日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
Table of Contents
INET(3) FreeBSD ライブラリ関数マニュアル INET(3)
名称
inet_aton, inet_addr, inet_network, inet_ntoa, inet_ntoa_r, inet_ntop,
inet_pton, inet_makeaddr, inet_lnaof, inet_netof -- インターネットアドレ
ス操作ルーチン
ライブラリ
標準 C ライブラリ (libc, -lc)
書式
#include <sys/types.h>
#include <sys/socket.h>
#include <netinet/in.h>
#include <arpa/inet.h>
int
inet_aton(const char *cp, struct in_addr *pin);
in_addr_t
inet_addr(const char *cp);
in_addr_t
inet_network(const char *cp);
char *
inet_ntoa(struct in_addr in);
char *
inet_ntoa_r(struct in_addr in, char *buf, socklen_t size);
const char *
inet_ntop(int af, const void * restrict src, char * restrict dst,
socklen_t size);
int
inet_pton(int af, const char * restrict src, void * restrict dst);
struct in_addr
inet_makeaddr(in_addr_t net, in_addr_t lna);
in_addr_t
inet_lnaof(struct in_addr in);
in_addr_t
inet_netof(struct in_addr in);
解説
ルーチン inet_aton(), inet_addr() と inet_network() は、インターネット標
準の `.' 記法で表現される数値を表している文字列を解釈します。
inet_pton() 関数は、プレゼンテーション形式アドレス (すなわち、文字列で保
持される印刷可能な形式) をネットワーク形式 (通常、struct in_addr または
ネットワークバイト順のいくらかの他の内部バイナリ表現)。に変換します。アド
レスが指定されたアドレスファミリにとって有効であったなら、1 を返し、アド
レスが指定されたアドレスファミリで解析可能でなかったなら、0 を返し、また
はいくつかのシステムエラーが起こったなら (その場合に、errno が設定されま
す)、-1 を返します。この関数は、AF_INET と AF_INET6 に対して現在有効で
す。
inet_aton() ルーチンは、インターネットアドレスとして指定された文字列を解
釈し、提供された構造体にアドレスを置きます。文字列が成功して解釈されたな
ら、1 を返し、文字列が無効であるなら、0 を返します。inet_addr() と
inet_network() 関数は、それぞれ、インターネットアドレスとインターネット
ネットワーク番号として使用するために適切な数値を返します。
関数 inet_ntop() は、ネットワーク形式 (通常、struct in_addr またはネット
ワークバイト順のある他のバイナリ形式) からプレゼンテーション形式 (外部の
表示目的に適切である) にアドレス *src を変換します。size 引数は、バッファ
*dst のバイト単位のサイズを指定します。INET_ADDRSTRLEN と
INET6_ADDRSTRLEN は、それぞれのタイプのアドレスを変換するために必要な最大
のサイズを定義します。システムエラーが起こるなら (その場合に、errno が設
定されます)、NULL を返すか、または宛先の文字列へのポインタを返します。こ
の関数は、AF_INET と AF_INET6 に対して現在有効です。
ルーチン inet_ntoa() は、インターネットアドレスを取り、`.' 記法のアドレス
を表している ASCII 文字列を返します。ルーチン inet_ntoa_r() は、
inet_ntoa() のリエントラント (再入可能) バージョンです。ルーチン
inet_makeaddr() は、インターネットネットワーク番号とローカルなネットワー
クアドレスを取り、それからインターネットアドレスを構築します。ルーチン
inet_netof() と inet_lnaof() は、インターネットホストアドレスを分解し、そ
れぞれ、ネットワーク番号とローカルネットワークアドレス部分を返します。
すべてのインターネットアドレスは、ネットワーク順 (左から右のバイト順) で
返されます。すべてのネットワーク番号とローカルアドレス部分は、マシンのバ
イト順の整数値として返されます。
インターネットアドレス
`.' 記法を使用して指定される値は、次の形式の 1 つを取ります:
a.b.c.d
a.b.c
a.b
a
4 つの部分が指定されるとき、それぞれは、1 バイトのデータと解釈され、イン
ターネットアドレスの 4 バイトを左から右に割り当てられます。インターネット
アドレスが、VAX の 32 ビット整数量と見なされるとき、上述したバイトは、
``d.c.b.a'' として現れることに注意してください。すなわち、VAX のバイト
は、右から左の順序となります。
3 つの部分のアドレスが指定されるとき、最後の部分は、16 ビット量と解釈さ
れ、ネットワークアドレスの右端の 2 バイトに置かれます。これは、3 つの部分
のアドレス形式を ``128.net.host'' として Class B ネットワークアドレスを指
定するために便利にします。
2 つの部分のアドレスが供給されるとき、最後の部分は、24 ビット量と解釈さ
れ、ネットワークアドレスの右端の 3 バイトに置かれます。これは、2 つの部分
のアドレス形式を ``net.host'' として Class A ネットワークアドレスを指定す
るために便利にします。
1 つの部分だけが与えられるとき、値は、あらゆるバイトの再配置なしでネット
ワークアドレスに直接格納されます。
`.' 記法の ``parts'' (部分) として供給されるすべての数値は、C 言語で指定
されるように 10 進数、8 進数または 16 進数となります (すなわち、先導する
0x または 0X は、16 進数を意味しています。そうでなければ、先導する 0 は、
8 進数を意味しています。そうでなければ、数値は、10 進数と解釈されます)。
診断
定数 INADDR_NONE は、不正な形式の要求に対して inet_addr() と
inet_network() によって返されます。
エラー
inet_ntop() 呼び出しは、次の場合に失敗します:
[ENOSPC] size が、アドレスのプレゼンテーション形式を格納するた
めに十分大きくありませんでした。
[EAFNOSUPPORT] *src が、AF_INET または AF_INET6 ファミリアドレスでは
ありませんでした。
関連項目
byteorder(3), getaddrinfo(3), gethostbyname(3), getnameinfo(3),
getnetent(3), inet_net(3), hosts(5), networks(5)
IP Version 6 Addressing Architecture, RFC, 2373, July 1998.
規格
inet_ntop() と inet_pton() 関数は、X/Open Networking Services Issue 5.2
(``XNS5.2'') に適合しています。inet_pton() は、1、2 または 3 部分のドット
付きアドレスを受け付けないことに注意してください。すべての 4 つの部分は、
指定されなければならず、10 進の値のみ解釈されます。これは、inet_aton() に
よって受け付けられるものより狭い入力セットです。
歴史
これらの関数は、4.2BSD で登場しました。
バグ
値 INADDR_NONE (0xffffffff) は、有効なブロードキャスト (同報通信) アドレ
スですが、inet_addr() は、失敗を示さずにその値を返すことはできません。よ
り新しい inet_aton() 関数は、この問題を共有しません。ホストのバイト順対
ネットワークバイト順の問題は、混乱させます。inet_ntoa() によって返された
文字列は、静的なメモリ領域に存在します。
inet_addr() 関数は、struct in_addr を返すべきです。
FreeBSD 11.2 June 14, 2007 FreeBSD 11.2