日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
Table of Contents
ELFCOPY(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル ELFCOPY(1)
名称
elfcopy, objcopy -- オブジェクトファイルをコピーし、変換する
書式
elfcopy [-I objformat | -s objformat | --input-target=objformat]
[-K symbolname | --keep-symbol=symbolname]
[-L symbolname | --localize-symbol=symbolname]
[-N symbolname | --strip-symbol=symbolname]
[-O objformat | --output-target=objformat]
[-R sectionname | --remove-section=sectionname] [-S | --strip-
all] [-V | --version] [-W symbolname | --weaken-
symbol=symbolname] [-X | --discard-locals] [-d | -g | --strip-
debug] [-h | --help] [-j sectionname | --only-
section=sectionname] [-p | --preserve-dates] [-w | --wildcard]
[-x | --discard-all] [--add-gnu-debuglink=filename] [--add-
section sectionname=filename] [--adjust-section-vma
section{+|-|=}val | --change-section-address section{+|-|=}val]
[--adjust-start=increment | --change-start=increment] [--adjust-
vma=increment | --change-addresses=increment] [--adjust-
warnings | --change-warnings] [--change-section-
lma section{+|-|=}val] [--change-section-vma section{+|-|=}val]
[--extract-dwo] [--gap-fill=val] [--localize-hidden] [--no-
adjust-warnings | --no-change-warnings] [--only-keep-debug]
[--pad-to=address] [--prefix-alloc-sections=string] [--prefix-
sections=string] [--prefix-symbols=string] [--rename-
section oldname=newname[,flags]] [--set-section-
flags sectionname=flags] [--set-start=address] [--srec-forceS3]
[--srec-len=val] [--strip-dwo] [--strip-unneeded] infile
[outfile]
解説
elfcopy ユーティリティは、指定されたコマンド行オプションにしたがってそれ
を変換し、引数 infile によって指定されたバイナリオブジェクトの内容を引数
outfile によって指定されたものにコピーします。引数 outfile が指定されない
なら、elfcopy は、一時ファイルを作成し、その後に infile としてその名前を
変更します。
elfcopy ユーティリティは、次のオプションをサポートします:
-I objformat | -s objformat | --input-target=objformat
引数 infile によって指定された入力ファイルは、引数 objformat に
よって指定されたオブジェクト形式であることを指定します。
-K symbolname | --keep-symbol=symbolname
引数 symbolname によって指定されたシンボルを出力にコピーします。
-L symbolname | --localize-symbol=symbolname
引数 symbolname によって指定されたシンボルをローカルな出力ファイ
ルに作成します。
-N symbol | --strip-symbol=symbolname
引数 symbolname によって指定されたシンボルを出力にコピーしませ
ん。
-O objformat | --output-target=objformat
引数 objformat で指定されたオブジェクト形式を使用して出力ファイル
を書き込みます。引数 objformat は、elftc_bfd_find_target(3) に
よって認識されるターゲット名の 1 つであるべきです。
-R sectionname | --remove-section=sectionname
名前 sectionname がある、あらゆるセクションを出力ファイルから削除
します。
-S | --strip-all
シンボルとリロケーション情報をターゲットファイルにコピーしませ
ん。
-V | --version
バージョン識別子を印刷 (表示) して、終了します。
-W symbolname | --weaken-symbol=symbolname
引数 symbolname によって指定されたシンボルを出力でウィークとして
マークします。
-X | --discard-locals
出力にコンパイラで生成されたローカルなシンボルをコピーしません。
-d | -g | --strip-debug
ターゲットファイルにデバッグ情報をコピーしません。
-h | --help
ヘルプメッセージを表示して、終了します。
-j sectionname | --only-section=sectionname
引数 sectionname によって指定されたセクションのみを出力にコピーし
ます。
-p | --preserve-dates
出力ファイルのアクセス時刻と更新時刻を入力のそれらと同じに設定し
ます。
-w | --wildcard
シンボルを指定するためにシェルスタイルのパターンを使用します。次
のメタ文字は、次のパターンで認識されます:
! これがパターンの最初の文字であるなら、パターン照合の意味を
逆にします。
* シンボル名のあらゆる文字列を照合します。
? シンボル名の 0 または 1 つの文字を照合します。
[ 文字クラスの開始を示します。
\ パターンの次の文字の特別な意味を取り除きます。
] 文字クラスの終わりを示します。
-x | --discard-all
出力にグローバルでないシンボルをコピーしません。
--add-gnu-debuglink=filename
filename でデバッグデータを参照する出力ファイルの .gnu_debuglink
セクションを作成します。
--add-section sectionname=filename
新しいセクションを名前 sectionname がある出力ファイルに追加しま
す。セクションの内容は、引数 filename によって指定されるファイル
から落されます。セクションのサイズは、ファイル filename のバイト
の数です。
--adjust-section-vma section{+|-|=}val | --change-section-address
section{+|-|=}val
指定された演算子に依存して、引数 section によって指定されたセク
ションの仮想メモリアドレスとロードメモリアドレスの両方を増加、減
少または設定します。引数 val は、アドレスのための要求された増加、
減少、または新しい値が指定されます。
--adjust-start=increment | --change-start=increment
引数 increment で指定された値によって出力 ELF オブジェクトのエン
トリポイントアドレスを増加します。
--adjust-vma=increment | --change-addresses=increment
引数 increment によって指定された値によってすべてのセクションの仮
想メモリアドレスとロードメモリアドレスを増加します。
--adjust-warnings | --change-warnings
セクションがオプション --change-section-address によって指定した
ならば、警告を出し、--change-section-lma または --change-section-
vma は、入力オブジェクトに存在しません。これは、デフォルトです。
--change-section-lma section{+|-|=}val
引数 section によって指定されたセクションのロードメモリアドレスを
変更するか、または設定します。指定された演算子に依存して、引数
val の値は、増加、減少またはロードメモリアドレスの新しい値として
使用されます。
--change-section-vma section{+|-|=}val
引数 section によって指定されたセクションの仮想メモリアドレスを変
更するか、または設定します。指定された演算子に依存して、引数 val
の値は、増加、減少または仮想メモリアドレスの新しい値として使用さ
れます。
--extract-dwo
出力ファイルに .dwo デバッグセクションだけをコピーします。
--gap-fill=val
引数 val によって指定されたバイト値でセクションの間のギャップを満
たします。
--localize-hidden
すべての隠されたシンボルを出力ファイルでローカルとします。これ
は、内部の可視性でシンボルを含めます。
--no-adjust-warnings | --no-change-warnings
セクションがオプション --change-section-address によって指定した
なら、警告を出さずに、--change-section-lma または --change-
section-vma は、入力オブジェクトに失われます。
--only-keep-debug
出力ファイルにデバッグ情報だけをコピーします。
--pad-to=address
最も高いロードメモリアドレスでセクションのサイズを増加させること
によって引数 address によって指定された値に出力オブジェクトのロー
ドメモリアドレスを埋め物をします。
--prefix-alloc-sections=string
すべての割り付けられたセクションのセクション名の前に string を付
けます。
--prefix-sections=string
すべてのセクションのセクション名の前に string を付けます。
--prefix-symbols=string
すべてのシンボルのシンボル名の前に string を付けます。
--rename-section oldname=newname[,flags]
オプションで、セクションフラグを引数 flags によって指定されたもの
に変更して、引数 oldname によって指定されたセクションを newname
に名前を変更します。引数 flags のために許可された値は、下記のオプ
ション --set-section-flags に関してです。
--set-section-flags sectionname=flags
引数 sectionname によって指定されたセクションのためのフラグを、引
数 flags によって指定されたそれらに設定します。引数 flags は、次
のフラグ名のコンマで区切られたリストです:
alloc セクションは、出力ファイルの空間を占めます。
code セクションは、マシンの命令を含んでいます。
contents このフラグは、受け付けられますが、無視されます。
data セクションは、書き込み可能なデータを含んでいます。
debug セクションは、デバッグ情報を保持しています。
load セクションは、ロード可能です。
noload セクションは、メモリにロードされるべきではありません。
readonly セクションは、書き込み可能ではありません。
rom セクションは、ROM 可能な内容を含んでいます。
share このフラグは、受け付けられますが、無視されます。
--set-start=address
出力 ELF オブジェクトの開始アドレスを、引数 address によって指定
された値に設定します。
--srec-forceS3
タイプ ``S3'' の S-レコードだけを生成します。このオプションは、出
力ターゲットが ``srec'' に設定されるときのみ意味があります。
--srec-len=val
S-レコード行の最大の長さを val に設定します。このオプションは、出
力ターゲットが ``srec'' に設定されるときのみ意味があります。
--strip-dwo
出力ファイルに .dwo デバッグセクションをコピーしません。
--strip-unneeded
リロケーション処理のために必要ではないシンボルをコピーしません。
診断
ユーティリティ elfcopy は、成功すると 0 で、エラーがあった場合は >0 で終
了します。
関連項目
ar(1), ld(1), mcs(1), strip(1), elf(3), elftc_bfd_find_target(3), ar(5),
elf(5)
互換性
elfcopy ユーティリティは、GNU objcopy との互換性があるオプションであるこ
とが期待されています。
歴史
elfcopy は、Kai Wang <kaiwang27@users.sourceforge.net> によって実装されま
した。
FreeBSD 11.3 January 29, 2016 FreeBSD 11.3