日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
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VXLAN(4) FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル VXLAN(4)
名称
vxlan -- 仮想の拡張可能な (Virtual eXtensible) LAN インタフェース
書式
このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル
設定ファイルに置きます:
device vxlan
もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするため
には、次の行を loader.conf(5) に置きます:
if_vxlan_load="YES"
解説
vxlan ドライバは、vxlan セグメントの仮想トンネル終了点を作成します。vxlan
セグメントは、層 3 (IP/UDP) ネットワークでオーバレイされる仮想層 2 (イー
サネット) ネットワークです。vxlan は、vlan(4) と似ていますが、大きく複数
のテナント (借り手) データセンタ環境により適しているように設計されていま
す。
各 vxlan インタフェースは、インタフェースのクローン化を使用して、実行時に
作成されます。これは、ifconfig(8) create コマンドまたは rc.conf(5) の
cloned_interfaces 変数を使用して最も容易に行なわれます。インタフェース
は、ifconfig(8) destroy コマンドで削除されます。
vxlan ドライバは、通常のネットワーク ioctl(2) をサポートする疑似イーサ
ネットネットワークインタフェースを作成し、そのため、あらゆる他のイーサ
ネットインタフェースのように ifconfig(8) と共に使用することができます。
vxlan インタフェースは、IP/UDP と vxlan ヘッダを先頭に追加することによっ
てイーサネットフレームをカプセル化します。したがって、カプセル化された
(内部の) フレームは、routed、リモートホストへの層 3 ネットワークを越えて
送信することができます。
vxlan インタフェースは、ユニキャストまたはマルチキャストモードのいずれか
で設定されます。ユニキャストモードのとき、インタフェースは、単一のリモー
トホストへのトンネルを作成し、すべてのトラフィックは、そのホストに送信さ
れます。マルチキャストモードのとき、インタフェースは、IP マルチキャストグ
ループを結びつけ、グループアドレスへ送信されたパケットを受信し、マルチ
キャストグループアドレス、または適切な転送テーブルエントリがあるなら、直
接リモートホストのいずれかにパケットを送信します。
vxlan インタフェースが表に出されるとき、UDP(4) socket(9) は、ユニキャスト
モードのためのローカルアドレスまたはマルチキャストモードのためのグループ
アドレス、と listen (接続を受け付け) する (ローカル) ポート番号のような設
定に基づいて作成されます。複数の vxlan インタフェースは、同じローカルアド
レスを使用するか、または同じグループアドレスを結びつけるか、そして同じ
ポートを使用するかのいずれかで作成されるので、ドライバは、複数のインタ
フェースの間でソケットを共有することができます。しかしながら、ソケット内
の各インタフェースは、ユニークな vxlan セグメントに属さなければなりませ
ん。類似の vlan(4) 設定は、各々ユニークな VLAN タグと共に、複数の VLAN イ
ンタフェースのための親デバイスとして設定された物理適なインタフェースとな
ります。各 vxlan セグメントは、``VXLAN ネットワーク識別子'' または VNI と
呼ばれる vxlan ヘッダの 24 ビットの値によって識別されます。
ifconfig(8) vxlanlearn パラメータでで設定されるとき、インタフェースは、受
信されたパケットから転送テーブルエントリを動的に作成します。転送テーブル
のエントリは、外部のリモート IP アドレスに内部の発信元 MAC アドレスをマッ
プします。送信の間に、インタフェースは、カプセル化された宛先 MAC アドレス
のためのエントリを検索することを試みます。エントリが見つけられるなら、エ
ントリの IP アドレスは、宛先にカプセル化されたフレームを直接送信するため
に使用されます。そうでなければ、マルチキャストモードで設定されるとき、イ
ンタフェースは、グループ内のすべてのホストへのフレームを大量に送らなけれ
ばなりません。テーブルのエントリの最大数は、ifconfig(8) vxlanmaxaddr コマ
ンドで設定可能です。周期的に取り除かれるテーブルの古いエントリ。タイムア
ウトは、ifconfig(8) vxlantimeout コマンドで設定可能です。テーブルは、
sysctl(8) net.link.vxlan.N.ftable.dump コマンドで見られます。
MTU
vxlan インタフェースは、IP、UDP と vxlan ヘッダがあるイーサネットフレーム
をカプセル化するので、結果のフレームは、物理的なネットワークの MTU より大
きいかもしれません。vxlan 仕様は、カプセル化されたフレームサイズを提供す
るためにジャンボフレームを使用するように設定される物理的なネットワーク
MTU を推奨します。代わりに、ifconfig(8) mtu コマンドは、カプセル化された
フレームが物理的なネットワークの現在の MTU に適合できる、vxlan インタ
フェースで MTU サイズを縮小するために使用されます。
使用例
192.168.100.1 の vxlanlocal トンネルアドレスと 192.168.100.2 の
vxlanremote トンネルアドレスでユニキャストモードの vxlan インタフェースを
作成します。
ifconfig vxlan create vxlanid 108 vxlanlocal 192.168.100.1 vxlanremote 192.168.100.2
192.168.10.95 の local アドレスと 224.0.2.6 の group アドレスでマルチキャ
ストモードの vxlan インタフェースを作成します。em0 インタフェースは、マル
チキャストパケットを送信するために使用されます。
ifconfig vxlan create vxlanid 42 vxlanlocal 192.168.10.95 vxlangroup 224.0.2.6 vxlandev em0
いったん作成されると、ifconfig(8) で vxlan インタフェースを設定することが
できます。
ファイル /etc/rc.conf に置かれるとき、次によって、``vxlan0'' と呼ばれる
vxlan インタフェースが作成され、ユニキャスト (unicast) モードのインタ
フェースを設定します。
cloned_interfaces="vxlan0"
create_args_vxlan0="vxlanid 108 vxlanlocal 192.168.100.1 vxlanremote 192.168.100.2"
関連項目
inet(4), inet6(4), vlan(4), rc.conf(5), ifconfig(8), sysctl(8)
M. Mahalingam and et al, Virtual eXtensible Local Area Network (VXLAN): A
Framework for Overlaying Virtualized Layer 2 Networks over Layer 3
Networks, August 2014, RFC 7348.
作者
vxlan ドライバは、Bryan Venteicher <bryanv@freebsd.org> によって書かれま
した。
FreeBSD 12.2 December 31, 2017 FreeBSD 12.2