日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
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MOUNT_NULLFS(8) FreeBSD システム管理者マニュアル MOUNT_NULLFS(8)
名称
mount_nullfs -- ループバックファイルシステムのサブツリーをマウントする;
null ファイルシステム層 (レイア) の使用のデモ
書式
mount_nullfs [-o options] target mount-point
解説
mount_nullfs ユーティリティは、グローバルなファイルシステムの名前空間の別
の部分の下でファイルシステムの名前空間のサブツリーを複写して、null レイア
(層) を作成します。これによって、既存のファイルとディレクトリを、異なった
パス名を使用してアクセスすることができます。
ファイルシステムの仮想コピーとシンボリックリンクの主要な違いは、getcwd(3)
関数が仮想コピーで正しく動作し、他のファイルシステムがオリジナルに影響せ
ずに仮想コピーでマウントされることです。仮想コピーのための異なるデバイス
番号は、stat(2) によって返されますが、そのほかの点では、オリジナルと区別
できません。
mount_nullfs ファイルシステムは、伝統的なループバックファイルシステムと 2
つの点で異なります: それは、スタック可能なレイア (層) 技術と、ディレクト
リ vnode を越えるだけでなく、その ``null-node'' スタックの上記のすべての
下位のレイア (層) vnode を使用して実装されます。
オプションは、次の通りです:
-o オプションは、オプションのコンマで区切られた文字列が続いている -o
フラグをつけて指定されます。指定できるオプションとそれらの意味に
ついては、mount(8) マニュアルページを参照してください。
null レイア (層) には、2 つの目的があります。最初に、それは、何も行わない
レイア (層) を提供することによってレイア (層) になることのデモンストレー
ションとして役に立ちます。(それは、実際、わずかにすぎませんが、すべての
ループバックファイルシステムが行うことを行います。) 2 番目に、null レイア
(層) は、プロトタイプのレイア (層) として役に立つことができます。それは、
すべての必要なレイア (層) フレームワークを提供するので、null レイア (層)
で開始することによって新しいファイルシステムレイア (層) を非常に簡単に作
成することができます。
このマニュアルページの残りは、新しいレイア (層) を構成するための基礎とし
て null レイア (層) を調査します。
新しい null レイア (層) のインスタンス
新しい null レイア (層) は、mount_nullfs で作成されます。mount_nullfs
ユーティリティは、2 つの引数、下位の vfs のパス名と null レイア (層) が名
前空間 (mount-point-pn) に現れる場所のパス名を取ります。null レイア (層)
が場所に入れられた後に、target-pn サブツリーの内容は、mount-point-pn の下
にエイリアスされます。
null レイア (層) の操作
null レイア (層) は、最小のファイルシステムレイア (層) であり、そこで処理
するために下位のレイア (層) にすべての可能な操作を単にバイパスします。バ
イパスルーチンでのその活動の中心の大部分は、ほとんどすべての vnode 操作を
通過します。
バイパスルーチンは、下位のレイア (層) によって扱うために任意の vnode 操作
を受け付けます。それらの下位のレイア (層) と同等なものによってあらゆる
null ノードを置き換えて、vnode 操作の引数を調査することによって始まりま
す。次に、下位のレイア (層) で操作を呼び出します。最後に、引数の null
ノードを置き換え、vnode が操作によって返されるなら、返された vnode に加え
て null ノード をスタックします。
バイパスは、ほとんどの操作を処理しますが、vop_getattr, vop_inactive,
vop_reclaim と vop_print は、バイパスされません。vop_getattr は、返される
fsid を変更しなければなりません。vop_inactive と vop_reclaim は、それらが
解放している null レイア (層) 特有データを処理することができるようにバイ
パスされません。vop_print は、過度のデバッグ情報を避けるためにバイパスさ
れません。
vnode スタックのインスタンス
マウントは、2 つの VFS をスタックする効果で下位のレイア (層) がある null
レイア (層) と関連します。vnode スタックは、ファイルがアクセスされるよう
に要求に応じて代わりに作成されます。
初期のマウントは、新しい null レイア (層) のルートのための単一の vnode ス
タックを作成します。すべての他の vnode スタックは、これ、または他の null
vnode スタックで vnode 操作の結果として作成されます。
新しい vnode スタックは、vnode を返す操作の結果として生まれます。バイパス
ルーチンは、呼び出し側にそれを返す前に、新しい vnode の上に null ノードを
スタックします。
例えば、次で null レイア (層) をマウントすると想像します。
mount_nullfs /usr/include /dev/layer/null
ディレクトリを、/dev/layer/null に変更することは、(null レイア (層) がマ
ウントされるとき、作成される) ルートの null ノードを割り当てます。今、sys
をオープンすることを考慮します。vop_lookup は、ルートの null ノードで行わ
れます。この操作は、UFS sys を表している vnode を返す下位のレイア (層) を
通してバイパスします。次に、null_bypass は、UFS sys にエイリアスする null
ノードを構築し、呼び出し側に、これを返します。null ノード sys の後の操作
は、他の vnode スタックを構築するとき、このプロセスを繰り返します。
他のファイルシステムレイア (層) の作成
新しいファイルシステムのレイア (層) を構築する安易な方法の 1 つは、null
レイア (層) のコピーを行い、すべてのファイルと変数の名前を変更し、次に、
コピーを修正しはじめることです。sed(1) ユーティリティは、すべての変数の名
前を容易に変更するために使用することができます。
umap レイア (層) は、 null レイア (層) から引き継がれるレイア (層) の例で
す。
下位のレイア (層) の操作の呼び出し
操作が完全にバイパスすることができないとき、下位のレイア (層) で操作を呼
び出す、2 つの技術があります。各方法は、異なった状況で適切です。両方の場
合に、下位のレイア (層) に vnode 引数のマップすることによって、操作引数
が、下位のレイア (層) のための "正確" に行うためのレイア (層) をエイリア
スすることに責任があります。
最初のアプローチは、エイリアスするレイア (層) のバイパスルーチンを呼び出
すことです。この方法は、利用者が、下位のレイア (層) で現在処理されている
操作を呼び出したいとき、最も適切です。それは、バイパスルーチンが、既に引
数のマッピングを行わなければならない利点があります。この例は、null レイア
(層) の null_getattrs です。
2 番目のアプローチは、VOP_OPERATIONNAME インタフェースがある下位のレイア
(層) で vnode 操作をに直接呼び出すことです。この方法の利点は、下位のレイ
ア (層) の任意の操作を呼び出すことが容易であることです。不利な点は、vnode
引数が手動でマップされなければならないことです。
関連項目
mount(8)
UCLA Technical Report CSD-910056, Stackable Layers: an Architecture for
File System Development.
歴史
mount_null ユーティリティは、4.4BSD ではじめて登場しました。それは、
FreeBSD 5.0 で mount_nullfs と名前を変更されました。
FreeBSD 11.2 October 3, 2016 FreeBSD 11.2