FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
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名称 | 書式 | 解説 | 使用例 | ARM カーネルオプション | 関連項目 | 歴史 | 作者
MD(4)              FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル              MD(4)

名称
     md -- メモリディスク

書式
     このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル
     設定ファイルに置きます:

           device md

     もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするため
     には、次の行を loader.conf(5) に置きます:

           geom_md_load="YES"

解説
     md ドライバは、4 種類のメモリに裏付けされた仮想ディスクのサポートを行いま
     す:

     malloc   malloc(9) を使用することで外部記憶装置を割り付けます。malloc 裏
              付けがあるすべての md デバイスがバッケットクォータ毎の malloc を
              共有しなければならないことを意味する、1 つの malloc-バッケットの
              みが使用されます。このクォータの正確なサイズは、特にシステムの
              RAM の量で異なります。正確な値は、vmstat(8) で決定することができ
              ます。

     preload  タイプ `md_image' で loader(8) によってロードされたファイルは、
              外部記憶装置として使用されます。後方互換性のためにタイプ
              `mfs_root' も認識されます。カーネルがオプション MD_ROOT で作成さ
              れるなら、最初に見つけられたプレロードされたイメージは、ルート
              ファイルシステムになります。

     vnode    通常のファイルは、外部記憶装置として使用されます。実際の物理的な
              メディア上の面倒な回り道なしで ISO イメージのマウントを許しま
              す。

     swap     外部記憶装置は、バッファメモリから割り付けられます。システムが厳
              しいメモリ状況であるとき、ページは、スワップに押し出され、そうで
              なければ、それらは、動作しているメモリに滞在します。一般的に、
              swap 裏内を使用することは、malloc 裏内の上で望ましいことです。

     詳しくは、mdconfig(8) を参照してください。

使用例
     ram ディススクまたは MD ファイルシステムでカーネルを作成するために、利用
     者のカーネル設定には、次のオプションを必要とします:

           options         MD_ROOT                 # MD は、潜在的に root
                                                   # デバイスです
           options         MD_ROOT_READONLY        # root が書き込み可能なマウントを
                                                   # 許可しません
           options         MD_ROOT_SIZE=8192       # 8MB ram ディスク
           makeoptions     MFS_IMAGE=/h/foo/ARM-MD
           options         ROOTDEVNAME=\"ufs:md0\"

     /h/foo/ARM-MD のイメージは、各ブートの初期のイメージとしてロードされま
     す。使用するイメージを作成するには、mdconfig(8) マニュアルページにある、
     ファイル裏打ちディスクを作成する方法に従ってください。また、他のツール
     は、NanoBSD のようなイメージを作成します。

ARM カーネルオプション
     armv6 と armv7 アーキテクチャにおいて、約 55 MiB より大きな MD_ROOT イ
     メージは、カーネルメモリの使用量と関連したいくつかの調整オプションを使用
     してカスタムカーネルを構築することを必要とするかもしれません。

     options LOCORE_MAP_MB=<num>
             これは、早期の初期化のステージの間にカーネルのためにどのくらいの
             メモリがマップされるかを設定します。値は、ルートイメージを含ん
             で、少なくともカーネルと同じくらいの大きさ + すべてのプリロードさ
             れたモジュールの大きさでなければなりません。それが物理的なメモリ
             の量を越えていない限り、この値を大きすぎるように設定することに不
             利な面はありません。デフォルトは、64 MiB です。

     options NKPT2PG=<num>
             これは、カーネルの初期化の間にあらかじめ割り付けるカーネルの L2
             ページテーブルページの数を設定します。各 L2 ページは、カーネル空
             間の 4 MiB をマップすることができます。値は、ルートイメージを含ん
             で、カーネルのマップするのに十分に大きさ + すべてのプリロードされ
             たモジュールでなければなりません。デフォルト値は、128 MiB にマッ
             プするために十分である、32 です。

     options VM_KMEM_SIZE_SCALE=<num>
             これは、kmem_arena マップに専念するために、カーネル仮想アドレス
             (KVA) 空間の量を設定します。スケール値は、仮想ページへの物理的な
             比率です。3 のデフォルト値は、システムの各 3 ページの物理的な RAM
             ごとに 1 ページの KVA を割り付けます。

             ルートイメージを含んで、カーネルとモジュールは、KVA も消費しま
             す。大きなルートイメージとデフォルトのスケーリングの組み合わせ
             は、カーネルスタック、IO バッファと kmem_arena の一部ではない他の
             リソースを割り付けるために、十分な残りのアドレス空間がない、そん
             なに多くの KVA をあらかじめ割り付けます。過剰に割り付けられた
             kmem_arena 空間は、"cannot allocate kernel stack" (カーネルスタッ
             クを割り付けることができません) メッセージでユーザランドのプロセ
             スを開始するすることに明示的に失敗しそうです。

             スケール値を非常に大きく設定することは、kmem_arena が小さすぎるの
             で、メモリを割り付けをカーネルが失敗する結果となり、失敗は、明示
             するために重要な実行時間を必要とするかもしれません。経験的に、5
             の値は、物理的な 2 GiB の RAM の 2 GiB でシステムの 200 MiB の
             ルートイメージに対してうまく動作します。

関連項目
     gpart(8), loader(8), mdconfig(8), mdmfs(8), newfs(8), vmstat(8)

歴史
     md ドライバは、PicoBSD と FreeBSD インストールプロセスで以前に使用された
     MFS 機能をきれいに置き換えるものとして FreeBSD 4.0 ではじめて登場しまし
     た。

     md ドライバは、FreeBSD 5.0 で vn(4) ドライバを敵対的乗っ取りを行いまし
     た。

作者
     md ドライバは、Poul-Henning Kamp <phk@FreeBSD.org> によって書かれました。

FreeBSD 11.2                   December 26, 2017                  FreeBSD 11.2

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