日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
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BUILD(7) FreeBSD 多方面の情報マニュアル BUILD(7)
名称
build -- どのようにシステムを構築するかの命令を生成する
解説
FreeBSD システムとそのアプリケーションのためのソースは、3 つの異なった
ディレクトリ、通常 /usr/src, /usr/doc と /usr/ports に含まれています。git
(pkg(7) または ports(7) でパッケージからインストールされます)。ディレクト
リ /usr/src は、システムを役に立つ状態に再建する必要があるものとして大ま
かに定義されている、``基本システム'' のソースを含んでいます。ディレクトリ
/usr/doc は、マニュアルページを除いて、システム文書のためのソースを含んで
います。ディレクトリ /usr/ports は、サードパーティのアプリケーションを構
築して、インストールするための一貫したインタフェースを提供するツリーを含
んでいます。port 構築プロセスに関する詳細については、ports(7) を参照して
ください。
そのディレクトリにあるものを構築して、インストールするために、それぞれこ
れらのディレクトリで、make(1) コマンドを使用します。あらゆるディレクトリ
で make(1) コマンドを発行することは、すべてのサブディレクトリで make(1)
コマンドが再帰的に発行されます。ターゲットが指定されていなければ、ディレ
クトリの項目は、構築され、されなるアクションは、取られません。
ソースツリーは、読み込み専用であることが認められています。make(1) で説明
されるように、オブジェクトは、環境変数 MAKEOBJDIRPREFIX によって指定され
た個別のオブジェクトディレクトリ階層構造に、または変数 MAKEOBJDIRPREFIX
が設定されないなら、/usr/obj の下で、通常、構築されます。正規のオブジェク
トディレクトリは、下記の buildworld ターゲットのための文書に記述されてい
ます。
構築は、下記の「環境変数」セクションで説明された make(1) 変数を定義し、
make.conf(5) に文書化された変数によって制御されます。
構築に含まれるデフォルトの構成要素は、ソースツリーのファイル
/etc/src.conf で指定されます。デフォルトのファイルを上書きするために、カ
スタム src.conf ファイルを指す、make ステップに SRCCONF オプションを含め
ます。詳細については、src.conf(5) を参照してください。
次ののリストは、構築システムによってサポートされたターゲットのための名前
と動作を規定しています:
analyze stdout (標準出力) のすべてのオブジェクトと現在の出力に対し
て、Clang の静的なアナライザを実行します。
check 与えられたサブディレクトリのためのテストを実行します。使用さ
れるデフォルトのディレクトリは、${.OBJDIR} ですが、
${CHECKDIR} でチェックするディレクトリを変更することができま
す。
checkworld インストールされた world で FreeBSD のテストスイートを実行し
ます。
clean 構築プロセスの間に作成されたすべてのファイルを削除します。
cleandepend 以前の ``make'' と ``make depend'' ステップによって生成され
た ${.OBJDIR}/${DEPENDFILE}* ファイルを削除します。
cleandir 存在しているなら、正規のオブジェクトディレクトリを削除する
か、または行わないなら、``make clean cleandepend'' と同等な
動作を実行します。それが存在しているなら、このターゲットは、
${.CURDIR} で obj リンクを取り外します。
``make cleandir'' を二度を実行することは賢明です: 最初の実行
は、正規のオブジェクトディレクトリを削除し、2 番目のものは、
${.CURDIR} をクリアします。
depend ファイル ${.OBJDIR}/${DEPENDFILE} の構築の依存のリストを生成
します。オブジェクトごとの依存状態は、構築時に生成され、
${.OBJDIR}/${DEPENDFILE}.${OBJ} に格納されます。
install 変数 DESTDIR で指定されたインストールディレクトリの階層構造
の適切な位置に構築の結果をインストールします。
obj カレントディレクトリに関連した正規のオブジェクトディレクトリ
を作成します。
objlink ${.CURDIR} の正規のオブジェクトディレクトリにシンボリックリ
ンクを作成します。
tags make(1) の変数 CTAGS で指定されたプログラムを使用して、tag
ファイルを生成します。build (構築) システムは、ctags(1) と
GNU Global をサポートしています。
ディレクトリ /usr/src の下の、他のサポートされたターゲットは、次の通りで
す:
buildenv システムまたは個別の構成要素を構築するために設定された環
境変数で対話型なシェルを spawn します。クロス構築するた
めに、ターゲットのアーキテクチャは、make(1) 変数
TARGET_ARCH と TARGET で指定される必要があります。
このターゲットは、(コンパイラ、リンカ、アセンブラ、ヘッ
ダとライブラリを含んで) 完全な toolchain の後にのみ役に
立ちます。下記の toolchain ターゲットを参照してくださ
い。
buildworld カーネル以外のすべてのものを構築し、etc と release 内の
ファイルを設定します。MAKEOBJDIRPREFIX make(1) 変数を設
定することによってデフォルトの /usr/obj からオブジェクト
ディレクトリを変更することができます。使用される実際の構
築位置の接頭辞は、src.conf(5) の WITH_UNIFIED_OBJDIR オ
プションに依存しています。有効にされているなら、それは、
すべての構築のための
${MAKEOBJDIRPREFIX}${.CURDIR}/${TARGET}.${TARGET_ARCH}
です。無効にされるなら、それは、ネイティブな構築のため
の、${MAKEOBJDIRPREFIX}${.CURDIR} で、クロス構築のため
の、
${MAKEOBJDIRPREFIX}/${TARGET}.${TARGET_ARCH}${.CURDIR}
そして、変数 CROSS_BUILD_TESTING 設定でネイティブな構築
です。
cleanworld 先行する buildworld によって構築されるターゲット、または
このソースディレクトリから構築された、同様なステップをク
リーンアップすることを試みます。
cleanuniverse WITH_UNIFIED_OBJDIR が有効にされるとき、先行する
buildworld, universe によって構築されたターゲット、また
はこのソースディレクトリから構築されたあらゆるアーキテク
チャのための同様のステップをクリーンアップすることを試み
ます。
distributeworld 前の buildworld ステップでコンパイルされたすべてを配布し
ます。ファイルは、make(1) 変数 DISTDIR によって指定され
たディレクトリの階層構造に置かれます。このターゲットは、
リリースを構築している間に使用されます。release(7) を参
照してください。
native-xtools このターゲットは、ホストのシステムのための静的なユーザラ
ンドのツールの選択リストと同様に与えられた TARGET と
TARGET_ARCH のためのクロス toolchain を構築します。これ
は、QEMU がエミュレートされる必要はないバイナリをエミュ
レートを避けることによって性能を改善するために使用される
jail で使用されることを目的にしています。TARGET と
TARGET_ARCH は、定義されるべきです。
native-xtools-install
${DESTDIR}/${NXTP} への結果をインストールします、ここ
で、NXTP は、nxb-bin をデフォルトとします。TARGET と
TARGET_ARCH は、定義されなければなりません。
packageworld DISTDIR に結果を置いて、distributeworld の結果をアーカイ
ブします。このターゲットは、リリースを構築している間に使
用されます。release(7) を参照してください。
installworld 前の buildworld ステップで構築されたものすべてを make(1)
変数 DESTDIR で指されたディレクトリの階層構造にインス
トールします。
NFS ファイルシステムにインストールして、-j オプションを
つけて make(1) を実行しているなら、rpc.lockd(8) がクライ
アントとサーバの両方で実行していることを確認してくださ
い。ブート時にどのように開始させるかについては、
rc.conf(5) を参照してください。
toolchain システムの残りを構築するために必要な構築ツールチェーン
(toolchain) を作成します。クロスアーキテクチャの構築のた
めに、このステップは、クロスツールチェーン (cross
toolchain) を作成します。
universe 各アーキテクチャについて、LINT を含むそのアーキテクチャ
に関してすべてのカーネルに対して buildworld に続いて
buildkernel を実行します。このコマンドは、長い時間かかり
ます。
kernels 定義された WITHOUT_WORLDS がある universe のようであるの
で、アーキテクチャごとのカーネルだけが構築されます。
worlds 定義された WITHOUT_KERNELS がある universe のようである
んで、アーキテクチャごとの world だけが構築されます。
update make.conf(5) で設定されている更新されたソースを取得しま
す。
targets world と kernel ターゲットのためにサポートされた TARGET
/ TARGET_ARCH のペアのリストを印刷します。
tinderbox universe と同じターゲットを実行します。さらに、終了時に
すべての失敗したターゲットの概要を印刷し、1 つでも失敗し
ていれば、エラーで終了します。
toolchains build システムによってサポートされる各アーキテクチャに対
して build toolchain を作成します。
xdev 与えられた TARGET と TARGET_ARCH のためのクロス
toolchain と sysroot を構築して、インストールします。
sysroot は、ターゲットライブラリとヘッダを含んでいます。
ターゲットは、xdev-build と xdev-install のためのエイリ
アスです。DESTDIR でインストールされたファイルの位置を制
御することができます。DESTDIR のターゲット位置は、
${DESTDIR}/${XDTP} です、ここで、XDTP は、/usr/${XDDIR}
をデフォルトとして、XDDIR は、${TARGET_ARCH}-freebsd を
デフォルトとします。
xdev-build xdev ターゲットを構築します。
xdev-install xdev ターゲットのためのファイルをインストールします。
xdev-links ${DESTDIR}/${XDTP} の xdev toolchain に
${DESTDIR}/usr/bin が指している autoconf-スタイルのシム
リンクをインストールします。
/usr/src のカーネルの特有の構築ターゲットは、次の通りです:
buildkernel カーネルとカーネルモジュールを再構築します。
MAKEOBJDIRPREFIX make(1) 変数を設定することによってデ
フォルトの /usr/obj からオブジェクトディレクトリを変更
することができます。
installkernel カーネルとカーネルモジュールをディレクトリ
${DESTDIR}/boot/kernel にインストールし、現在実行してい
るカーネルがそれに含まれているなら、存在しているディレ
クトリを kernel.old に名前を変更します。${DESTDIR} の下
のターゲットディレクトリは、INSTKERNNAME と KODIR
make(1) 変数を使用して変更できます。
distributekernel ディレクトリ ${DISTDIR}/kernel/boot/kernel にカーネルを
インストールします。このターゲットは、リリースを構築し
ている間に使用されます。release(7) を参照してください。
packagekernel DISTDIR に結果を置いて、distributekernel の結果をアーカ
イブします。このターゲットは、リリースを構築している間
に使用されます。release(7) を参照してください。
kernel buildkernel に続いて installkernel を行うのと同等です。
kernel-toolchain カーネルのコンパイルに必要なツールを再構築します。最初
に buildworld を行わなかったなら、これを使用します。
reinstallkernel ターゲットディレクトリの内容を上書きして、カーネルと
カーネルモジュールを再インストールします。installkernel
ターゲットと同様に、make(1) 変数 INSTKERNNAME を使用し
てターゲットディレクトリを指定することができます。
変数 DESTDIR によって指示されるインストール先ディレクトリをクリーンアップ
するための便利なターゲットは、次の通りです:
check-old システム中の古いファイルとディレクトリのリストを印刷 (表
示) します。
delete-old 不要になったベースシステムのファイルとディレクトリを対話
形式に削除します。-DBATCH_DELETE_OLD_FILES がコマンド行
で指定されるとき、削除操作は、非対話形式に行われます。変
数 DESTDIR, TARGET_ARCH と TARGET は、``make
installworld'' で設定されるべきです。
delete-old-libs 不要になったベースシステムライブラリを対話形式に削除しま
す。このターゲットは、サードパーティのソフトウェアがこれ
らのライブラリを使用しない場合にだけ使用されるべきです。
-DBATCH_DELETE_OLD_FILES がコマンド行で指定されるとき、
削除操作は、非対話形式に行われます。変数 DESTDIR,
TARGET_ARCH と TARGET は、``make installworld'' で設定さ
れるべきです。
環境変数
すべての構築に影響する変数は、次の通りです:
DEBUG_FLAGS /usr/src 下のすべてのユーザランドのバイナリを構築するた
めに使用される 1 組ののデバッグフラグを定義します。
DEBUG_FLAGS が定義されるとき、install と installworld
ターゲットは、デバッグ情報がインストールされたバイナリ
で保持し続けるように、ストリップしないで現在の
MAKEOBJDIRPREFIX からバイナリをインストールします。
DESTDIR 構築されたオブジェクトがインストールされるディレクトリ
の階層構造の接頭辞。設定されていないなら、DESTDIR は、
空の文字列をデフォルトとします。
MAKEOBJDIRPREFIX 構築オブジェクトのツリーのディレクトリ名のための接頭辞
を定義します。定義されないなら、/usr/obj をデフォルトと
します。この変数は、/etc/make.conf または /etc/src.conf
またはコマンド行を通してではなく、環境変数、または
/etc/src-env.conf でのみ設定されるべきです。
WITHOUT_WERROR 定義されるなら、makefile がその他を警告したとしても、コ
ンパイラの警告によって構築を停止しません。
WITH_CTF 定義されるなら、構築プロセスは、構築オブジェクトで
DTrace CTF 変換ツールを実行します。
さらに、/usr/src の構築は、次の make(1) 変数によって影響されます:
KERNCONF 様々なカーネル make ターゲットを構築してインストールする
カーネルを上書きします。デフォルトは、GENERIC です。
KERNCONFDIR KERNCONF のディレクトリを上書きし、KERNCONF によって含ま
れるあらゆるファイルは、見つけられるべきです。デフォルト
は、sys/${ARCH}/conf です。
KERNFAST 設定されるなら、構築するターゲット buildkernel は、
NO_KERNELCLEAN, NO_KERNELCONFIG と NO_KERNELOBJ の設定を
デフォルトとします。1 以外の値に設定されると、KERNCONF
は、KERNFAST の値に設定されます。
LOCAL_DIRS 設定されるなら、この変数、すべてのターゲットの一部として
構築するソースツリーのルート (根) に相対的な追加ディレク
トリのリストを提供します。ディレクトリは、互いに、そして
基本システムのディレクトリと並行して構築されます。すべて
の基本システムのディレクトリが最初に構築されることを保証
するために、LOCAL_DIRS リストの最初に .WAIT ディレクティ
ブを挿入します。.WAIT は、またリスト内で他の場所に必要に
応じて使用されます。
LOCAL_ITOOLS 設定されるなら、この変数は、installworld と
distributeworld ターゲットによって使用される追加のツール
のリストを提供します。
LOCAL_LIB_DIRS 設定されるなら、この変数は、ライブラリのターゲットの一部
として構築するソースツリーのルート (根) に相対的な追加
ディレクトリのリストを提供します。ディレクトリは、互い、
そして、基本システムのライブラリと並行して構築されます。
すべての基本システムのライブラリが最初に構築されることを
保証するために、LOCAL_DIRS リストの最初に .WAIT ディレク
ティブを挿入します。.WAIT は、またリスト内で他の場所に必
要に応じて使用されます。
LOCAL_MTREE 設定されるなら、この変数は、階層的なターゲットの一部とし
て使用するソースツリーのルート (根) に相対的な追加の
mtree のリストを提供します。
LOCAL_LEGACY_DIRS
設定されているなら、この変数は、legacy ターゲットの一部
として構築するソースツリーのルートに相対的な追加のディレ
クトリのリストを供給します。
LOCAL_BSTOOL_DIRS
設定されているなら、この変数は、bootstrap-tools ターゲッ
トの一部として構築するソースツリーのルートに相対的な追加
のディレクトリのリストを供給します。
LOCAL_TOOL_DIRS 設定されるなら、この変数は、構築ツールのターゲットの一部
として構築するソースツリーのルート (根) に相対的な追加
ディレクトリのリストを提供します。
LOCAL_XTOOL_DIRS
設定されるなら、この変数は、cross-tools ターゲットの一部
として構築するためにソースツリーのルートと関連する追加の
ディレクトリのリストを供給します。
PORTS_MODULES buildkernel と installkernel 処理の一部として、構築され
インストールされるべきカーネルモジュールがある port のリ
スト。
make PORTS_MODULES=emulators/virtualbox-ose-kmod kernel
LOCAL_MODULES buildkernel と installkernel プロセスの一部として構築し
てインストールされるべき外部カーネルモジュールのリスト。
デフォルトは、LOCAL_MODULES_DIR のサブディレクトリのリス
トです。
LOCAL_MODULES_DIR
LOCAL_MODULES によって指定されたカーネルモジュールを検索
するためのディレクトリです。各カーネルモジュールは、
makefile を含むディレクトリで構成されるべきです。デフォ
ルトは、${LOCALBASE}/sys/modules です。
SRCCONF デフォルトの /etc/src.conf を上書きするファイルを指定し
ます。src.conf ファイルは、構築する構成要素を制御しま
す。src.conf(5) を参照してください。
STRIPBIN バイナリをストリップするとき、インストール時に使用するコ
マンド。distributeworld または installworld ターゲットを
実行する前に、LOCAL_ITOOLS make(1) 変数への STRIPBIN を
実行するために要求されるあらゆる追加のツールを必ず追加し
てください。より詳しい情報については、install(1) を参照
してください。
SUBDIR_OVERRIDE サブディレクトリのデフォルトリストを上書きし、この変数で
指定されたサブディレクトリのみを構築します。この変数は、
デバッグで構築に失敗したとき、役に立ちます。buildworld
と組み合わされるなら、すべてのライブラリとインクルードと
構築ツールのいくつかは、まだ同様に構築されます。
-DNO_LIBS と -DWORLDFAST を指定することは、歴史的に行わ
れたように、指定されたディレクトリだけで構築します。
buildworld と組み合わされるとき、ライブラリを含んでいる
あらゆるカスタムのディレクトリで LOCAL_LIB_DIRS を上書き
することが必要です。これは、その sysroot 処理を使用して
行われる buildworld と同じ方法でシステムのサブセットを構
築することが許可されます。また、この変数は、失敗した構築
をデバッグするとき、役に立てることができます。
make some-target SUBDIR_OVERRIDE=foo/bar
TARGET ターゲットのハードウェアプラットホーム。これは、``uname
-m'' の出力に類似しています。ターゲットアーキテクチャを
クロス構築するために必要な変数です。例えば、ARM64 マシン
のためのクロス構築は、TARGET_ARCH=aarch64 と
TARGET=arm64 を必要とします。設定されないなら、TARGET
は、また TARGET_ARCH も設定され、その場合に、そのアーキ
テクチャのための適切な値をデフォルトとしないなら、現在の
ハードウェアのプラットフォームをデフォルトとします。
TARGET_ARCH ターゲットとなるマシンプロセッサアーキテクチャ。この環境
変数は、``uname -p'' に類似しています。異なるアーキテク
チャのためにクロス構築するには、この環境変数を設定してく
ださい。設定されないなら、TARGET_ARCH は、現在のマシン
アーキテクチャをデフォルトとし、また、TARGET が設定され
ていないなら、その場合、そのプラットフォームのために適切
な値をデフォルトとします。通常、TARGET を設定する必要が
あるだけです。
また、ディレクトリ /usr/src 下での構築は、make(1) の -D オプションを使用
して、1 つ以上の次のシンボルを定義することによって、影響されます:
LOADER_DEFAULT_INTERP
デフォルトのローダプログラムにあるインタプリタを定義し
ます。有効な値は、``4th'', ``lua'' と ``simp'' を含み
ます。これは、そのインタプリタでローダに /boot/loader
のためのデフォルトのリンクを作成します。また、それは、
どんなインタプリタが userboot にコンパイルされるかを決
定します。
NO_CLEANDIR 設定されるなら、オブジェクトツリーの部分をクリーンにす
る構築ターゲットは、``make cleandir'' の代わりに
``make clean'' と同等なものを使用します。
NO_CLEAN 設定されるなら、オブジェクトツリーのファイルは、全くク
リーンとなりません。WITH_META_MODE が、ロードされた
filemon(4) で使用されるとき、これは、デフォルトです。
より詳しい情報については、src.conf(5) を参照してくださ
い。NO_CLEAN を設定することは、NO_KERNELCLEAN の意味を
含むので、NO_CLEAN が設定されるとき、カーネルオブジェ
クトは、何もクリーンされません。
NO_CTF 設定されるなら、構築プロセスは、オブジェクトの構築で、
DTrace CTF 変換ツールを実行しません。
NO_SHARE 設定されるなら、構築は、/usr/src/share サブディレクト
リの中に降下しません (すなわち、マニュアルページ、ロー
カルデータファイル、タイムゾーンデータファイル、と他の
/usr/src/share ファイルは、それらのソースから再構築さ
れません)。
NO_KERNELCLEAN 設定されるなら、構築プロセスは、buildkernel ターゲット
の一部として ``make clean'' を実行しません。
NO_KERNELCONFIG 設定されるなら、構築プロセスは、buildkernel ターゲット
の一部として config(8) を実行しません。
NO_KERNELOBJ 設定されるなら、構築プロセスは、buildkernel ターゲット
の一部として ``make obj'' を実行しません。
NO_DOCUPDATE 設定されているなら、更新プロセスは、``make update''
ターゲットの一部として FreeBSD 文書のソースを更新しま
せん。
NO_LIBS 設定されるなら、ライブラリフェーズは、スキップされま
す。
NO_OBJWALK 設定されるなら、オブジェクトディレクトリは、作成されま
せん。これは、オブジェクトディレクトリが前の構築で作成
されて、新しいディレクトリが接続されていない場合のみ、
使用されるべきです。
NO_PORTSUPDATE 設定されているなら、更新プロセスは、``make update''
ターゲットの一部として Ports ツリーを更新しません。
NO_WWWUPDATE 設定されているなら、更新プロセスは、``make update''
ターゲットの一部として www ツリーを更新しません。
WORLDFAST 設定されるなら、構造するターゲット buildworld は、
NO_CLEAN, NO_OBJWALK を設定することをデフォルトとし、
ほとんどのブートストラップのフェーズをスキップします。
それは、ブートストラップのライブラリのみとユーザランド
のすべてを構築します。このオプションは、ブートストラッ
プのニーズのどれも変更されず、新しいディレクトリが構築
に接続していなかったことが知られているときのみ使用され
るべきです。
ディレクトリ /usr/doc の下の構築は、次の make(1) 変数によって影響されま
す:
DOC_LANG 設定されているなら、その内容として指定された言語のサブディレク
トリに文書を構築すること禁止します。デフォルトの動作は、すべて
の言語のために文書を構築することです。
universe と関連するターゲットを使用する構築は、次の make(1) 変数に影響さ
れます:
JFLAG world と kernel を構築するために使用される、それぞれの
make(1) 呼び出しに、この変数の値を渡します。連続的に各
アーキテクチャを構築する間に、単一のアーキテクチャの構
築で複数のジョブを有効にするために、これを使用すること
ができます。
MAKE_JUST_KERNELS それぞれサポートされたアーキテクチャのためにカーネルの
みを構築します。
MAKE_JUST_WORLDS それぞれサポートされたアーキテクチャのために world の
みを構築します。
WITHOUT_WORLDS サポートされたアーキテクチャごとにカーネルのみを構築し
ます。
WITHOUT_KERNELS サポートされたアーキテクチャごとに world のみを構築し
ます。
UNIVERSE_TARGET world と 1 つ以上のカーネルを構築するデフォルトアク
ションの代わりにそれぞれサポートされたアーキテクチャの
ために指定された make(1) ターゲットを実行します。この
変数は、WITHOUT_KERNELS の意味を含みます。
TARGETS サポートされたアーキテクチャごとの代わりに、リストされ
たターゲットだけを構築します。
EXTRA_TARGETS サポートされたアーキテクチャに加えて、半ばサポートされ
たアーキテクチャを構築します。半ばサポートされたアーキ
テクチャは、FreeBSD ツリーでの構築のサポートがあります
が、少ないテストを著しく受け取り、一般的に、広い要請が
ないフリンジ (fringe) の使用のためです。
関連ファイル
/usr/doc/Makefile
/usr/doc/share/mk/doc.project.mk
/usr/ports/Mk/bsd.port.mk
/usr/ports/Mk/bsd.sites.mk
/usr/share/examples/etc/make.conf
/usr/src/Makefile
/usr/src/Makefile.inc1
使用例
最新のソースから利用者のシステムを更新する ``承認された'' 方法について
は、src/UPDATING の「COMMON ITEMS」のセクションを参照してください。
amd64 ホスト上で armv6 アーキテクチャのためのシステムをクロス構築するため
に次のコマンドのシーケンスを使用することできます:
cd /usr/src
make TARGET_ARCH=armv6 buildworld buildkernel
make TARGET_ARCH=armv6 DESTDIR=/clients/arm installworld installkernel
歴史
build マニュアルページは、FreeBSD 4.3 ではじめて登場しました。
関連項目
cc(1), install(1), make(1), make.conf(5), src.conf(5), arch(7), pkg(7),
ports(7), release(7), tests(7), config(8), etcupdate(8), mergemaster(8),
reboot(8), shutdown(8)
作者
Mike W. Meyer <mwm@mired.org>.
FreeBSD 13.2 August 10, 2021 FreeBSD 13.2