FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | 終了ステータス | 使用例 | 診断 | 関連項目 | 歴史 | バグ
ROUTE(8)               FreeBSD システム管理者マニュアル               ROUTE(8)

名称
     route -- マニュアルで経路表を操作する

書式
     route [-dnqtv] command [[modifiers] args]

解説
     route ユーティリティは、ネットワークの経路表 (ルーティングテーブル) を手
     動で操作するために使用されます。それは、routed(8) ようなシステム経路表管
     理デーモンが、この仕事の面倒を見るべきなので、通常、必要ではありません。

     route ユーティリティは、制限された数の一般的なオプションをサポートします
     が、route(4) で議論されたプログラムのインタフェースを通して配布することが
     できたあらゆる任意の要求を指定することをユーザに有効にして、豊富なコマン
     ド言語をサポートしています。

     次のオプションが使用可能です:

     -4      サブコマンドのためのファミリヒントとして inet アドレスファミリを
             指定します。

     -6      サブコマンドのためのファミリヒントとして inet6 アドレスファミリを
             指定します。

     -d      デバッグのみのモードで実行します、すなわち、実際に経路表を修正し
             ません。

     -n      アクションを報告するとき、ホストとネットワーク名をシンボルで印刷
             (表示) する試みを回避します。(シンボル名と数値の等価なものの間で
             変換するプロセスは、かなりの時間を消費するかもしれず、ネットワー
             クの正確な動作を要求します。したがって、特にネットワークの動作を
             修理することを試みるとき、これを忘れることは都合が良いかもしれま
             せん)。

     -t      テスト専用モードで実行します。/dev/null が、ソケットの代わりに使
             用されます。

     -v      (冗長モード) 追加の詳細を印刷 (表示) します。

     -q      add, change, deleteflush コマンドからのすべての出力を抑制しま
             す。

     route ユーティリティは、次のコマンドを提供しています:

     add         経路 (ルート) を追加します。
     flush       すべての経路を削除します。
     delete      指定された経路を削除します。
     del         delete コマンドの別の名前。
     change      (ゲートウェイのような) 経路の局面を変更します。
     get         宛先のための経路を検索して、表示します。
     monitor     経路情報ベースへのあらゆる変更、経路制御検索間違いまたは疑わ
                 しいネットワーク分割を連続的に報告します。
     show        get コマンドの別の名前。

     monitor コマンドには、次の構文があります:

           route [-n] monitor [-fib number]

     flush コマンドには、次の構文があります:

           route [-n] flush [[family] [-fib number]]

     flush コマンドが指定されるなら、route は、すべてのゲートウェイのエントリ
     の経路表を ``フラッシュ'' します。アドレスファミリが -osi, -xns, -inet6
     または -inet 修飾子のいずれかによって指定されているとき、区別されたファミ
     リのアドレスがある宛先を持つ経路だけが削除されます。さらに、-inet-inet6 修飾子のための別名として -4 または -6 を使用することができます。
     -fib オプションが指定されるとき、操作は、指定された FIB (経路表) に適用さ
     れます。

     add コマンドには、次の構文があります:

           route [-n] add [-net | -host] destination gateway [netmask] [-fib
           number]

     そして他のコマンドには、次の構文があります:

           route [-n] command [-net | -host] destination [gateway [netmask]]
           [-fib number]

     ここで、destination は、宛先のホストまたはネットワークで、gateway は、パ
     ケットが経路制御されるべきである間の次の中継点です。特別のホストへの経路
     は、destination 引数として指定されるインターネットアドレスを解釈すること
     によって、ネットワークへの経路と区別されます。オプションの修飾子 -net-host によって、宛先は、それぞれネットワークまたはホストとして強制的に解
     釈されます。そうでなければ、destination に INADDR_ANY (0.0.0.0) の ``ロー
     カルアドレス部分'' があるなら、または destination ネットワークのシンボル
     であるなら、経路は、ネットワークにあると仮定されます。そうでなければ、そ
     れは、ホストへの経路であると推定されます。また、オプションで、destination
     は、net/bits の形式で指定することができます。

     例えば、128.32 は、-host 128.0.0.32 として解釈されます。128.32.130 は、
     -host 128.32.0.130 として解釈されます。-net 128.32 は、128.32.0.0 として
     解釈されます。-net 128.32.130 は、128.32.130.0 として解釈されます。そして
     192.168.64/20 は、-net 192.168.64 -netmask 255.255.240.0 として解釈されま
     す。

     default (デフォルト) の destination (宛先) は、デフォルトの経路と同義語で
     す。IPv4 に対して、-net -inet 0.0.0.0 であり、IPv6 に対して、-net -inet6
     :: です。

     宛先がゲートウェイとして動作する中間のシステムがないことを要求するインタ
     フェースを通して直接到達可能であるなら、-interface 修飾子が指定されるべき
     です。与えられたゲートウェイは、送信のために使用されるインタフェースを示
     し、共通のネットワークでの、このホストのアドレスです。代わりに、インタ
     フェースがポイントツーポイントのインタフェース自体の名前であるなら、その
     場合に、たとえローカルまたはリモートアドレスが変わっても、経路は、有効な
     ままです。

     オプションの修飾子 -xns, -osi-link は、すべての続くアドレスが、XNS ま
     たは OSI アドレスファミリである、またはリンクレベルのアドレスとして指定さ
     れ、名前が、シンボル名ではなく、数値によって指定されなければならないこと
     を指定します。

     オプションの -netmask 修飾子は、マスクオプションで OSI ESIS の効果を上げ
     るか、または (ほかの、OSPF または ISIS の経路制御プロトコルを使用して、通
     信されるように) 暗黙のネットワークインタフェースのものと異なるネットマス
     クがあるサブネットの経路を手動で追加することを目的としています。(ネット
     ワークマスクとして解釈される) 追加の続くアドレスパラメータを指定します。
     AF_INET の場合に生成された暗黙のネットワークマスクは、宛先パラメータに続
     くこのオプションを確かめることによって上書きすることができます。

     AF_INET6 について、-prefixlen 修飾子は、連続的でないマスクが IPv6 で許可
     されないので、-mask 修飾子の代りに利用可能です。例えば、-prefixlen 32
     は、ffff:ffff:0000:0000:0000:0000:0000:0000 のネットワークマスクが使用さ
     れることを指定します。デフォルトの prefixlen は、64 です。しかしながら、
     defaultdestination (宛先) のために指定されるなら、0 であると仮定され
     ます。修飾子は、AF_INET6 アドレスファミリのためだけで動作することに注意し
     てください。

     経路は、経路によって一致される宛先に送信するとき、プロトコルの操作に影響
     を及ぼすフラグを関連付けます。これらのフラグは、次のような対応する修飾子
     を示すことによって設定 (または、ときどきクリア) されます。

     -xresolve  RTF_XRESOLVE   - (外部の検索のために) 使用に関するメッセージを
                                 発行する
     -iface    ~RTF_GATEWAY    - 宛先は直接到達可能
     -static    RTF_STATIC     - 手動で追加された経路
     -nostatic ~RTF_STATIC     - カーネルまたはデーモンによって追加された偽り
                                 の経路
     -reject    RTF_REJECT     - 一致したとき, ICMP 到達不可能を発行する
     -blackhole RTF_BLACKHOLE  - (更新の間に) 静かにパケットを破棄する
     -proto1    RTF_PROTO1     - プロトコル特有の経路制御フラグ #1 を設定する
     -proto2    RTF_PROTO2     - プロトコル特有の経路制御フラグ #2 を設定する

     オプションの修飾子 -rtt, -rttvar, -sendpipe, -recvpipe, -mtu, -hopcount,
     -expire-ssthresh は、TCP と TP4 のような、トランスポートレベルのプロ
     トコルによって経路制御エントリで保守される数量の初期値を提供します。これ
     らは、-lock メタ修飾子によってロックされる、そのような修飾子に先行するこ
     とによって個別にロックされるか、またはすべての続くメトリクスは、-lockrest
     メタ修飾子によってロックされることを指定することができます。

     -expire は、基準時点 (time(3) 参照) 以来の秒の数として経路の有効期限の時
     間を受け付けることに注意してください。数の最初の文字が ``+'' または ``-''
     であるとき、それは、現在の時刻に相対的な値として解釈されます。

     オプションの修飾子 -fib number は、コマンドがデフォルトでない FIB に適用
     されることを指定します。number は、net.fibs sysctl(8) MIB より小さくなけ
     ればなりません。この修飾子が指定されないか、または負の数が指定されると
     き、net.my_fibnum sysctl(8) MIB で示されるデフォルトの FIB が使用されま
     す。

     number は、コンマで区切られたされたリストおよび範囲指定によって複数の FIB
     を許可します。"-fib 2,4,6" は、FIB 番号 2、4 と 6 を意味します。"-fib
     1,3-5,6" は、1、3、4、5 と 6 を意味します。

     (いくつかのインタフェースに同じアドレスがある ISO 場合のように) 宛先と
     ゲートウェイが経路を指定するのには十分でないところの changeadd コマン
     ドで、-ifp または -ifa 修飾子は、インタフェースまたはインタフェースアドレ
     スを決定するために使用されます。

     destination または gateway のために指定されたすべてのシンボル名は、
     gethostbyname(3) を使用して、ホスト名として最初に検索されます。この検索が
     失敗するなら、getnetbyname(3) は、ネットワークの名前として名前を解釈する
     ために使用されます。

     route ユーティリティは、経路制御ソケットと新しいメッセージタイプ RTM_ADD,
     RTM_DELETE, RTM_GET と RTM_CHANGE を使用します。そのため、スーパユーザだ
     けが経路表を修正することができます。

終了ステータス
     ユーティリティ route は、成功すると 0 で、エラーがあった場合は >0 で終了
     します。

使用例
     ネットワークの経路表にデフォルトの経路を追加します。これは、192.168.1.1
     でデフォルトゲートウェイへの経路表で利用可能でない宛先のためにすべてのパ
     ケットを送信します:

           route add -net 0.0.0.0/0 192.168.1.1

     デフォルトの経路を追加するより短いバージョンも、次のように書くことができ
     ます:

           route add default 192.168.1.1

     172.16.1.1 ゲートウェイを経由して 172.16.10.0/24 のネットワークに静的な経
     路を追加します:

           route add -net 172.16.10.0/24 172.16.1.1

     経路表に既に確立している静的な経路のゲートウェイを変更します:

           route change -net 172.16.10.0/24 172.16.1.2

     宛先のネットワークのための経路を表示します:

           route show 172.16.10.0

     経路表から静的な経路を削除します:

           route delete -net 172.16.10.0/24 172.16.1.2

     経路表からすべての経路を削除します:

           route flush

診断
     add [host | network ] %s: gateway %s flags %x  指定された経路が、テーブル
     に追加されています。印刷 (表示) された値は、ioctl(2) 呼び出しで供給された
     経路表のエントリからです。使用されるゲートウェイのアドレスがゲートウェイ
     のプライマリ (primary) アドレス (gethostbyname(3) によって返される最初の
     もの) でなかったなら、ゲートウェイのアドレスは、シンボルと同様に数値で印
     刷 (表示) されます。

     delete [ host | network ] %s: gateway %s flags %x  エントリを削除するとき
     を除いて、上記の通りです。

     %s %s done  flush コマンドが指定されるとき、削除された各経路表のエントリ
     は、この形式のメッセージで示されます。

     Network is unreachable  リストされたゲートウェイが直接接続しているネット
     ワークになかったので、経路を追加する試みが、失敗しました。次の中継点の
     ゲートウェイが与えられなければなりません。

     not in table  delete 操作が、テーブルに存在しないエントリに対して試みられ
     ました。

     routing table overflow  add 操作が試みられましたが、システムは、リソース
     が少なく、新しいエントリを作成するためのメモリを割り付けることができませ
     んでした。

     gateway uses the same route  change 操作が、ゲートウェイが変更されている
     ものと同じ経路を使用する経路の結果となりました。次の中継点のゲートウェイ
     は、異なる経路を通って到達可能であるべきです。

関連項目
     netintro(4), route(4), arp(8), routed(8)

歴史
     route ユーティリティは、4.2BSD で登場しました。

バグ
     最初の段落は、routed(8) の能力をわずかに過大評価されています。

     現在、RTF_BLACKHOLE フラグが設定されている経路は、あらゆる効果があるフラ
     グのために -iface オプションを使用する lo(4) ドライバのインスタンスに設定
     されたゲートウェイがある必要があります。IP fast forwarding が有効でないな
     ら、その場合に、フラグの意味は、常に尊敬されます。

FreeBSD 12.2                    January 9, 2019                   FreeBSD 12.2

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