FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
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名称 | ライブラリ | 書式 | 解説 | 実装に関する注 | 戻り値 | 関連ファイル | 関連項目 | 歴史
RESOLVER(3)            FreeBSD ライブラリ関数マニュアル            RESOLVER(3)

名称
     res_query, res_search, res_mkquery, res_send, res_init, dn_comp,
     dn_expand, dn_skipname, ns_get16, ns_get32, ns_put16, ns_put32 -- リゾル
     バ (resolver) ルーチン

ライブラリ
     標準 C ライブラリ (libc, -lc)

書式
     #include <sys/types.h>
     #include <netinet/in.h>
     #include <arpa/nameser.h>
     #include <resolv.h>

     int
     res_query(const char *dname, int class, int type, u_char *answer,
         int anslen);

     int
     res_search(const char *dname, int class, int type, u_char *answer,
         int anslen);

     int
     res_mkquery(int op, const char *dname, int class, int type,
         const u_char *data, int datalen, const u_char *newrr_in, u_char *buf,
         int buflen);

     int
     res_send(const u_char *msg, int msglen, u_char *answer, int anslen);

     int
     res_init(void);

     int
     dn_comp(const char *exp_dn, u_char *comp_dn, int length, u_char **dnptrs,
         u_char **lastdnptr);

     int
     dn_expand(const u_char *msg, const u_char *eomorig,
         const u_char *comp_dn, char *exp_dn, int length);

     int
     dn_skipname(const u_char *comp_dn, const u_char *eom);

     u_int
     ns_get16(const u_char *src);

     u_long
     ns_get32(const u_char *src);

     void
     ns_put16(u_int src, u_char *dst);

     void
     ns_put32(u_long src, u_char *dst);

解説
     これらのルーチンは、問い合わせを作成し、送信し、解釈するために使用され、
     インターネットドメインネームサーバでメッセージを応答します。

     リゾルバルーチン (名前解決プログラム) によって使用されるグローバルな設定
     と状態の情報は、構造体 _res に保持されます。ほとんどの値は、適切なデフォ
     ルトがあり、無視することができます。_res.options に格納されるオプション
     は、<resolv.h> で定義され、次の通りです。オプションは、有効にされたオプ
     ションのビット単位の論路和 ``or'' を含んでいる簡単なビットマスクとして格
     納されます。

     RES_INIT       初期のネームサーバアドレスとデフォルトのドメイン名が初期化
                    される (すなわち、res_init() が呼び出される) なら、真で
                    す。

     RES_DEBUG      デバッグメッセージを印刷 (表示) します。

     RES_AAONLY     信頼すべき応答のみ受け付けます。このオプションで、
                    res_send() は、それが信頼すべき応答を見つけるか、またはエ
                    ラーを見つけるまで、継続するべきです。現在、これは、実装さ
                    れていません。

     RES_USEVC      UDP データグラムの代わりに問い合わせのために TCP 接続を使
                    用します。

     RES_STAYOPEN   問い合わせの間に TCP 接続をオープンしたままにするために
                    RES_USEVC を使用します。これは、多くの問い合わせを定期的に
                    行うプログラムでのみ役に立ちます。UDP は、通常モードで使用
                    されるべきです。

     RES_IGNTC      現在未使用です (切り捨てエラーを無視します、すなわち、TCP
                    で再試行しません)。

     RES_RECURSE    問い合わせで再帰要求ビットを設定します。これは、デフォルト
                    です。(res_send() は、繰り返し問い合わせを行わず、再帰を処
                    理するためにネームサーバを期待します。)

     RES_DEFNAMES   設定されるなら、res_search() は、デフォルトのドメイン名を
                    (ドットを含まない) 単一構成要素の名前に追加します。このオ
                    プションは、デフォルトで有効にされます。

     RES_DNSRCH     このオプションが設定されるなら、res_search() は、現在のド
                    メインと親ドメインでホスト名を検索します。hostname(7) を参
                    照してください。これは、標準のホスト検索ルーチン
                    gethostbyname(3) によって使用されます。このオプションは、
                    デフォルトで有効にされます。

     RES_NOALIASES  このオプションは、``HOSTALIASES'' 環境変数によって制御され
                    るユーザレベルのエイリアシング機能をオフにします。ネット
                    ワークデーモンは、このオプションを設定するべきです。

     RES_USE_INET6  IPv6 のみのアプリケーションのためのサポートを有効にしま
                    す。これによって、IPv4 アドレスは、IPv4 にマップされたアド
                    レスとして返されます。訳注: IPv6 にマップされたアドレスと
                    して返されます。の誤りか?  例えば、10.1.1.1 は、
                    ::ffff:10.1.1.1 として返されます。オプションは、特定のカー
                    ネル設定でのみ意味があります。

     RES_USE_EDNS0  EDNS0 拡張のための OPT pseudo-RR のサポートを有効にしま
                    す。オプションで、リゾルバコードは、受信バッファサイズを知
                    らせるために OPT pseudo-RR を DNS 問い合わせにアタッチしま
                    す。オプションによって、DNS サーバは、デフォルトでない受信
                    バッファサイズをうまく利用することができ、より大きな応答を
                    送信することができます。EDNS0 拡張がある DNS 問い合わせパ
                    ケットは、非 EDNS0 DNS サーバと互換性がありません。

     res_init() ルーチンは、デフォルトのドメイン名、検索リストとローカルな (複
     数の) ネームサーバのインターネットアドレスを取得するために、設定ファイル
     (もしあるなら、resolver(5) を参照) を読み込みます。サーバが設定されていな
     いなら、ホストで実行しているリゾルバは、試みられます。現在のドメイン名
     は、設定ファイルで指定されないなら、ホスト名によって定義されます。それ
     は、環境変数 LOCALDOMAIN によって上書きすることができます。この環境変数
     は、利用者が、プロセスに基づいて検索リストを上書きしたいなら、いくつかの
     空白で区切られたトークンを含みます。これは、設定ファイルの search コマン
     ドに似ています。特定の内部のリゾルバオプションを上書きするするために別の
     環境変数 ``RES_OPTIONS'' を設定することができます、そうでなければ、_res
     構造体のフィールドを変更することによって設定するか、または設定ファイルの
     options コマンドから継承されます。``RES_OPTIONS'' 環境変数の構文は
     resolver(5) で説明されています。通常、次のルーチンの 1 つへの最初の呼び出
     しで初期化が起こります。

     res_query() 関数は、サーバ問い合わせメカニズムへのインタフェースを提供し
     ています。それは、問い合わせを構成し、それをローカルサーバに送信し、応答
     を待ち、応答で予備的なチェックを行います。問い合わせは、指定された完全な
     形でのドメイン名 dname のための指定された typeclass の情報を要求しま
     す。応答メッセージは、呼び出し側によって供給される長さ anslenanswer
     バッファに残されます。

     res_search() ルーチンは、問い合わせをし、res_query() のような応答を待ちま
     すが、さらに、それは、RES_DEFNAMES と RES_DNSRCH オプションによって制御さ
     れるデフォルトと検索規則を実装しています。それは、最初に成功した応答を返
     します。

     残りルーチンは、res_query() によって使用される低レベルのルーチンです。
     res_mkquery() 関数は、標準の問い合わせメッセージを構成し、それを buf に置
     きます。それは、問い合わせのサイズを返すか、または問い合わせが、buflen よ
     りの大きいなら、-1 を返します。問い合わせタイプ op は、通常 QUERY です
     が、<arpa/nameser.h> で定義された問い合わせタイプのいずれかを指定すること
     ができます。問い合わせのためのドメイン名は、dname によって与えられます。
     newrr_in 引数は、現在未使用ですが、更新メッセージを作成することを対象とし
     ています。

     res_send() ルーチンは、あらかじめ書式化された問い合わせを送信し、答えを返
     します。RES_INIT が設定されないなら、それは、res_init() を呼び出し、ロー
     カルネームサーバに問い合わせを送信し、タイムアウトと再試行を処理します。
     応答メッセージの長さが返されるか、またはエラーがあったなら、-1 を返しま
     す。

     dn_comp() 関数は、ドメイン名 exp_dn を圧縮し、それを comp_dn に格納しま
     す。圧縮された名前のサイズが返されるか、またはエラーがあったなら、-1 を返
     します。comp_dn によって指された配列のサイズは、length によって与えられま
     す。圧縮は、現在のメッセージの以前に圧縮された名前へのポインタ dnptrs の
     配列を使用します。最初のポインタは、メッセージリストの始めを指し、リスト
     は、NULL で終わります。配列への制限は、lastdnptr によって指定されます。
     dn_comp() の副作用は、名前が圧縮されるようにメッセージに挿入されるラベル
     のためのポインタのリストを更新することです。dnptr が NULL であるなら、名
     前は、圧縮されません。lastdnptr が NULL であるなら、ラベルのリストは、更
     新されません。

     dn_expand() エントリは、圧縮されたドメイン名 comp_dn を完全なドメイン名に
     展開します。圧縮された名前は、問い合わせまたは応答メッセージに含まれてい
     ます。msg は、メッセージの始めへのポインタです。圧縮されていない名前は、
     サイズ lengthexp_dn によって示されるバッファに置かれます。圧縮された
     名前のサイズが返されるか、またはエラーがあったなら、-1 を返します。

     dn_skipname() 関数は、comp_dn によって指された位置で始まる圧縮されたドメ
     イン名をスキップします。圧縮された名前は、問い合わせまたは応答メッセージ
     に含まれています。eom は、メッセージの終わりへのポインタです。圧縮された
     名前のサイズが返されるか、またはエラーがあったなら、-1 が返されます。

     ns_get16() 関数は、src によって指されたバッファから 16 ビットの量を取得し
     ます。

     ns_get32() 関数は、src によって指されたバッファから 32 ビットの量を取得し
     ます。

     ns_put16() 関数は、16 ビットの量 srcdst によって指されたバッファに置
     きます。

     ns_put32() 関数は、32 ビットの量 srcdst によって指されたバッファに置
     きます。

実装に関する注
     リゾルバのこの実装は、スレッドセーフですが、プログラマが、そのマクロに
     よって参照されるスレッドごとのバージョンを置き換える試みでプログラマ自身
     で _res 構造体を宣言することを試みるなら、それは、適切に機能しません。

     必要なときに、リゾルバルーチンのデフォルトの振る舞いを変更するために次の
     コンパイル時オプションを指定することができます。

     RES_ENFORCE_RFC1034  このシンボルがコンパイル時に定義されるなら、
                          res_search() は、RFC 1034 チェックを強制します、すな
                          わち、ホスト名内の下線文字の使用を許可しません。これ
                          は、gethostbyname(3) のような標準のホスト検索ルーチ
                          ンによって使用されます。互換性の理由のために、このオ
                          プションは、デフォルトで有効にされていません。

戻り値
     res_init() 関数は、成功すれば、0 を返し、スレッドごとの記憶域を割り付ける
     ことができなかったなら、スレッド化されたプログラムで -1 を返します。

     res_mkquery(), res_search() と res_query() 関数は、成功すれば、応答のサイ
     ズを返し、エラーが起こるなら、-1 を返します。整数 h_errno は、エラーの理
     由を決定するためにチェックされます。詳細については、gethostbyname(3) を参
     照してください。

関連ファイル
     /etc/resolv.conf  設定ファイル。resolver(5) を参照。

関連項目
     gethostbyname(3), resolver(5), hostname(7), named(8)

     RFC1032, RFC1033, RFC1034, RFC1035, RFC974

     Name Server Operations Guide for BIND.

歴史
     res_query 関数は、4.3BSD で登場しました。

FreeBSD 11.2                     May 29, 2009                     FreeBSD 11.2

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