FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
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名称 | 解説 | ケーパビリティ | 使用例 | 関連項目 | 歴史
RTADVD.CONF(5)      FreeBSD ファイルフォーマットマニュアル      RTADVD.CONF(5)

名称
     rtadvd.conf -- ルータ通知デーモンのための設定ファイル

解説
     このファイルは、どのようにルータ通知パケットがインタフェースごとに構成さ
     れなければならないかを記述しています。

     rtadvd(8) で説明されるように、利用者は、いくつかの特別な設定が必要でない
     なら、この設定ファイルをまったく設定してはいけません。利用者は、全体とし
     てファイルを省略することさえあるかもしれません。そのような場合に、rtadvd
     デーモンは、使用で指定されたデフォルト値を使用してそれ自体を自動的に設定
     します。

     それは、有名な termcap(5) ファイル形式を従います。ファイルの各行は、ネッ
     トワークインタフェースを記述しています。フィールドは、コロン (`:') によっ
     て区切られ、各フィールドは、1 つのケーパビリティの記述を含んでいます。行
     は、`\' 文字によって連結されます。コメントのマーカは、`#' 文字です。

ケーパビリティ
     ケーパビリティは、ICMPv6 ルータ通知メッセージに埋められ、rtadvd(8) の振る
     舞いを制御される値を記述しています。したがって、利用者がサンプル設定ファ
     イルを修正したいなら、利用者は、IETF 隣接発見文書を読むことが推奨されま
     す。

     ほとんどすべての項目にデフォルト値があることに注意してください。利用者が
     項目を省略するなら、項目のデフォルト値が、使用されます。

     ルータ通知を送信する間隔を制御する 2 つの項目があります。これらの項目を省
     略することができ、次に、rtadvd は、デフォルト値を使用します。

     maxinterval
             (数値) 頼まれていないマルチキャストルータ通知を送信する間に許可さ
             れる最大の時間 (単位: 秒)。デフォルト値は、600 です。その値は、4
             秒以上で 1800 秒以下でなければなりません。

     mininterval
             (数値) 頼まれていないマルチキャストルータ通知を送信する間に許可さ
             れる最小の時間 (単位: 秒)。デフォルト値は、maxinterval の値の 1/3
             です。その値は、3 秒以上で .75 * maxinterval の値以下でなければな
             りません。

     次の項目は、ICMPv6 ルータ通知メッセージヘッダのためのものです。これらの項
     目を、省略することができ、そして rtadvd は、デフォルト値を使用します。

     chlim   (数値) Cur 中継点制限 (Cur Hop Limit) フィールドのための値。デ
             フォルト値は、64 です。

     raflags
             (文字列または数値) ルータ通知メッセージヘッダの 8 ビットのフラグ
             フィールド。大文字小文字を区別する文字列または整数のいずれかとし
             て、このフィールドを指定することができます。文字列は、特定の (複
             数の) フラグビットに対応している、それぞれの文字から成ります。整
             数は、すべての有効にされたビットの論理和 (OR) であるべきです。
             ビット 7 ('m' または 0x80) は、管理されたアドレス設定フラグビット
             を意味し、ビット 6 ('o' または 0x40) は、他のステートフル設定フラ
             グビットを意味しています。ビット4 (0x10) とビット 3 (0x08) は、
             ルータの優先度をエンコードするために使用されます。ビット 01 (また
             は 'h') は、高いを意味し、00 は、メディアを意味し、11 (または
             'l') は、低いを意味します。ビット 10 は、予約されていて、それを指
             定してはなりません。中間の優先度を明示的に指定するための文字はあ
             りません。全体のフラグのデフォルト値は、追加の設定方法、と中間の
             ルータ優先度を意味しない、0 (または null (空) 文字列) です。

     rltime  (数値) ルータ存続期間フィールド (単位: 秒)。値は、0 または
             maxinterval の値と 9000 の間のいずれかでなければなりません。
             rtadvd がホストで実行されるとき、この値は、rtadvd(8) で説明される
             ようにすべての通知インタフェースで明示的に 0 に設定されなければな
             りません。デフォルト値は、1800 です。

     rtime   (数値) 到達可能な時間フィールド (単位: ミリ秒)。デフォルト値は、
             このルータによって特定されないことを意味する 0 です。

     retrans
             (数値) Retrans タイマフィールド (単位: ミリ秒)。デフォルト値は、
             このルータによって特定されないことを意味する、0 です。

     次の項目は、ルータ通知ヘッダにアタッチされる、ICMPv6 接頭辞情報オプション
     のためです。これらの項目を省略することができ、次に rtadvd は、カーネルの
     経路表から適切な接頭辞を自動的に取得して、デフォルトのパラメータで接頭辞
     を通知します。複数のプレフィックスを指定するために ``prefix2'' のような数
     値で clockskewnoifprefix 以外のキーワードを増加することができます。

     noifprefix
             (ブール値) 通知されるネットワークインタフェースでプレフィックスを
             指定しません。デフォルトで、rtadvd は、ネットワークインタフェース
             のすべてからリンク中のプレフィックスを自動的に集め、それらに通知
             します。noifprefix は、その振る舞いを無効にします。これが指定さ
             れ、addr キーワードが指定されないなら、プレフィックス情報オプショ
             ンは、メッセージに含まれません。

     clockskew
             (数値) リンクのルータの間のリンク伝播遅延とクロックスキュー
             (skew) を調整する時間スキュー (skew) (単位: 秒)。この値は、ローカ
             ルに設定され、通知される接頭辞の存続期間のための一貫性のチェック
             で使用され、ローカルなルータが実際の時間で減少する存続期間がある
             リンクの接頭辞を設定するとき、その意味があります。値が 0 であるな
             ら、それは、一貫性のチェックが、そのような接頭辞のためにスキップ
             されることを意味します。デフォルト値は、0 です。

     prefixlen
             (数値) 長さフィールドを前に置きます。デフォルト値は、64 です。

     pinfoflags
             (文字列または数値) 接頭辞情報オプションの 8 ビットのフラグの
             フィールド。このフィールドは、大文字小文字を区別する文字列または
             整数として指定することができます。文字列は、特定の (複数の) フラ
             グビットに対応しているそれぞれの文字から成ります。整数は、すべて
             の有効にされたビットの論理和 (OR) であるべきです。ビット 7 ('l'
             または 0x80) は、オンリンクフラグビットを意味し、ビット 6 ('a' ま
             たは 0x40) は、自律アドレス設定フラグビットを意味しています。デ
             フォルト値は、"la" または、0xc0 です、すなわち、両方のビットが設
             定されています。

     addr    (文字列) 接頭辞フィールドに満たされたアドレス。``:'' が、IPv6 数
             値アドレスと同様に termcap(5) ファイル形式のために使用されるの
             で、フィールドは、ダブルクォート文字によって引用され「なければな
             りません」。

     vltime  (数値) 有効な存続期間フィールド (単位: 秒)。デフォルト値は、
             2592000 (30 日) です。

     vltimedecr
             (ブール値) この項目は、通知された有効な存続期間が、デフォルトで無
             効にされる実際の時間で減少することを意味しています。

     pltime  (数値) 優先される存続期間フィールド (単位: 秒)。デフォルト値は、
             604800 (7 日) です。

     pltimedecr
             (ブール値) この項目は、通知される優先度の存続期間がデフォルトで無
             効にされる実際の時間で減少することを意味しています。

     次の項目は、ルータ通知ヘッダにアタッチされる、ICMPv6 MTU オプションのため
     です。この項目を、スキップすることができ、次に、rtadvd は、デフォルト値を
     使用します。

     mtu     (数値または文字列) MTU (最大の転送単位) フィールド。0 が指定され
             るなら、それは、オプションが含まれないことを意味しています。デ
             フォルト値は、0 です。特別な文字列 ``auto'' が、この項目のために
             指定されるなら、MTU オプションが、含まれ、その値は、インタフェー
             ス MTU に自動的に設定されます。

     次の項目は、ルータ通知ヘッダにアタッチされる、ICMPv6 発信元リンクレイヤア
     ドレスオプションを制御します。上記のように、利用者は、ただ項目を省略する
     ことができ、次に、rtadvd は、デフォルト値を使用します。

     nolladdr
             (ブール値) デフォルトで (nolladdr が指定されないなら)、rtadvd(8)
             は、カーネルからインタフェースのためにリンクレイヤアドレスを取得
             して、発信元のリンクレイヤアドレスオプションでそれをアタッチしよ
             うと試みます。このケーパビリティが存在するなら、rtadvd(8) は、発
             信元リンクレイヤアドレスオプションをルータ通知パケットにアタッチ
             しません。

     次の項目は、モバイルの IPv6 サポートで定義された、ICMPv6 ホームエージェン
     ト情報オプションを制御します。それは、ちょうど他のオプションが行なうよう
     なルータ通知ヘッダにアタッチされます。

     hapref  (数値) ホームエージェントの優先度を指定します。0 以外に設定される
             なら、hatime は、同様に、存在しなければなりません。

     hatime  (数値) ホームエージェントの存続期間を指定します。

     モバイル IPv6 サポートが、rtadvd(8) のためにオンにされるとき、通知間隔オ
     プションは、maxinterval を明示的に設定することによってルータ通知パケット
     にアタッチされます。

     次の項目は、ルータ通知ヘッダにアタッチされる、ICMPv6 ルート情報オプション
     のためです。これらの項目は、オプションです。複数の経路を指定するために、
     ``rtplen2'' のような、数値で各項目を増加することができます。

     rtprefix
             (文字列) 経路情報オプションの接頭辞フィールドに満たされる接頭辞。
             ``:'' は、IPv6 数値アドレスと同様に、termcap(5) ファイル形式のた
             めに使用されるので、フィールドは、ダブルクォート文字によって引用
             されなければ「なりません」。

     rtplen  (数値) 経路情報オプションの長さフィールドを前に置きます。デフォル
             ト値は、64 です。

     rtflags
             (文字列または数値) 経路情報オプションの 8 ビットフラグフィール
             ド。現在、優先度の値だけが定義されます。表記法は、raflags フィー
             ルドのものと同じです。ビット 4 (0x10) とビット 3 (0x08) は、経路
             についての経路の優先度をエンコードするために使用されます。デフォ
             ルト値は、0x00 です、すなわち、中間の優先度です。

     rtltime
             (数値) 経路情報オプションの経路の存続期間フィールド。(単位t:
             秒)。仕様は、この項目のデフォルト値が定義されないので、この項目の
             ための値は、手動で指定されるべきです。しかしながら、rtadvd によっ
             て、この項目は、特定されていないことを許可し、ちょうど、プログラ
             ムの古いバージョンとの互換性のために、そのような場合に、デフォル
             ト値としてルータの存続期間を使用します。

     上記のリストで ``rt'' で始まる各キーワードは、後方互換性の理由のために
     ``rtr'' で始まるもので置き換えられました。例えば、rtrplen は、rtplen の代
     わりに受け付けられます。しかしながら、``rtr'' で始まるキーワードは、基本
     的に廃止されて、これ以上使用されているべきではありません。

     次の項目は、ルータ通知ヘッダにアタッチされる ICMPv6 Recursive DNS Server
     Option と DNS Search List Option (RFC 6106) のためのものです。これらの項
     目は、オプションです。

     rdnss   (文字列) 1 つ以上の再帰的な DNS サーバの IPv6 アドレス。引数は、
             二重引用符の内側でなければなりません。コンマで区切られた文字列で
             複数の DNS サーバを指定することできます。異なったサーバのための異
             なった生存期間が必要とされるなら、対応する rdnssltime,
             rdnssltime0, rdnssltime1, rdnssltime2 ... エントリで rdnss,
             rdnss0, rdnss1, rdnss2 ... オプションをを使用することによって、個
             別のエントリを与えることができます。サーバの最大数は、受信側に依
             存することに注意してください。また、FreeBSD のリゾルバ (resolver)
             の実装については、resolver(5) マニュアルページも参照してくださ
             い。

     rdnssltime
             rdnss DNS サーバのエントリの生存期間。デフォルト値は、インターバ
             ル時間の 3/2 です。

     dnssl   (文字列) コンマで区切られた文字列の 1 つ以上のドメイン名。これら
             のドメイン名は、完全な形でないドメイン名での DNS 問い合わせ (クエ
             リ) を行うとき、使用されます。異なったドメインのための異なった生
             存期間が必要とされるなら、対応する dnsslltime, dnsslltime0,
             dnsslltime1, dnsslltime2 ... エントリで dnssl, dnssl0, dnssl1,
             dnssl2 ... オプションをを使用することによって、個別のエントリを与
             えることができます。名前の最大数は、受信側に依存することに注意し
             てください。また、FreeBSD のリゾルバ (resolver) の実装について
             は、resolver(5) マニュアルページも参照してください。

     dnsslltime
             dnssl DNS 検索リストエントリの生存期間。デフォルト値は、インター
             バル時間の 3/2 です。

     また、利用者は、tc ケーパビリティを使用することによって別のものから 1 行
     を参照することができます。ケーパビリティに関する詳細については、
     termcap(5) を参照してください。

使用例
     前述のように、通知されたパラメータのすべては、仕様で定義されたデフォルト
     値があり、したがって、利用者は、特別なデフォルトでない値が必要でないな
     ら、通常それらを手動で設定する必要はありません。利用者が、不適切に設定さ
     れたパラメータを使用するなら、それは、相互運用性の問題を起こすかもしれま
     せん。

     設定パラメータを上書きするために、利用者は、パラメータだけを指定すること
     ができます。次の設定で、rtadvd(8) は、ne0 インタフェースのためのルータの
     存続期間パラメータを上書きします。

           ne0:\
                   :rltime#0:

     次の例は、ef0 インタフェースから通知された接頭辞を手動で設定します。設定
     は、-s オプションを rtadvd(8) に付けて使用されなければなりません。

           ef0:\
                   :addr="2001:db8:ffff:1000::":prefixlen#64:

     次の例は、wlan0 インタフェースを設定し、デフォルトのオプションの生存期間
     の値を使用して 2 つの DNS サーバと DNS ドメイン検索オプションを追加しま
     す。

           wlan0:\
                   :addr="2001:db8:ffff:1000::":prefixlen#64:\
                   :rdnss="2001:db8:ffff::10,2001:db8:ffff::2:43":\
                   :dnssl="example.com":

     下の例は、明示的な方法でデフォルト値を示します。設定は、参照目的のためだ
     けに提供されます。「利用者は、まったく、それがある必要はありません」。

           default:\
                   :chlim#64:raflags#0:rltime#1800:rtime#0:retrans#0:\
                   :pinfoflags="la":vltime#2592000:pltime#604800:mtu#0:
           ef0:\
                   :addr="2001:db8:ffff:1000::":prefixlen#64:tc=default:

関連項目
     resolver(5), termcap(5), rtadvd(8), rtsol(8)

     Thomas Narten, Erik Nordmark, W. A. Simpson, and Hesham Soliman, Neighbor
     Discovery for IP version 6 (IPv6), RFC 4861.

     Thomas Narten, Erik Nordmark, and W. A. Simpson, Neighbor Discovery for
     IP version 6 (IPv6), RFC 2461 (obsoleted by RFC 4861).

     Richard Draves, Default Router Preferences and More-Specific Routes,
     draft-ietf-ipngwg-router-selection-xx.txt.

     J. Jeong, S. Park, L. Beloeil, and S. Madanapalli, IPv6 Router
     Advertisement Options for DNS Configuration, RFC 6106.

歴史
     rtadvd(8) と設定ファイル rtadvd.conf は、WIDE Hydrangea IPv6 プロトコルス
     タックキットではじめて登場しました。

FreeBSD 12.2                     June 4, 2011                     FreeBSD 12.2

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