日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
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NFSD(8) FreeBSD システム管理者マニュアル NFSD(8)
名称
nfsd -- リモート NFS サーバ
書式
nfsd [-ardute] [-n num_servers] [-h bindip] [-p pnfs_setup]
[-m mirror_level] [-V virtual_hostname] [--maxthreads max_threads]
[--minthreads min_threads]
解説
nfsd ユーティリティは、クライアントマシンから NFS 要求をサービスするため
にサーバマシンで実行します。少なくとも 1 つの nfsd が、サーバとして動作す
るマシンのために実行されていなければなりません。
特別の定めのない限り、UDP 転送に対して CPU ごとに 8 つのサーバが開始され
ます。
次のオプションが利用可能です:
-r なにもサーバを作成せずに、rpcbind(8) で NFS サービスを登録しま
す。rpcbind サーバが再開されるなら、NFS を再登録するために、-u ま
たは -t オプションとともに、このオプションを使用することができま
す。
-d なにもサーバを作成せずに、rpcbind(8) で NFS サービスの登録を取り
消ます。
-V virtual_hostname
デフォルトホスト名の代わりに、主要な名前として使用されるホスト名
を指定します。
-n threads
いくつのサーバを作成するかを指定します。このオプションは、threads
に、個別の引数がある --maxthreads と --minthreads を指定すること
と同様です。
--maxthreads threads
サービス要求するために維持される最大のサーバを指定します。
--minthreads threads
サービス要求するために維持される最小のサーバを指定します。
-h bindip
ローカルホストで、どの IP アドレスまたはホスト名をバインドするか
を指定します。このオプションは、ホストに複数のインタフェースがあ
るとき、推奨されます。複数の -h オプションが指定できます。
-a nfsd がワイルドカード IP アドレスにバインドするべきであることを指
定します。-h オプションが与えられないなら、これは、デフォルトで
す。また、与えられたあらゆる -h オプションを追加して指定できま
す。NFS/UDP は、-a を使用するか、または -h を使用しないかにかかわ
らず、ワイルドカードの IP アドレスにバインドされるとき、適切に動
作しないことに注意してください。
-p pnfs_setup
サーバの pNFS サポートを有効にし、デーモンが、それを始めるために
必要な情報を指定します。このオプションは、1 つのサーバでのみ使用
することができ、このサーバが pNFS サービスのためのメタデータサー
バ (MetaData Server; MDS) であることを指定します。これは、それが
使用するためのデータサーバ (Data Server; DS) として設定された少な
くとも 1 つの FreeBSD システムがある場合のみ行なうことができま
す。
pnfs_setup 文字列は、',' 文字によって区切られたフィールドの集合で
す: これらのフィールドのそれぞれは、1 つの DS を指定します。それ
は、サーバホスト名から成り、':' と DS のデータ記憶域ファイルシス
テムがこの MDS サーバにマウントされるディレクトリのパスが続きま
す。これは、この MDS のエクスポートされたファイルシステムのための
ディレクトリパスである、'#' と mds_path をオプションで続けること
ができます。これが指定されるなら、それは、この DS が、この
mds_path ファイルシステムだけのためにデータファイルを格納するため
に使用されることを意味しています。このオプションの構成要素が存在
しないなら、DS は、すべてのエクスポートされた MDS ファイルシステ
ムのためにデータファイルを格納するために使用されます。DS 記憶域
ファイルシステムは、nfsd が、指定されたこのオプションで開始される
前に、このシステムにマウントされなければなりません。
例えば:
nfsv4-data0:/data0,nfsv4-data1:/data1
は、pNFS サービスのデータ記憶域の構成要素から成っている
nfsv4-data0 と nfsv4-data1 を呼び出す 2 つの DS サーバを指定する
でしょう。これらの 2 つの DS は、この MDS のすべてのエクスポート
されたファイルシステムのためにデータファイルを格納するために使用
されます。ディレクトリ ``/data0'' と ``/data1'' は、データ記憶域
サーバのエクスポートされた記憶域ディレクトリが (MDS として作動す
る) このシステムでマウントされるところです。
一方、例のために:
nfsv4-data0:/data0#/export1,nfsv4-data1:/data1#/export2
は、上記のように 2 つの DS を指定しますが、nfsv4-data0 が、
``/export1'' のためにデータファイルを格納するために使用され、
nfsv4-data1 が ``/export2'' のためにデータファイルを格納するため
に使用されます。
DS のための IPv6 アドレスを使用するとき、リンクローカルアドレスを
使用することに用心深くします。DS のための IPv6 アドレスは、クライ
アントに送信され、それに領域ゾーンがありません。そのようなものと
して、リンクローカルアドレスは、DS TCP 接続への pNFS クライアント
のために動作しません。解析されるとき、nfsd は、それが、DS ホスト
名のための getaddrinfo(3) によって返された唯一のアドレスであるな
ら、リンクローカルアドレスのみを使用します。
-m mirror_level
このオプションは、-p オプションで使用されるときのみ意味がありま
す。それは、DS のいくつがファイルのデータ記憶域ファイルのコピーが
あるかを定義する ``mirror_level'' を指定します。それのデフォルト
は、DS のデータ記憶域ファイルのミラーリングを意味していません。
``mirror_level'' は、通常、ミラーリングを有効にするために、2 に設
定されますが、NFSDEV_MAXMIRRORS と同じ大きさを指定できます。-p オ
プションで指定されるように、MDS のエクスポートされたファイルシス
テムごとに少なくとも ``mirror_level'' DS でなければなりません。こ
れは、ミラーリングを行なうことができない、"#/export1" と
"#/export2" を使用して上記の例に対することを暗示しています。2 つ
の ``mirror_level'' をサポートするために、"#/export1" と
"#/export2" のそれぞれのために 2 つの DS エントリを必要とします。
ミラーリングが有効であるなら、サーバは、柔軟なファイル (Flexible
File) のレイアウトを使用しなければなりません。ミラーリングが有効
でないなら、サーバは、デフォルトでファイルのレイアウトを使用しま
すが、sysctl(1) vfs.nfsd.default_flexfile が 0 以外に設定されるな
ら、柔軟ファイル (Flexible File) のレイアウトにこのデフォルトを変
更することができます。
-t TCP NFS クライアントのサービスを行ないます。
-u UDP NFS クライアントのサービスを行ないます。
-e 無視されます。後方互換性のために含まれます。
例えば、``nfsd -u -t -n 6'' は、6 つのデーモンを使用して、UDP と TCP 転送
のサービスを行ないます。
サーバは、クライアントから最大の並列のレベルを扱うために、通常 4 から 6
の十分な数のデーモン、を実行するべきです。
nfsd ユーティリティは、NFS サーバの仕様で示されるポートでサービス要求を
listen (接続を受け付け) します。Network File System Protocol
Specification, RFC1094, NFS: Network File System Version 3 Protocol
Specification, RFC1813, Network File System (NFS) Version 4 Protocol,
RFC3530 と Network File System (NFS) Version 4 Minor Version 1 Protocol,
RFC5661 を参照してください。
NFS が実行しているカーネルでロードされていないことを nfsd が検出するな
ら、kldload(2) を使用して NFS サポートを含むロード可能なカーネルモジュー
ルをロードすることを試みます。これが失敗するか、または NFS KLD が利用可能
でないなら、nfsd は、エラーで終了します。
nfsd が複数のインタフェースまたはインタフェースの別名があるホストで実行さ
れているなら、-h オプションの使用が推奨されます。利用者がそのオプションを
使用しないなら、NFS は、それらが送信されたのと同じ IP アドレスからの UDP
パケットに応答しないかもしれません。また、このオプションの使用は、NFS ソ
ケットが内部のインタフェースによってのみアクセスすることができるような
ファイアウォールを行なっているマシンで安全に NFS のエクスポートするとき、
推奨されます。その後、ipfw ユーティリティは、外部のインタフェースで着信す
る、nfs 関連のパケットをブロックするために使用されます。
サーバがクライアントのサービスを停止し、``nfsd server cache flooded...''
のようなコンソールメッセージを生成するなら、vfs.nfsd.tcphighwater のため
の値は、増加される必要があります。これは、サーバがリブートせずに再び要求
を扱うことを可能にするべきです。また、これが生じるとき、12 時間の代わりに
(秒単位の) 数分に vfs.nfsd.tcpcachetimeo のための値を減少させることを考慮
したいかもしれません。
不運にも vfs.nfsd.tcphighwater を大きすぎるようにすることは、
``kern.ipc.nmbufs limit reached'' のようなコンソールメッセージによって示
されるように、mbuf の制限に達する結果となります。上記の sysctl 値の作業の
値を見つけることができないなら、vfs.nfsd.cachetcp を 0 に設定することに
よって、TCP のための DRC キャッシュを無効にすることができます。
nfsd ユーティリティは、SIGUSR1 で終了されなければならず、SIGTERM または
SIGQUIT で kill することはできません。nfsd ユーティリティは、シャットダウ
ンの間にできるかぎり長く生き続けるために、これらのシグナルを無視する必要
があり、そうでなければ、ループバックのマウントは、アンマウントできませ
ん。利用者が nfsd を kill しなければならないなら、``kill -USR1 <PID of
master nfsd>'' を単に行います。
終了ステータス
ユーティリティ nfsd は、成功すると 0 で、エラーがあった場合は >0 で終了し
ます。
関連項目
nfsstat(1), kldload(2), nfssvc(2), nfsv4(4), pnfs(4), pnfsserver(4),
exports(5), stablerestart(5), gssd(8), ipfw(8), mountd(8), nfsiod(8),
nfsrevoke(8), nfsuserd(8), rpcbind(8)
歴史
nfsd ユーティリティは、4.4BSD ではじめて登場しました。
バグ
gssd(8) が実行されていないとき、nfsd が開始されるなら、それは、AUTH_SYS
要求だけサービスします。この問題を処置するには、利用者は、nfsd を kill し
て、gssd(8) が実行された後に、それを再開しなければなりません。
ミラーリングが -m オプションによって有効にされ、NFSv4.1 マウントを行なっ
ている Linux クライアントがあるなら、それらのクライアントは、柔軟なファイ
ル (Flexible File) のレイアウトの ``tightly coupled'' 変異型をサポートす
るパッチを当てられる必要があるか、または sysctl(1) vfs.nfsd.flexlinuxhack
は、回避方法として MDS でのものに設定されなければなりません。
FreeBSD 12.4 February 14, 2019 FreeBSD 12.4