FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | ハードウェア | 特別なデバイス | 非推奨の注意 | 関連ファイル | 関連項目 | 歴史 | 作者
UART(4)            FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル            UART(4)

名称
     uart -- Universal Asynchronous Receiver/Transmitter (UART) (普遍的な非同
     期受信機/送信機) デバイスのためのドライバ

書式
     device uart

     device puc
     device uart

     device scc
     device uart

     /boot/device.hints 中で:
     hint.uart.0.disabled="1"
     hint.uart.0.baud="38400"
     hint.uart.0.port="0x3f8"
     hint.uart.0.flags="0x10"

     flags は、次のようにエンコードされます:
     0x00010   デバイスは、潜在的にシステムコンソールです
     0x00080   リモートカーネルデバッグのためにこのポートを使用する
     0x00100   RX FIFO トリガレベルを ``low'' に設定する (NS8250 のみ)
     0x00200   RX FIFO トリガレベルを ``medium low'' に設定する (NS8250 のみ)
     0x00400   RX FIFO トリガレベルを ``medium high'' に設定する (デフォルト,
               NS8250 のみ)
     0x00800   RX FIFO トリガレベルを ``high'' に設定する (NS8250 のみ)

解説
     uart デバイスドライバは、EIA RS-232C (CCITT V.24) シリアル通信インタ
     フェースを実装する UART の様々なクラスのサポートを行います。そのようなイ
     ンタフェースは、それぞれ uart ドライバの分離され独立しているインスタンス
     によって制御されます。複数のシリアルインタフェースを含むか、または 1 つ以
     上のシリアルインタフェース以外の他の機能を含むデバイスの主要なサポート
     は、puc(4) または scc(4) デバイスドライバによって提供されます。しかしなが
     ら、puc(4) または scc(4) ドライバによって管理されるそれらのデバイスのシリ
     アルインタフェースは、uart ドライバによってそれぞれ独立して制御されます。
     そのようなものとして、puc(4) または scc(4) ドライバは、uart ドライバと基
     本のコンポーネントが一緒にパッケージされるとき特有の複雑さを隠すために包
     括的な機能性を提供します。

     uart ドライバには、それが異なったハードウェアと様々な目的に使用できるよう
     にするモジュール設計があります。次のセクションで、コンポーネントについて
     詳細に議論します。オプションは、各オプションが適用されるコンポーネントを
     取り上げるセクションで説明されています。

   コアコンポーネント (中核の構成要素)
     uart ドライバの中心部がコアコンポーネントです。それは、バスアタッチメント
     (付属物) と低レベル割り込みハンドラを含んでいます。

   ハードウェアドライバ
     コアコンポーネントとカーネルインタフェースは、ハードウェアインタフェース
     を通してハードウェアと通信します。このインタフェースは、ハードウェアの抽
     象化に役立ち、異なった UART がシリアル通信に使用できるようにします。

   システムデバイス
     システムデバイスは、ハードウェア設計かソフトウェアセットアップの方法に
     よって特別の目的ある UART です。例えば、Sun UltraSparc マシンは、それらの
     キーボードインタフェースとして UART を使用します。そのような UART は、汎
     用の通信で使用することができません。同様に、カーネルがシリアルコンソール
     のために設定されるとき、対応する UART は、カーネルがブートプロセスの早期
     にブートメッセージを出力することができるように、順番にシステムデバイスに
     なります。

   カーネルインタフェース
     コンポーネントについて大事なことを一つ言い残しましたがそれは、カーネルイ
     ンタフェースです。このコンポーネントは、結局、特にカーネルおよび一般的に
     ユーザにとってどのように UART を目に見えるようにするかを決定します。デ
     フォルトのカーネルインタフェースは、TTY インタフェースです。これは、UART
     が端末、モデム、およびシリアルライン IP アプリケーションで使用できるよう
     にします。システムデバイスは、一般的に、シリアルコンソールの注目すべき例
     外で、カーネルインタフェースを専門化しました。

ハードウェア
     uart ドライバは、UART の次のクラスをサポートします:

     •   NS8250: 8250, 16450, 16550, 16650, 16750 または 16950 UART に基づく標
         準のハードウェア。
     •   SCC: scc(4) デバイスドライバによってサポートされたシリアル通信コント
         ローラ。

Pulse Per Second (PPS) (秒ごとのパルス) タイミングインタフェース
     uart ドライバは、RFC 2783 で定義されるように PPS タイミングの情報を捕獲す
     ることができます。ioctl(2) を通してアクセスされる API は、tty デバイスで
     利用可能です。ntpd(8) で PPS 捕獲機能を使用するために、tty デバイス
     /dev/cuau?/dev/pps0 にシンボリックリンクを張ります。

     hw.uart.pps_mode 調整変数は、すべての uart デバイスのための PPS 捕獲モー
     ドを設定します。それは、loader.conf(5) に設定することができます。
     dev.uart.0.pps_mode sysctl は、特有な uart デバイスのための PPS 捕獲モー
     ドを設定します。それは、loader.conf(5) または sysctl.conf(5) に設定するこ
     とができます。

     次の捕獲モードが、利用可能です:
         0x00  無効にされた捕獲。
         0x01  CTS ラインの捕獲パルス。
         0x02  DCD ラインの捕獲パルス (デフォルト)。

     次の値は、捕獲処理オプションを設定する捕獲モードで論理和 (OR) されます:
         0x10  パルスを逆にします (RS-232 ロジック low = ASSERT, high =
               CLEAR)。
         0x20  狭い (narrow) パルスを捕獲することを試みます。

     着信 PPS パルス幅が、通常のモードで信頼できる捕獲を防止するために十分に小
     さいとき、狭い (narrow) パルスオプションを追加します。狭い (narrow) モー
     ドで、ドライバは、回線の状態の変更にラッチを掛けるハードウェアの能力を使
     用します。すべてのハードウェアには、この機能があるわけではありません。
     ハードウェアのラッチは、パルスが起こったことを確実に示すことを提供します
     が、パルスの CLEAR と ASSERT エッジを区別していることを防止します。検出さ
     れたパルスごとに、ドライバは、それぞれのための同じタイムスタンプを使用し
     て、ASSERT と CLEAR イベントの両方を統合します。ハードウェアが間欠的にパ
     ルスのエッジの両方を見ることができるとき、偽のイベントを防止するために、
     ドライバは、以前のペアの後半内の新しいイベントのペアを生成しません。通常
     と狭いパルスモードの両方は、ntpd(8) で動作します。

     uart デバイスとの接続が TTL レベルのシグナルを使用するとき、または PPS の
     発信元が、逆にされたパルスを出力するとき、逆のオプションを追加します。RFC
     2783 は、RS-232 プロトコルのコンテキストで、高い電圧の回線レベルとして
     ASSERT イベントと低い電圧の回線レベルとして CLEAR イベントを定義します。
     TTL レベル接続のモデム制御シグナルは、通常、RS-232 レベルから逆にされま
     す。例えば、キャリアの存在は、RS-232 DCD 回線の高いシグナルと TTL DCD 回
     線の低いシグナルによって示されます。これは、ほとんどのハードウェアの設計
     で TTL と RS-232 の回線レベルの間で変換するために、逆にされた回線ドライバ
     のバッファの使用のためです。一般的に言えば、DB-9 スタイルのコネクタとの接
     続は、最高 12 ボルトの RS-232 レベルのシグナルです。ヘッダのピンとの接続
     または組み込まれたボードのエッジコネクタは、通常、3.3 または 5 ボルトの
     TTL シグナルです。

特別なデバイス
     uart ドライバは、callin と callout "データ" デバイスのそれぞれのための初
     期状態とロック状態制御デバイスもサポートしています。データデバイスの
     termios 設定は、最初のオープンで対応する初期状態のデバイスのそれらからコ
     ピーされ、前のオープンから継承されません。利用者のセットアップのための適
     切な初期の termios 状態をプログラムするために、初期状態のデバイスで通常の
     方法で stty(1) を使用します。

     ロック termios 状態は、termios 状態を変更することを無効にするためのフラグ
     として動作します。例えば、CRTSCTS のようなフラグ変数をロックするために、
     ロック状態デバイスで stty crtscts を使用します。スピードと特殊文字は、あ
     らゆる 0 でない値にロック状態デバイスの対応する値を設定することによって
     ロックされます。例えば、スピードを 115200 にロックするために、初期状態デ
     バイスで ``stty 115200'' を使用し、ロック状態デバイスで ``stty 1'' を使用
     します。

     正しくつながっている外部のデバイスと対話している正しいプログラムは、ほと
     んど任意の初期状態とほとんどロックなしで動作しますが、他のセットアップ
     は、デフォルトの初期状態のいくらかを変更し、状態をロックすることから利益
     を得ているかもしれません。特に、(POSIX) でない標準フラグのための初期状態
     は、アタッチされたデバイスに適するように設定されるべきで、それらを変更す
     ることからバグの多いプログラムを防止するためにロックされる必要がありま
     す。例えば、CRTSCTS は、常に、RTS/CTS ハンドシェイクをサポートするデバイ
     スのためにオンに、すこしもそれをサポートしないデバイスのためにオフに、
     ロックされるべきです。CLOCAL は、キャリアをサポートしないデバイスのために
     オンにロックされるべきです。HUPCL は、利用者がなんらかの理由のためにハン
     グアップしたくないなら、オフにロックされます。一般的で、非常に悪いことが
     起こり、何かが間違いの状態にロックされるなら、複数の設定をサポートするデ
     バイスのためにロックされるべきではありません。callin ポートの CLOCAL フラ
     グは、特定のセキュリティホールを避けるためにログインのためにオフにロック
     されるべきですが、これは、callin ポートが他に何かのために使用されるなら、
     getty によって行なわれる必要があります。

非推奨の注意
     このドライバの PC Card アタッチメントは、FreeBSD 13.0 のリリース前に削除
     される予定です。

関連ファイル
     /dev/ttyu?       着呼ポートに使用
     /dev/ttyu?.init
     /dev/ttyu?.lock  対応している着呼の初期状態とロック状態のデバイス

     /dev/cuau?       発呼ポートに使用
     /dev/cuau?.init
     /dev/cuau?.lock  対応している発呼の初期状態とロック状態のデバイス

関連項目
     puc(4), scc(4)

歴史
     uart デバイスドライバは、FreeBSD 5.2 ではじめて登場しました。

作者
     uart デバイスドライバとこのマニュアルページは、Marcel Moolenaar
     <marcel@xcllnt.net> によって書かれました。

FreeBSD 12.2                    April 26, 2017                    FreeBSD 12.2

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