FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | ハードウェア | ローダ調整変数 | 診断 | 関連項目 | 歴史 | 作者 | バグ
RL(4)              FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル              RL(4)

名称
     rl -- RealTek 8129/8139 ファストイーサネットデバイスドライバ

書式
     このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル
     設定ファイルに置きます:

           device miibus
           device rl

     もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするため
     には、次の行を loader.conf(5) に置きます:

           if_rl_load="YES"

解説
     rl ドライバは、RealTek 8129 と 8139 ファーストイーサネットコントローラ
     チップに基づく PCI イーサネットアダプタと組み込みコントローラのサポートを
     行ないます。

     RealTek 8129/8139 シリーズコントローラは、バスマスタ DMA を使用しますが、
     ディスクリプタベースのデータ転送メカニズムは、使用しません。受信側は、パ
     ケットを mbuf にコピーしなければならない単一の固定サイズリングバッファを
     使用します。送信のために、すべての発信パケットが連続的なバッファとして格
     納されることを必要とする 4 つの発信パケットアドレスレジスタしかありませ
     ん。さらに、発信パケットバッファは、ロングワードに整列されなければなりま
     せん。さもなければ送信が失敗します。

     8139 が特別なダイレクトアクセスレジスタによって制御される内部 PHY を持っ
     ているのに対して 8129 は、MII バスを通して外部 PHY を使用するという点にお
     いて 8129 は、8139 と異なっています。8129 は、全二重か半二重のいずれかで
     10Mbps と 100Mbps の両方の速度をサポートしています。8129 は、適切な PHY
     チップを前提として同じ速度とモードをサポートできます。

     注: 8139C+ のチップのためのサポートは、re(4) ドライバによって提供されてい
     ます。

     rl ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:

     autoselect            メディアタイプとオプションの自動選択を有効にしま
                           す。RealTek コントローラに取り付けられた PHY チップ
                           が NWAY 自動ネゴシエーションをサポートする場合にだ
                           け、これは、サポートされます。ユーザは、
                           /etc/rc.conf ファイルにメディアオプションを加えるこ
                           とによって、手動で自動選択モードを無効にできます。

     10baseT/UTP           10Mbps オペレーションを設定します。mediaopt オプ
                           ションも全二重または半二重モードのいずれかを選択す
                           るために使用できます。

     100baseTX             100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設
                           定します。mediaopt オプションも全二重または半二重
                           モードのいずれかを選択するために使用できます。

     rl ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:

     full-duplex           全二重オペレーションを強制的に設定します。

     half-duplex           半二重オペレーションを強制的に設定します。

     アダプタによってサポートされる場合、100baseTX メディアタイプだけが利用可
     能であることに注意してください。このデバイスの設定についてのより詳しい情
     報については、ifconfig(8) を参照してください。

ハードウェア
     rl ドライバによってサポートされたアダプタは、次を含んでいます:

     •   Accton ``Cheetah'' EN1207D (MPX 5030/5038; RealTek 8139 clone)
     •   Allied Telesyn AT2550
     •   Allied Telesyn AT2500TX
     •   Belkin F5D5000
     •   BUFFALO (Melco INC.) LPC-CB-CLX (CardBus)
     •   Compaq HNE-300
     •   CompUSA no-name 10/100 PCI Ethernet NIC
     •   Corega FEther CB-TXD
     •   Corega FEtherII CB-TXD
     •   D-Link DFE-520TX (rev. C1)
     •   D-Link DFE-528TX
     •   D-Link DFE-530TX+
     •   D-Link DFE-538TX
     •   D-Link DFE-690TXD
     •   Edimax EP-4103DL CardBus
     •   Encore ENL832-TX 10/100 M PCI
     •   Farallon NetLINE 10/100 PCI
     •   Genius GF100TXR
     •   GigaFast Ethernet EE100-AXP
     •   KTX-9130TX 10/100 Fast Ethernet
     •   LevelOne FPC-0106TX
     •   Longshine LCS-8038TX-R
     •   NDC Communications NE100TX-E
     •   Netronix Inc. EA-1210 NetEther 10/100
     •   Nortel Networks 10/100BaseTX
     •   OvisLink LEF-8129TX
     •   OvisLink LEF-8139TX
     •   Peppercon AG ROL-F
     •   Planex FNW-3603-TX
     •   Planex FNW-3800-TX
     •   SMC EZ Card 10/100 PCI 1211-TX
     •   SOHO (PRAGMATIC) UE-1211C

ローダ調整変数
     dev.rl.%unit.prefer_iomap
             レジスタマッピングを制御するこの調整変数は、指定されたデバイスで
             使用されるべきです。0 以外の値は、I/O 空間レジスタマッピングを有
             効にします。I/O 空間レジスタマッピングがないコントローラに関し
             て、この調整変数は、メモリ空間レジスタマッピングを使用するように
             0 に設定されるべきです。デフォルト値は、I/O 空間レジスタマッピン
             グを使用する 1 です。

     dev.rl.%unit.twister_enable
             0 以外の値は、指定されたデバイスで長いケーブルチューニングを有効
             にします。デフォルトで無効にされます。

診断
     rl%d: couldn't map memory  致命的な初期化エラーが生じました。

     rl%d: couldn't map interrupt  致命的な初期化エラーが生じました。

     rl%d: watchdog timeout  デバイスがネットワークに応答を止めたか、または
     ネットワーク接続 (ケーブル) に関する問題があります。

     rl%d: no memory for rx list  ドライバは、受信リングのための mbuf の割り付
     けに失敗しました。

     rl%d: no memory for tx list  パッドバッファを割り付けるか、クラスタへ
     mbuf チェーンを折りたたむ場合、ドライバは、送信リングのための mbuf の割り
     付けに失敗しました。

     rl%d: chip is in D3 power state -- setting to D0  このメッセージは、パ
     ワーマネージメントをサポートするアダプタだけにあてはまります。いくつかの
     オペレーティングシステムは、シャットダウンするとき、コントローラを低消費
     電力モードにし、いくつかの PCI BIOS は、それを設定する前に、この状態で
     チップを明らかにすることに失敗します。コントローラは、D3 状態で PCI 設定
     のすべてを失うので、BIOS が時間内にそれをフルパワーモードに戻せない場合、
     正しくそれを設定することができません。ドライバは、この状態を検出して、D0
     (フルパワー) 状態にアダプタを戻しますが、これは、ドライバを完全な操作状態
     に復帰するためには十分ではありません。利用者がブート時にこのメッセージを
     見つけ、ドライバがネットワークインタフェースとしてデバイスのアタッチに失
     敗した場合、利用者は、デバイスを適切に設定させるためにウォームブートを実
     行しなければなりません。

     この状態は、別のオペレーティングシステムからウォームブートするときのみ生
     じることに注意してください。FreeBSD をブートする前に利用者のシステムをパ
     ワーダウンする場合、カードは、正しく設定されるはずです。

関連項目
     altq(4), arp(4), miibus(4), netintro(4), ng_ether(4), polling(4),
     ifconfig(8)

     The RealTek 8129, 8139 and 8139C+ datasheets, http://www.realtek.com.tw.

歴史
     rl デバイスドライバは、FreeBSD 3.0 ではじめて登場しました。

作者
     rl ドライバは、Bill Paul <wpaul@ctr.columbia.edu> によって書かれました。

バグ
     発信パケットは、ロングワードに整列されなければならないので、送信ルーチン
     は、送信の前に mbuf クラスタバッファの中に整列されていないパケットをコ
     ピーしなければなりません。クラスタバッファプールがページ境界で始まってシ
     ステム起動時に連続した領域にを割り付けられるという事実をドライバは、不正
     利用しています。クラスタバッファは、2048 バイトであるので、それらは、当然
     ロングワードに整列されます。ドライバは、たぶんこの特性に依存するべきでは
     ありません。

     RealTek のデータシートは、とりわけ低品質で、特に受信側の操作に関して多く
     の情報が欠けています。言い忘れたデータシートに関する 1 つの特に重要な事実
     は、チップが受信バッファに注入する方法に関連しています。割り込みがフレー
     ムが受信されたことを知らせるためにポストされるとき、ドライバが最初のもの
     を忙しく操作する間に、他のフレームが受信バッファにコピーされる最中になる
     かもしれないことがあり得ます。チップが次のフレームの残りの部分を DMA し終
     わる前にドライバが最初のフレームの処理をし終える場合、チップがそれのすべ
     てを DMA し終わったことがある前にドライバは、バッファの中に次のフレームを
     処理するのを試みるかもしれません。

     ドライバは、実際のパケットデータに先行するヘッダ中のフレームの長さを調べ
     ることによって不完全なフレームがないかどうかチェックすることができます:
     不完全なフレームは、0xFFF0 の入ったマジック長さがあります。ドライバがこの
     値に遭遇すると、現在利用可能なすべてのパケットを処理し終えたことを知って
     います。このマジック値もその意味も RealTek データシートでどこにも文書化さ
     れていません。

FreeBSD 12.2                   January 16, 2013                   FreeBSD 12.2

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