同じです。"zpool destroy" コマンドで以前に破壊
         されたプールである、破壊されたプールは、-D オプションが指定されないな
         ら、インポートされません。

         -o mntopts
                 プール内でマウントされたデータセットであるときに使用するマウ
                 ントオプションのコンマで区切られたリスト。データセットのプロ
                 パティとマウントオプションの説明については、zfs(8) を参照して
                 ください。

         -o property=value
                 インポートされたプールで指定されたプロパティを設定します。利
                 用可能なプールのプロパティの詳しい情報については、"プロパ
                 ティ" セクションを参照してください。

         -c cachefile
                 "cachefile" プールのプロパティで作成された、与えられた
                 cachefile から設定を読み込みます。この cachefile は、デバイス
                 を検索する代わりに使用されます。

         -d dir  dir 中のデバイスまたはファイルを検索します。複数回 -d オプ
                 ションを指定することができます。このオプションは、-c オプショ
                 ンとともに使用できません。

         -D      破壊されたプールだけをインポートします。また、-f オプションも
                 必要です。

         -f      プールが潜在的にアクティブであるように思われても、強制的にイ
                 ンポートします。

         -m      失われたログデバイスがあるとき、インポートするプールを許可し
                 ます。ログデバイスが廃棄されるので、最近のトランザクション
                 は、失われるかもしれません。

         -N      あらゆるファイルシステムをマウントせずに、プールをインポート
                 します。

         -R root
                 "cachefile" プロパティを "none" に、"altroot" プロパティを
                 "root" に設定します。

         -F      インポート不可能なプールのための復旧モード。最後の少ないトラ
                 ンザクションを廃棄することによって、インポート可能な状態に
                 プールに戻すことを試みます。すべての破損したプールを、このオ
                 プションを使用することによって復旧することができるわけではあ
                 りません。成功するなら、廃棄されたトランザクションからのデー
                 タは、取り返しのつかないほど失われます。このオプションは、
                 プールがインポート可能か、または既にインポートされているな
                 ら、無視されます。

         -n      -F 復旧オプションとともに使用されます。インポート不可能なプー
                 ルを再びインポート可能にすることができるかどうか判断します
                 が、実際にはプールの復旧を行ないません。プールの復旧モードに
                 関するより詳細については、上記の -F オプションを参照してくだ
                 さい。

         -a      見つかったすべてのプールを検索して、インポートします。

     zpool import [-o mntopts] [-o property=value] ... [-d dir | -c cachefile]
         [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root] [-F [-n]] pool | id [newpool]

         特定のプールをインポートします。名前または数値識別子によってプールを
         識別することができます。newpool が指定されるなら、プールは、newpool
         という名前を使用してインポートされます。そうでなければ、エクスポート
         された名前として同じ名前でインポートされます。

         デバイスが、最初に "zpool export" を実行することなしにシステムから削
         除されるなら、デバイスは、潜在的にアクティブであると見なされます。こ
         れが失敗したエクスポートであったか、またはデバイスが実際に別のホスト
         から使用中であるかどうかは決定することはできません。この状態でプール
         をインポートするためには、-f オプションが必要です。

         -o mntopts
                 プール内のデータセットをマウントするときに使用するマウントオ
                 プションのコンマで区切られたリスト。データセットのプロパティ
                 とマウントオプションの説明については、zfs(8) を参照してくださ
                 い。

         -o property=value
                 インポートされたプールで指定されたプロパティを設定します。利
                 用可能なプールのプロパティの詳しい情報については、"プロパ
                 ティ" セクションを参照してください。

         -c cachefile
                 "cachefile" プールのプロパティで作成された、与えられた
                 cachefile から設定を読み込みます。この cachefile は、デバイス
                 を検索する代わりに使用されます。

         -d dir  dir 中のデバイスまたはファイルを検索します。複数回 -d オプ
                 ションを指定することができます。このオプションは、-c オプショ
                 ンとともに使用できません。

         -D      破壊されたプールをインポートします。また、-f オプションも必要
                 です。

         -f      たとえプールが潜在的にアクティブであるように思われても、強制
                 的にインポートします。

         -m      失われたログデバイスがあるとき、インポートするプールを許可し
                 ます。ログデバイスが廃棄されるので、最近のトランザクション
                 は、失われるかもしれません。

         -N      あらゆるファイルシステムをマウントせずに、プールをインポート
                 します。

         -R root
                 "-o cachefile=none,altroot=root" と同等です。

         -t      newpool で使用されます。newpool が一時的であることを指定しま
                 す。一時的なプール名は、エクスポートされるまで存続します。オ
                 リジナルのプール名は、すべてのラベルの更新で使用され、そのた
                 め、エクスポートで保持されることを保証します。また、明示的に
                 指定されないとき、cachefile プロパティを none に設定します。

         -F      インポート不可能なプールのための復旧モード。最後の少ないトラ
                 ンザクションを廃棄することによって、インポート可能な状態に
                 プールに戻すことを試みます。すべての破損したプールを、このオ
                 プションを使用することによって復旧することができるわけではあ
                 りません。成功するなら、廃棄されたトランザクションからのデー
                 タは、取り返しのつかないほど失われます。このオプションは、
                 プールがインポート可能か、または既にインポートされているな
                 ら、無視されます。

         -n      -F 復旧オプションとともに使用されます。インポート不可能なプー
                 ルを再びインポート可能にすることができるかどうか判断します
                 が、実際にはプールの復旧を行ないません。プールの復旧モードに
                 関するより詳細については、上記の -F オプションを参照してくだ
                 さい。

         --rewind-to-checkpoint
                 チェックポイント化された状態にプールをリワインドします。いっ
                 たんプールがこのフラグでインポートされると、リワインドを取り
                 消す方法はありません。チェックポイントの後に、書き込まれたす
                 べての変更とデータは、失われます!  ただ一つの例外は、readonly
                 マウントオプションが有効なときです。この場合に、プールの
                 チェックポイント化された状態は、オープンされ、管理者は、どの
                 ようにプールがそれらが完全にリワインドされたかのように見える
                 を分かることができます。

     zpool iostat [-T d|u] [-v] [pool] ... [interval [count]]

         与えられたプールのための I/O 統計値を表示します。間隔を与えるとき、統
         計値は、Ctrl-C が押されるまで、interval 秒毎に印刷されます。pools が
         指定されないなら、システムのあらゆるプールに対する統計値が表示されま
         す。count が指定されるなら、count レポートが印刷された後にコマンド
         は、終了します。

         -T d|u  タイムスタンプを印刷 (表示) します。

                 標準の日付の形式のためには、修飾子 d を使用します。date(1) を
                 参照してください。UNIX 時間 ("date +%s" と等しい) のために
                 は、修飾子 u を使用します。

         -v      冗長な統計。プール全体の統計に加えて、プール内の個々の vdev
                 のための使用状況の統計値を報告します。

     zpool labelclear [-f] device

         指定された device から ZFS ラベル情報を取り除きます。device は、アク
         ティブなプール設定の部分であってはなりません。

         -f      アクティブでないとしてエクスポートされているか、または外部の
                 デバイスを扱います。

     zpool list [-Hpv] [-o property[,...]] [-T d|u] [pool] ... [inverval
         [count]]

         健全な状態と空間の使用法とともに与えられたプールをリストします。pools
         が指定されないなら、システムのすべてのプールが、リストされます。

         間隔を与えるとき、出力は、Ctrl-C が押されるまで、interval 秒毎に印刷
         されます。count が指定されるなら、count レポートが印刷された後にコマ
         ンドは、終了します。

         -T d|u  タイムスタンプを印刷 (表示) します。

                 標準の日付の形式のために修飾子 d を使用します。date(1) を参照
                 してください。UNIX 時間 ("date +%s" と同等) のために修飾子 u
                 を使用します。

         -H      スクリプトモード。ヘッダと任意の空白の代わりに単一のタブに
                 よって分離されたフィールドを表示しません。

         -p      解析可能な (正確) 値で数値を表示します。

         -v      冗長な統計。プール全体の統計に加えて、プール内の個別の vdevs
                 のための使用法の統計を報告します。

         -o property[,...]
                 表示するためのプロパティのコンマで区切られたリスト。有効なプ
                 ロパティのリストについては、"プロパティ" セクションを参照して
                 ください。デフォルトのリストは、name, size, used, available,
                 fragmentation, expandsize, capacity, health, altroot です。

         -T d|u  タイムスタンプを印刷 (表示) します。

                 標準の日付の形式のために修飾子 d を使用します。date(1) を参照
                 してください。UNIX 時間 ("date +%s" と同等) のために修飾子 u
                 を使用します。

     zpool offline [-t] pool device ...

         指定された物理的なデバイスをオフラインと見なします。device がオフライ
         ンである間に、デバイスへの読み込み、または書き込みを試みません。

         -t      一時的。リブートのときに、指定された物理的なデバイスは、前の
                 状態に戻ります。

     zpool online [-e] pool device ...

         指定された物理的なデバイスをオンラインにします。

         このコマンドは、スペアまたはキャッシュデバイスに適用可能ではありませ
         ん。

         -e      すべての利用可能な空間を使用するデバイスを拡張します。デバイ
                 スがミラーまたは raidz の一部であるなら、新しい空間がプールで
                 利用可能になる前に、すべてのデバイスは、拡張されなければなり
                 ません。

     zpool reguid pool

         プールのための新しいユニークな識別子を生成します。このプールのすべて
         のデバイスがこのアクションを行なう前にオンラインであり健全であること
         を保証しなければなりません。

     zpool remove [-np] pool device ...

         プールから指定されたデバイスを削除します。このコマンドは、現在、ホッ
         トスペア、キャッシュ、ログデバイスとミラーリングされているトップレベ
         ルの vdev (リーブデバイスのミラー) の削除のみをサポートしています。し
         かし、raidz は、削除されません。

         トップレベルの vdev を取り除くことは、記憶域プールの空間の合計の量を
         減少します。指定されたデバイスは、それからプールの他のデバイスに、す
         べての割り付けられた空間をコピーすることによって明け渡せられます。こ
         の場合に、zpool remove コマンドは、除去を開始して、返ります、一方、退
         避は、バックグラウンドで継続します。zpool status. で、除去の進歩を監
         視することができます。この機能は、使用するために有効にされなければな
         りません、zpool-features(5) を参照してください。

         同じであるためのトップレベルのミラーを指定することによってミラーリン
         グされているトップレベルのデバイス (ログまたはデータ) を取り除くこと
         ができます。ミラーリングされている設定の一部であるログ記録しないデバ
         イスまたはデータデバイスは、"zpool detach" コマンドを使用して取り除く
         ことができます。

         -n      実際、除去を実行しません ("no-op")。代わりに、除去が完了した
                 後にマップしているテーブルによって使用されるメモリの見積り量
                 を印刷 (表示) します。これは、トップレベルの vdevs のためだけ
                 0 ではありません。

         -p      解析可能な (正確な) 値として数値を表示する、-n フラグとともに
                 使用されます。

     zpool remove -s pool

         トップレベルの vdev の進行中の除去を停止して、キャンセルします。

     zpool reopen pool

         プールに関連したすべての vdev を再オープンします。

     zpool replace [-f] pool device [new_device]

         old_devicenew_device で置き換えます。これは、new_device のアタッ
         チと同等で、resilver をウェートし、次に old_device をデタッチします。

         new_device のサイズは、ミラーまたは raidz 設定のすべてのデバイスの最
         小のサイズ以上でなければなりません。

         プールが冗長ででないなら、new_device が要求されます。new_device が指
         定されないなら、old_device をデフォルトとします。既存のディスクが故障
         して、物理的に置き換えられた後に、この置き換えの形式は、役に立ちま
         す。この場合、新しいディスクには、それが実際に異なったディスクであっ
         ても、古いデバイスと同じ /dev パスがあります。ZFS は、これを認識しま
         す。

         -f      たとえ使用中に現れても、new_device の使用を強制します。このよ
                 うにすべてのデバイスを上書きすることができるというわけではあ
                 りません。

     zpool scrub [-s | -p] pool ...

         scrub を始めるか、または休止した scrub を再開 (resume) します。scrub
         は、そのチェックサムが正しいかを確認するために、指定されたプールのす
         べてのデータを調査します。複製された (mirror または raidz) デバイスに
         関して、ZFS は、scrub の間に発見されたあらゆる損傷を自動的に修理しま
         す。zpool status コマンドは、scrub の進捗を報告して、完了するときに
         scrub の結果を要約します。

         scrubbing と resilvering は、たいへんよく似た操作です。違いは、(例え
         ば、新しいデバイスをミラーにアタッチするか、または既存のデバイスを 置
         き換えるとき) ZFS が期限切れであることを知っているデータを resilver
         ing が、調査するためだけであるのに対して、scrubbing が、ハードウェア
         の故障またはディスクの故障のために静かなエラーを発見するためにすべて
         のデータを調査することです。

         scrubbing と resilvering は、I/O 集中的な操作であるので、ZFS は、一度
         に 1 つだけ許可されます。scrub が休止しているなら、"zpool scrub" は、
         それを再開 (resume) します。resilver が進行中であるなら、ZFS は、
         resilver が完了するまで、scrub が開始されることを許可しません。

         -s      scrubbing を停止します。

         -p      scrubbing を休止します。scrub は、状態を休止し、進歩は、ディ
                 スクを周期的に同期 (sync) します。システムが再開されるか、ま
                 たは、プールが、インポートの後でさえ、休止した scrub の間にエ
                 クスポートされるなら、scrub は、それが再開 (resume) されるま
                 で、休止されたままとなります。いったん、再開 (resume) する
                 と、scrub は、それが最後にディスクをチックポイントされた場所
                 から再び始めます。再び、休止した scrub を再開 (resume) するた
                 めには、zpool scrub を再び発行します。

     zpool set property=value pool

         指定されたプールで与えられたプロパティを設定します。どのようなプロパ
         ティを設定できるか、と受け付け可能な値に関する詳しい情報については、"
         プロパティ" セクションを参照してください。

     zpool split [-n] [-R altroot] [-o mntopts] [-o property=value] pool
         newpool [device ...]

         プール中の各ミラーされたトップレベルの vdev から 1 つのディスクを切り
         離し、切り離されたディスクから新しいプールを作成します。元のプール
         は、1 つ以上のミラーから構成されていなければならず、resilvering が進
         行中ではあってはなりません。split サブコマンドは、コマンド行のデバイ
         ス指定によって上書きされなければ、各ミラー vdev の最後のデバイスを選
         択します。

         device 引数を使用するとき、split は、新しいプールで指定されたデバイス
         を含み、どんなデバイスも指定されないままにするべきで、それが通常行う
         ように、そのプールに各ミラー vdev の最後のデバイスを割り当てます。
         split コマンドの結果について確信がないなら、利用者のコマンドが意図す
         る効果があることを保証するために -n ("予行演習") オプションを使用して
         いください。

         -R altroot
                 新しいプールの代替のルートのために指定された altroot パラメー
                 タを使用して、分割された後に、新しく作成されたプールを自動的
                 にインポートします。上記の "プロパティ" セクションの altroot
                 の説明を参照してください。

         -n      実際にプールを分割せずに作成される設定を表示します。分割され
                 た実際のプールは、まだ、不十分な特権またはデバイス状態のため
                 に失敗するかもしれません。

         -o mntopts
                 プール内のデータセットをマウントするとき使用するマウントオプ
                 ションのコンマで区切られたリスト。データセットのプロパティと
                 マウントオプションの説明については、zfs(8) を参照してくださ
                 い。-R オプションと共に指定されるときだけ有効です。

         -o property=value
                 新しいプール上で指定されたプロパティを設定します。利用可能な
                 プールのプロパティに関する詳細については、上記の "プロパティ"
                 セクションを参照してください。

     zpool status [-vx] [-T d|u] [pool] ... [interval [count]]

         与えられたプールのための詳細な健全な状態を表示します。pool が指定され
         ないなら、システムのそれぞれのプールの状態が、表示されます。プールと
         デバイスの健全性に関する詳しい情報については、"デバイスの故障と復旧"
         セクションを参照してください。

         間隔を与えるとき、出力は、Ctrl-C が押されるまで、interval 秒毎に印刷
         されます。count が指定されるなら、count レポートが印刷された後にコマ
         ンドは、終了します。

         scrub または resilver が進行しているなら、このコマンドは、行われた割
         合と完了するためのおよそ時間を報告します。システムのプール内のデータ
         量と他の仕事量は、変更できるので、これらの両方は、おおよそのみです。

         -x      エラーの表示、またはそうでなければ利用不可能なプールのための
                 状態のみを表示します。最新のディスク上の形式を使用しないプー
                 ルに関する警告は、固有でないブロックサイズがあるか、または無
                 効にされた機能は、含まれません。

         -v      詳細なデータエラー情報を表示し、最後の完全なプール scrub 以来
                 のすべてのデータエラーの全てのリストを印刷します。

         -T d|u  タイムスタンプを印刷 (表示) します。

                 標準の日付の形式のためには、修飾子 d を使用します。date(1) を
                 参照してください。UNIX 時間 ("date +%s" と等しい) のために
                 は、修飾子 u を使用します。

     zpool upgrade [-v]

         有効にされたすべてのサポートされた機能と古い ZFS バージョン番号を使用
         するフォーマットされたプールがないプールを表示します。これらのプール
         は、使用し続けることができますが、いくつかの機能は、利用可能ではあり
         ません。すべてのプールですべての機能を有効にするためには、zpool
         upgrade -a を使用します。

         -v      現在のソフトウェアによってサポートされている古い ZFS バージョ
                 ンを表示します。現在のソフトウェアによってサポートされている
                 機能フラグの説明については、zpool-features(7) を参照してくだ
                 さい。

     zpool upgrade [-V version] -a | pool ...

         与えられたプールでサポートされているすべての機能を有効にします。いっ
         たん、これが行われるなら、プールは、もはや機能フラグをサポートしない
         システムでアクセス可能となりません。システム sthat サポート機能フラグ
         と互換性に関する詳細については、zpool-features(7) を参照しますが、
         プールで有効にされたすべての機能をサポートしません。

         -a      すべてのプールでサポートされているすべての機能を有効にしま
                 す。

         -V version
                 指定された古いバージョンをアップグレードします。-V フラグが指
                 定されるなら、機能は、プールで有効にされません。最後にサポー
                 トされている古いバージョン番号までバージョン番号を増加させる
                 ためだけに、このオプションを使用することができます。

終了ステータス
     次の終了値が返されます:

       0   成功して終了。

       1   エラーが発生しました。

       2   無効のコマンド行のオプションが指定されました。

使用例
     使用例 1 RAID-Z 記憶域プールを作成する

       次のコマンドは、6 つのディスクから成る単一の raidz root vdev でプールを
       作成します。

         # zpool create tank raidz da0 da1 da2 da3 da4 da5

     使用例 2 ミラーリングされた記憶域プールを作成する

       次のコマンドは、各ミラーが 2 つのディスクを含む、2 つのミラーがあるプー
       ルを作成します。

         # zpool create tank mirror da0 da1 mirror da2 da3

     使用例 3 パーティションを使用することによって ZFS 記憶域プールを作成する

       次のコマンドは、2 つの GPT パーティションを使用してミラーされないプール
       を作成します。

         # zpool create tank da0p3 da1p3

     使用例 4 ファイルを使用することによって ZFS 記憶域プールを作成する

       次のコマンドは、ファイルを使用してミラーされないプールを作成します。推
       薦されませんが、ファイルに基づくプールは、実験目的のために役に立たつか
       もしれません。

         # zpool create tank /path/to/file/a /path/to/file/b

     使用例 5 ZFS 記憶域プールへのミラーを追加する

       次のコマンドは、プールが既に 2 つの方法でミラーを作っていることを仮定し
       て、プール tank に 2 つのミラーされたディスクを追加します。追加された空
       間は、プール内のあらゆるデータセットを直ちに利用可能とします。

         # zpool add tank mirror da2 da3

     使用例 6 利用可能な ZFS 記憶域プールをリストする

       次のコマンドは、システムで利用可能なすべてのプールをリストします。

         # zpool list
         NAME   SIZE  ALLOC   FREE   FRAG  EXPANDSZ    CAP  DEDUP  HEALTH  ALTROOT
         pool  2.70T   473G  2.24T    33%         -    17%  1.00x  ONLINE  -
         test  1.98G  89.5K  1.98G    48%         -     0%  1.00x  ONLINE  -

     使用例 7 プールのためのすべてのプロパティをリストする

       次のコマンドは、プールのためのすべてのプロパティをリストします。

         # zpool get all pool
         pool  size           2.70T       -
         pool  capacity       17%         -
         pool  altroot        -           default
         pool  health         ONLINE      -
         pool  guid           2501120270416322443  default
         pool  version        28          default
         pool  bootfs         pool/root   local
         pool  delegation     on          default
         pool  autoreplace    off         default
         pool  cachefile      -           default
         pool  failmode       wait        default
         pool  listsnapshots  off         default
         pool  autoexpand     off         default
         pool  dedupditto     0           default
         pool  dedupratio     1.00x       -
         pool  free           2.24T       -
         pool  allocated      473G        -
         pool  readonly       off         -

     使用例 8 ZFS 記憶域プールを破壊する

       次のコマンドは、プール "tank" と中に含まれたあらゆるデータセットを破壊
       します。

         # zpool destroy -f tank

     使用例 9 ZFS 記憶域プールをエクスポートする

       次のコマンドは、それらを再配置するか、または後でインポートすることがで
       きるように、プール tank のデバイスをエクスポートします。

         # zpool export tank

     使用例 10 ZFS 記憶域プールをインポートする

       次のコマンドは、利用可能なプールを表示して、次に、システムで使用する
       プール "tank" をインポートします。

       このコマンドの結果は、次と同様です:

         # zpool import

           pool: tank
             id: 15451357997522795478
          state: ONLINE
         action: The pool can be imported using its name or numeric identifier.
         config:

                 tank        ONLINE
                   mirror    ONLINE
                        da0  ONLINE
                        da1  ONLINE

     使用例 11 すべての ZFS 記憶域プールを現在の版にアップグレードする

       次のコマンドは、すべての ZFS 記憶域プールをソフトウェアの現在の版にアッ
       プグレードします。

         # zpool upgrade -a
         This system is currently running ZFS pool version 28.
         (このシステムは、現在、ZFS バージョン 2 で実行されています。)

     使用例 12 ホットスペアを管理する

       次のコマンドは、利用可能なホットスペアで新しいプールを作成します:

         # zpool create tank mirror da0 da1 spare da2

       ディスクの 1 つが故障したなら、プールは、低下している状態に減少されま
       す。次のコマンドを使用して故障したデバイスを取り替えることができます:

         # zpool replace tank da0 da2

       いったんデータが resilver されると、スペアは、自動的に取り除かれ、利用
       可能にされ、別のデバイスの障害とするべきです。次のコマンドを使用して
       プールからホットスペアを永久に削除することができます:

         # zpool remove tank da2

     使用例 13 ミラーされ分離された目的 (intent) ログのある ZFS プールを作成す
       る

       次のコマンドは、両方向のミラーとミラーされたログデバイスの 2 つから成る
       ZFS 記憶域プールを作成します:

         # zpool create pool mirror da0 da1 mirror da2 da3 log mirror da4 da5

     使用例 14 ZFS プールにキャッシュデバイスを追加する

       次のコマンドは、ZFS 記憶域プールにキャッシュデバイスとして使用される 2
       つのディスクを追加します:

         # zpool add pool cache da2 da3

       いったん追加されると、キャッシュデバイスは、主メモリからの内容で徐々に
       満たされます。利用者のキャッシュデバイスのサイズによって、満杯になるに
       は 1 時間かかるかもしれません。次のように iostat サブコマンドを使用して
       容量と読み込みをモニタすることができます:

         # zpool iostat -v pool 5

     使用例 15 デバイスの拡張された空間を表示する

       次のコマンドは、data プールのための詳細な情報を表示します。このプール
       は、そのデバイスの 1 つがその容量を 10GB 増加させたところで、単一の
       raidz vdev で構成されます。この例において、プールは、raidz vdev の下の
       すべてのデバイスが拡張されるまで、この特別の量量を利用することができま
       せん。

         # zpool list -v data
         NAME       SIZE  ALLOC   FREE   FRAG  EXPANDSZ    CAP  DEDUP  HEALTH  ALTROOT
         data      23.9G  14.6G  9.30G    48%         -    61%  1.00x  ONLINE  -
           raidz1  23.9G  14.6G  9.30G    48%         -
             ada0      -      -      -      -         -
             ada1      -      -      -      -       10G
             ada2      -      -      -      -         -

     使用例 16 ミラーリングされたトップレベル (ログまたはデータ) デバイスを取
       り外す

       次のコマンドは、ミラーリングされたログデバイス mirror-2 とミラーリング
       されたトップレベルのデータデバイス mirror-1 を取り外します。

       次の設定を与えます:

            pool: tank
           state: ONLINE
           scrub: none requested
          config:

                  NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
                  tank        ONLINE       0     0     0
                    mirror-0  ONLINE       0     0     0
                         da0  ONLINE       0     0     0
                         da1  ONLINE       0     0     0
                    mirror-1  ONLINE       0     0     0
                         da2  ONLINE       0     0     0
                         da3  ONLINE       0     0     0
                  logs
                    mirror-2  ONLINE       0     0     0
                         da4  ONLINE       0     0     0
                         da5  ONLINE       0     0     0

       ミラーリングされたログ mirror-2 を取り除くコマンドは、次の通りです:

         # zpool remove tank mirror-2

       ミラーリングされたデータ mirror-1 を取り除くためのコマンドは、次の通り
       です:

         # zpool remove tank mirror-1

     使用例 17 障害となった ZFS プールを復旧する

       プールが障害となったが、復元可能であるなら、この状態を示すメッセージ
       は、プールがキャッシュされているなら、(上記の -c cachefile 引数を参照)
       または、プールの障害となった "zpool import" からのエラー出力の一部とし
       て、"zpool status" によって提供されます。

       "zpool clear" コマンドでキャッシュされたプールを復旧します:

         # zpool clear -F data
         Pool data returned to its state as of Tue Sep 08 13:23:35 2009.
         Discarded approximately 29 seconds of transactions.

       プール設定がキャッシュされていなかったなら、次の復旧モードフラグを付け
       て "zpool import" を使用します:

         # zpool import -F data
         Pool data returned to its state as of Tue Sep 08 13:23:35 2009.
         Discarded approximately 29 seconds of transactions.

関連項目
     zpool-features(7), zfs(8), zfsd(8)

作者
     このマニュアルページは、FreeBSD のために修正されカスタマイズされ、Common
     Development and Distribution License (CDDL) (共通の開発と配布ライセンス)
     の下で許諾されている OpenSolaris マニュアルページ zpool(1M)mdoc(7) の
     再実装です。

     このマニュアルページの mdoc(7) の実装は、最初に Martin Matuska
     <mm@FreeBSD.org> によって書かれました。

FreeBSD 11.2                  September 08, 2017                  FreeBSD 11.2

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