FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
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名称 | 書式 | 解説 | ハードウェア | | 診断 | 関連項目 | 歴史 | 作者 | バグ
DC(4)              FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル              DC(4)

名称
     dc -- DEC/Intel 21143 とクーロン 10/100 イーサネットドライバ

書式
     このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル
     設定ファイルに置きます:

           device miibus
           device dc

     もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするため
     には、次の行を loader.conf(5) に置きます:

           if_dc_load="YES"

解説
     dc ドライバは、いくつかの PCI ファーストイーサネットアダプタと DEC/Intel
     21143 チップセットとクーロンに基づく組み込みコントローラのサポートを行な
     います。

     サポートされたチップセットのすべては、同じ汎用レジスタレイアウト、DMA 記
     述子形式、および操作メソッドがあります。クローンチップのすべては、様々な
     変更がある 21143 設計に基づいています。21143 自体は、10baseT, BNC, AUI,
     MII とシンボルメディアアタッチメント、全二重と半二重で 10Mbps と 100Mbps
     の速度、LAN の NWAY 自動ネゴシエーションとウェーク (覚醒) の構築をサポー
     トします。21143 は、また、完全なフィルタ、逆の完全なフィルタ、ハッシュ
     テーブルフィルタを含むいくつかの受信フィルタプログラミングオプションを提
     供します。

     他のものが表面的な類似性を保持しているだけであるのに、いくつかのクローン
     チップは、極めて念入りに 21143 を複製しています。あるものは、MII メディア
     付属物だけをサポートします。他のものは、異なった受信フィルタプログラミン
     グメカニズムを使用します。少なくとも 1 つは、チューニングされた DMA 記述
     子にみをサポートします (ほとんどは、チェーニングされた記述子と連続的に割
     り付けられた固定サイズのリングの両方のサポートします)。また、いくつかの
     チップ (特に PNIC) には、独特のバグがあります。dc ドライバは、特別な場合
     のコードを最小に抑えるためにこれらのチップセットのすべての一般化されたサ
     ポートを行なうために最善をつくします。

     これらのチップは、すべてのサポートされたカードの完全なリストを提供するの
     が難しいくらい、多くのベンダによって使用されています。

     dc ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:

     autoselect   メディアタイプとオプションの自動選択を有効にします。ユーザ
                  は、/etc/rc.conf ファイルにメディアオプションを加えることに
                  よって、手動で自動選択モードを無効にできます。

                  注意: オリジナルの PNIC 82c168 チップ上の組み込み NWAY 自動
                  ネゴシエーションは、ひどく壊されており、現時点で、dc ドライ
                  バによってサポートされません (詳細に関しては、バグセクション
                  を参照してください)。オリジナルの 82c168 は、LinkSys
                  LNE100TX と Matrox FastNIC のかなり早いリビジョンに現れま
                  す。

     10baseT/UTP  10Mbps オペレーションを設定します。mediaopt オプションも全二
                  オペレーションを有効にするために使用できます。全二重を指定
                  しないと半二重モードを意味します。

     100baseTX    100Mbps (ファーストイーサネット) オペレーションを設定しま
                  す。mediaopt オプションも全二重オペレーションを有効にするた
                  めに使用できます。全二重を指定しないと半二重モードを意味しま
                  す。

     dc ドライバは、次のメディアオプションをサポートします:

     full-duplex  全二重オペレーションを強制的に設定します。このメディアオプ
                  ションが指定されない場合、インタフェースは、半二重モードで動
                  作します。

     100baseTX メディアタイプが 10Mbps メディアアタッチメントのみサポートされ
     る特定の Intel 21143 アダプタで利用可能でないかもしれないことに注意してく
     ださい。このデバイスの設定についてのより詳しい情報については、ifconfig(8)
     を参照してください。

ハードウェア
     dc ドライバは、次のチップセットのサポートを行います:

     •   DEC/Intel 21143
     •   ADMtek AL981 Comet, AN985 Centaur, ADM9511 Centaur II と ADM9513 Cen
         taur II
     •   ALi/ULi M5261 と M5263
     •   ASIX Electronics AX88140A と AX88141
     •   Conexant LANfinity RS7112 (miniPCI)
     •   Davicom DM9009, DM9100, DM9102 と DM9102A
     •   Lite-On 82c168 と 82c169 PNIC
     •   Lite-On/Macronix 82c115 PNIC II
     •   Macronix 98713, 98713A, 98715, 98715A, 98715AEC-C, 98725, 98727 と
         98732
     •   Xircom X3201 (cardbus のみ)

     次の NIC が現時点で dc ドライバと共に動作することが知られています:

     •   3Com OfficeConnect 10/100B (ADMtek AN985 Centaur-P)
     •   Abocom FE2500
     •   Accton EN1217 (98715A)
     •   Accton EN2242 MiniPCI
     •   Adico AE310TX (98715A)
     •   Alfa Inc GFC2204 (ASIX AX88140A)
     •   Compaq Presario 7900 シリーズディスクトップに組み込まれた 10Mbps のみ
         のイーサネット (21143, 非-MII)
     •   Sun Netra X1 と Sun Fire V100 に組み込まれた Sun DMFE 10/100 Mbps
         イーサネット (DM9102A, MII)
     •   LinkSys EtherFast 10/100 Instant GigaDrive に組み込まれたイーサネット
         (DM9102, MII)
     •   CNet Pro110B (ASIX AX88140A)
     •   CNet Pro120A (98715A または 98713A) と CNet Pro120B (98715)
     •   Compex RL100-TX (98713 または 98713A)
     •   D-Link DFE-570TX (21143, MII, quad port)
     •   Digital DE500-BA 10/100 (21143, 非-MII)
     •   ELECOM Laneed LD-CBL/TXA (ADMtek AN985)
     •   Hawking CB102 CardBus
     •   IBM EtherJet Cardbus Adapter
     •   Intel PRO/100 Mobile Cardbus (X3201 チップセットを使用するバージョン)
     •   Jaton XpressNet (Davicom DM9102)
     •   Kingston KNE100TX (21143, MII)
     •   Kingston KNE110TX (PNIC 82c169)
     •   LinkSys LNE100TX (PNIC 82c168, 82c169)
     •   LinkSys LNE100TX v2.0 (PNIC II 82c115)
     •   LinkSys LNE100TX v4.0/4.1 (ADMtek AN985 Centaur-P)
     •   Matrox FastNIC 10/100 (PNIC 82c168, 82c169)
     •   Melco LGY-PCI-TXL
     •   Microsoft MN-120 10/100 CardBus (ADMTek Centaur-C)
     •   Microsoft MN-130 10/100 PCI (ADMTek Centaur-P)
     •   NDC SOHOware SFA110A (98713A)
     •   NDC SOHOware SFA110A Rev B4 (98715AEC-C)
     •   NetGear FA310-TX Rev. D1, D2 または D3 (PNIC 82c169)
     •   Netgear FA511
     •   PlaneX FNW-3602-T (ADMtek AN985)
     •   SMC EZ Card 10/100 1233A-TX (ADMtek AN985)
     •   SVEC PN102-TX (98713)
     •   Xircom Cardbus Realport
     •   Xircom Cardbus Ethernet 10/100
     •   Xircom Cardbus Ethernet II 10/100


     sparc64 では、dc ドライバは、Sun Netra X1 と Sun Fire V100 で Sun DMFE
     10/100 Mbps イーサネットインタフェースに組み込まれた local-mac-address?
     システム設定変数を順守します。このシステム設定変数は、setenv コマンドを使
     用する Open Firmware ブートモニタか、または eeprom(8) によって設定するこ
     とができます。``偽'' (デフォルト) に設定されなら、dc ドライバは、組み込み
     デバイスの両方でシステムのデフォルト MAC アドレスを使用します。``真'' に
     設定されるなら、システムのデフォルト MAC アドレスよりはむしろそれぞれのイ
     ンタフェースのユニークな MAC アドレスが使用されます。

診断
     dc%d: couldn't map ports/memory  致命的な初期化エラーが生じました。

     dc%d: couldn't map interrupt  致命的な初期化エラーが生じました。

     dc%d: watchdog timeout  パケットは、送信のためのキューに入れられ、送信コ
     マンドが発行されますが、タイムアウトの期限が切れる前にデバイスは、送信肯
     定応答に失敗しました。デバイスがある理由で割り込みを配信することができな
     いなら、これが起こるかもしれません。ネットワーク接続 (ケーブルまたはネッ
     トワーク装置) に関して問題があれば、それは、リンクを失う結果となります。

     dc%d: no memory for rx list  ドライバは、受信リングのための mbuf の割り付
     けに失敗しました。

     dc%d: TX underrun -- increasing TX threshold  デバイスは、DMA とパケット
     の送信を試みている間に、送信アンダランエラーを発生します。ホストがパケッ
     トデータを十分早く NIC の FIFO に DMA できないなら、これは、起こります。
     ドライバは、送信開始スレッシュホールド (閾値) をダイナミックに増加させま
     す。それで、より多くのデータは、NIC がそれを配線に送信し始める前に FIFO
     に DMA しなければなりません。

     dc%d: TX underrun -- using store and forward mode  これだけ、考えられる送
     信開始スレッシュホールドの設定が試みられたのに、デバイスは、送信アンダラ
     ンを発生し続けます。したがって、ドライバは、格納と転送モードでプログラム
     されます。このモードでは、全体のパケットが FIFO メモリに転送されるまで、
     NIC は、送信を始めません。

     dc%d: chip is in D3 power state -- setting to D0  このメッセージは、パ
     ワーマネージメントをサポートするアダプタだけにあてはまります。いくつかの
     オペレーティングシステムは、シャットダウンするとき、コントローラを低消費
     電力モードにし、いくつかの PCI BIOS は、それを設定する前に、この状態で
     チップを明らかにすることに失敗します。コントローラは、D3 状態で PCI 設定
     のすべてを失うので、BIOS が時間内にそれをフルパワーモードに戻せない場合、
     正しくそれを設定することができません。ドライバは、この状態を検出して、D0
     (フルパワー) 状態にアダプタを戻しますが、これは、ドライバを完全な操作状態
     に復帰するためには十分ではありません。利用者がブート時にこのメッセージを
     見つけ、ドライバがネットワークインタフェースとしてデバイスのアタッチに失
     敗した場合、利用者は、デバイスを適切に設定させるためにウォームブートを実
     行しなければなりません。

     この状態は、別のオペレーティングシステムからウォームブートするときのみ生
     じることに注意してください。FreeBSD をブートする前に利用者のシステムをパ
     ワーダウンする場合、カードは、正しく設定されるはずです。

関連項目
     altq(4), arp(4), miibus(4), netintro(4), ng_ether(4), polling(4),
     vlan(4), eeprom(8), ifconfig(8)

     ADMtek AL981, AL983 and AL985 data sheets, http://www.admtek.com.tw.

     ASIX Electronics AX88140A and AX88141 data sheets,
     http://www.asix.com.tw.

     Davicom DM9102 data sheet,
     http://www.davicom.com.tw/userfile/24247/DM9102H-DS-F01-021508.pdf.

     Intel 21143 Hardware Reference Manual, http://developer.intel.com.

     Macronix 98713/A, 98715/A and 98725 data sheets, http://www.macronix.com.

     Macronix 98713/A and 98715/A app notes, http://www.macronix.com.

歴史
     dc デバイスドライバは、FreeBSD 4.0 ではじめて登場しました。

作者
     dc ドライバは、Bill Paul <wpaul@ee.columbia.edu> によって書かれました。

バグ
     Macronix アプリケーションノートでは、通常の操作でチップに記入するためにド
     ライバは、特定のマジックナンバ (数値) を CSR16 レジスタに書き込まなければ
     ならないと要求しています。ナンバ (数値) は、アプリケーションノートに文書
     化されたいますが、ビットの正確な意味は、文書化されていません。

     98713A は、10Mbps 全二重モードで問題があるように思えます。送信側は、動作
     しますが、受信側は、全体の性能がたいへんに貧弱となる多くの説明されないエ
     ラーを起こす傾向があります。98715A は、この問題を示しません。98713A の他
     のすべてのモードが正しく動作するように思えます。

     オリジナルの 82c168 PNIC チップは、特定の初期の LinkSys LNE100TX と
     Matrox FastNIC カードで使用される NWAY サポートを組み込んでいますが、確実
     に使用するのはひどく壊れて難しいです。その結果として、自動ネゴシエーショ
     ンは、現在、このチップセットでは、サポートされません: ドライバは、NIC を
     10baseT 半二重でデフォルトとして、必要なら、オペレータを異なったモードに
     手動で選択しようとします。(後のカードは、NWAY 自動ネゴシエーションを実装
     して正しく動作するために外部の MII トランシーバを使用します。)

     dc ドライバは、デフォルトで送信開始スレッシュホールドのために格納と転送設
     定で使用される 82c168 と 82c169 PNIC チップをプログラムします。これは、た
     ぶん PCI DMA バースト転送誤りのため、100Mbps で作動するとき PNIC が不正な
     フレームを送信することができるいくつかの NIC/PCI バスの組み合わせに関する
     問題の周りで働きます。

     また、82c168 と 82c169 PNIC チップは、チップがホストに受信フレームを不適
     切に DMA するところで、重い受信と送信活動の期間の間に時々現れる受信バグが
     あります。チップは、まさしく予想されたものの代わりにいくつかの受信 RX
     バッファを汚す、受信されたフレームデータとともに数キロバイトのガーベージ
     データをアップロードするように見えます。dc ドライバは、この状態を検出して
     フレームを復旧します。しかしながら、それは、プロセスで重大な性能の不利益
     を被ります。

     また、PNIC チップは、ドライバが、不当にプログラムされた受信フィルタに帰着
     することができる、受信側フィルタセットアップフレームをダウンロードするの
     を試みるとき、時々送信アンダランエラーを発生させます。その転送が成功する
     まで、dc ドライバは、この状態を注目してセットアップフレームを再びキューに
     入れます。

     ADMtek AL981 チップ (そして、たぶん AN985 も同様に) は、送信時に時々割り
     込ませるために観察されます: これは、ドライバが送信記述子リングの終わりか
     ら始めに折り返す場合に、フレームのシーケンスをキューに入れるとき、起こる
     ように思われます。dc ドライバは、dc_start() ルーチンの一つの呼び出しの間
     に、送信リングの終わりに渡されるフレームを何もキューに入れないことによっ
     てこの状態を避けるように試みます。この回避方法は、送信性能においてごくわ
     ずかな影響力があります。

FreeBSD 12.2                   October 24, 2011                   FreeBSD 12.2

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