FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | 関連項目 | 歴史 | 作者
GBDE(4)            FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル            GBDE(4)

名称
     gbde -- geom に基づくディスク暗号化

書式
     options GEOM_BDE

解説
     注意: このコードはまだ適格な暗号使用者による多くのレビューと分析を受け
     取っていません、したがって、わずかに疑わしい実験機能であると見なされるべ
     きであることを承知してください。

     私たちは、現時点ではオンディスクフォーマットがレビューかバグ修正に対応し
     て変更しないことを保証できないので、将来のために呼び出されるかもしれない
     dump(8)/restore(8) ベースの移行を準備するように潜在的ユーザにアドバイスし
     ます。

     この機能の目的は ``冷たい'' 記憶デバイスの内容への高度なアクセスの拒否を
     提供することです。

     コンピュータが立ち上がって稼働している間に妥協し、そして記憶デバイスが有
     効なパスフレーズで活発にアタッチされオープンされるなら、この機能は記憶デ
     バイスの内容へのどんな保護もアクセスの拒否も提供しないことを承知してくだ
     さい。

     他方では、デバイスが ``冷たい'' なら、攻撃者によって有効なパスフレーズが
     ないとき内容へのアクセスを得ることによる手ごわい挑戦が示されるかもしれま
     せん。

     データへのアクセスを得るためには、4 つの暗号のバリアを通過しなければなけ
     ればなりません、そして有効なパスフレーズだけけがこのアクセスをもたらしま
     す。

     パスフレーズが入力されるとき、それは 512 ビット ``キー素材 (key
     material)'' に SHA2 と共にハッシュ化されます。これは、ユーザによって選択
     された予測できない長さの一般的にすべて ASCII のパスフレーズから暗号化され
     た有用なキーを生産する方法です。

   最初のバリア: "ロックセクタ" の位置。
     初期化の間、最大 4 つの独立しているが互いに承知している ``lock'' セクタは
     ランダムに選ばれた位置のデバイスに書き込まれます。これらのロックセクタは
     2048 のランダムビットのマスタキーとレイアウトジオメトリ (後で詳細に述べ
     る) 多くのパラメータを含んでいます。全体のデバイスが等方性のデータを含む
     ので、ロックセクタを含むバイトのシーケンスを素早く決定するためのショート
     カット (手っ取り早い方法) はありません。

     ロックセクタを位置付けるためには、``メタデータ'' と呼ばれる小片のデータと
     キー素材が利用可能でなければなりません。キー素材は、対応するロックセクタ
     が位置しているデバイスでバイトオフセットを含む、メタデータを復号化しま
     す。メタデータが無くなるか、または利用可能でないがキー素材が手元にあるな
     ら、デバイスのそれぞれのバイトオフセットがロックセクタのデータを含むかど
     うかチェックされるところで総当たりのスキャンをすることは実行可能でしょ
     う。

   2 番目のバリア: キーマテリアルを使用するマスタキーの復号化。
     ロックセクタはロック構造体のフィールドをコード化するアーキテクチャ中立の
     バイトシーケンスで暗号化されたコピーを含んでいます。コード化されたこれら
     のフィールドの順序はキー素材から決定されます。コード化されたバイトスト
     リームは CBC モードで 256 ビットの AES で暗号化されます。

   3 番目のバリア: セクタキーの復号化。
     各セクタにおいて、ロックセクタとセクタ番号からの ``salt (塩)'' で MD5
     ハッシュはマスタキーの部分集合の ``cherry-pick (入念に選ぶ)'' に使用され
     ます。マスタキーは、セクタキーを暗号化するキー ``kkey'' を生成する MD5 を
     通してセクタオフセットと共にハッシュされます。

   4 番目のバリア: セクタデータの復号化。
     セクタの実際のペイロードは、単一使用のランダムなビットキーを使用して CBC
     モードで 128 ビットの AES で暗号化されます。訳注: ペイロードはヘッダ部を
     除いたデータの本体。

   逆のパスを調査
     攻撃者がプレーンテキストの量を知っていて、デバイスでの対応する暗号化され
     たセクタの場所を管理すると仮定すれば、他のセクタのプレーンテキストコンテ
     キストへのアクセスを得ることは、困難な仕事です:

     最初に、攻撃者は暗号化されたセクタと使用されたセクタキーの知られているプ
     レーンテキストに由来しなければなりません。これを書いている時点で、2^80 の
     操作だけでオープンされた AES を破ることが多分可能であるかもしれないと推測
     されます。たとえそうでも、それは非常に不可能な仕事です。

     1 つ以上のセクタキーを用意して、我慢強い攻撃者はセクタキーを暗号化するた
     めに使用されるキーを見つけるためにセクタキーと暗号化されたセクタキーを使
     用して、本質的には同じ課題を体験します。

     これらの ``kkeys'' の 1 つ以上で武装することによって、攻撃者は MD5 によっ
     て背走しなければなりません。攻撃者が、MD5 への入力が 24 バイトであったこ
     とを知っていて、セクタ番号からこれらの 8 バイトの値を持っていたとしても、
     攻撃者はまだ 2^128 に等しいありそうな可能性に直面しています。

     首尾よくそれを行うには、攻撃者は、首尾よくマスタキーの最大 16 バイトを発
     見しましたが、どの 16 バイトで kkey を導くこれらの知られているバイトのど
     れかが他のどのセクタにあるかまだ気づきません。

     最後のビットを解くために、攻撃者は、マスタキーへのインデックスを復旧する
     ためにロックセクタに格納された 16 バイトの乱数ビット salt (塩) を推測しな
     ければなりません。

     この攻撃を試みることさえ必要なマシンパワーへのアクセスできるどんな攻撃者
     も、しらみつぶしのパスフレーズの試みであきらめるしかありません。

   ポジティブ拒否機能
     上記の攻撃の不実行可能性を考えると、パスフレーズへのアクセスを得ることが
     攻撃者には最も重要なことであり、多くのシナリオでは、パスフレーズを暴くた
     めに過度の苦難が個人に加えられることが想像できます。

     ``悪い側面'' の機能として、データへのアクセスがまだ拒絶されているけれど
     も、パスフレーズが承認されるような方法でマスタキーを破壊するための機会の
     瞬間を与える方法をユーザに提供します。

   実用的なアナロジ (類推)
     人々にとってだれが暗号を考えるかは、保護されたデバイスのためのキーとなる
     スキームのアナロジ (類推) を発行する作者が謙虚にシリコン昇華を見つめるよ
     りもう少し興味深いだけです。

     厚さ数 100 メートルの鉄鋼の壁がある金庫でのインストールを想像してくださ
     い。この金庫は、複雑さが 600 桁の数に匹敵するような、単一のキーを使用して
     うまくアクセスすることができるだけです。

     このキーは 4 つのコピーが存在しています。4 つの小さい金庫の 1 つにそれぞ
     れのキーを格納します。複雑さが 80 桁の数に匹敵するようなユニークなキーで
     それぞれのキーを開くことができます。

     マスタキーに加えて、それぞれの 4 つの金庫は、またそれらがいつ閉じられるか
     を検出するのが実際に不可能である、金庫の外側でランダムに選ばれた場所に位
     置しているすべての 4 つのキーの金庫の正確な位置を含んでいます。

     最終的に、各金庫はそれぞれの 4 つの金庫の中にダイナマイトの棒に配線される
     4 つのスイッチを含んでいます。

     これに加えて、キーの金庫をオープンした後のキーホルダは (それ自体のを含む)
     任意のキーの金庫のマスタキーと再キーのコピーをインストールすることがでま
     す。

     通常の使用では、ユーザはキーを持っている金庫をオープンして、マスタキーを
     取り出して、金庫にアクセスします。終ったとき、ユーザは再び金庫にマスタ
     キーを保管します。

     keyholder-X がある理由で keyholder-Y を疑うなら、それには、それ自体の金庫
     を開けるオプションがあり、金庫 Y でスイッチの 1 つをはじき、ダイナマイト
     の棒を爆発させます。これは、その金庫でマスタキーの抹消して、その結果、
     keyholder-Y に金庫へのアクセスを拒絶します。

     機能が攻撃を受けるならば、keyholder のいずれも、4 つすべてのダイナマイト
     の棒を爆発して、その結果、金庫へのアクセスが keyholder と攻撃者と同様に誰
     にでも拒絶されるのを確実にすることができます。機能が敵に落ち、keyholder
     が彼の個人的なキーを強制的に適用するならば、彼の金庫の内容が金庫にアクセ
     スを譲らないで、敵ができれば個人的にそれ以上の圧力を加えることを実感する
     ことは金庫へのアクセスを与えないことを確実にすることができます。

     ここで行われる最終的なポイントはマスタキーを含み、適合していると思える預
     けられるか隠されたこれらのキーの 1 つのデタッチされたコピーを作ることは完
     全に可能であるということです。

   ステガノグラフィ (電子迷彩技術) サポート
     デバイスが初期化されるとき、暗号化されたデータをデバイスの一つの連続した
     領域に制限することは可能です。慎重に設定されるなら、この領域はシステム操
     作によって後に残される、ある種の有効データかランダムなくずに見せかけるか
     もしれません。

     デバイスのこの特定の領域が、事実上暗号化されたデータを格納するために使用
     されランダムなくずだけではないことを検証することが不可能である存在のもっ
     ともらしい否認権を提供するためにこれを使用することができます。

     これの主な障害はソルト (塩) の価値があるどんな暗号化アルゴリズムからの出
     力が少なくともある種の構造を含むか、またはバイトシーケンスを識別する事実
     上いかなる他の種類のデータの中で目立って突出するように完全にランダムに見
     えるかということです。

     ELF のような特定のファイル形式は複数の区別されたセクションを含みます、そ
     して、大きな実行形式のファイルシステムでパーティションを含んでいるような
     方法でデバイスがちょうどよいものを位置付けることは可能でしょう。大きな実
     行形式、(``私のカーネルのバックアップコピー'') は、ロードされない ELF セ
     クションがデバイスに連続してレイアウトされ、その結果 gbde に暗号化された
     デバイスを含むためにに使用することができます。

     gbde に命令する能力は別として、それらのセクタがそのようなセットアップを作
     成するサポートは行われません。

   配備提案
     個人的な使用では、マスタキーのバックアップコピーを作るか、またはバック
     アップとして 4 つのキーの 1 つを使用することは賢明です。このキーの保護に
     適合することは利用者自身、利用者のローカルな周囲の事情、と利用者の想像、
     次第です。

     会社または制度上の使用において、マスタキーのコピーを作って、利用者の手段
     で保護するものは何でも管理下に置くことを強く勧めます。利用者がこれを行わ
     ないなら、不満な従業員は ``偶然に'' 利用者のデータへのアクセスを拒絶する
     ことができます。(従業員はまだ故意に別の暗号化スキームをデータに適用するこ
     とによって、アクセスを拒絶することができますが、その問題には技術的な解決
     法がありません。)

   暗号化の強さ
     このセクションは gbde の暗号の強さに貢献する特定の要素をリストしていま
     す。

     ペイロードは、128 ビットのランダムの単一使用のキー (``the skey'') を使用
     して CBC モードの AES で暗号化されます。AES はよく文書化されています。

     IV はセクタの暗号化で、キーがランダムなビットで単一の使用であるので、IV
     は AES のセキュリティに何も加えないことの仮定使用しません。

     ランダムキーは、予測できないバイトを生産においてちゃんとしたジョブを行う
     ことを確信している arc4rand(9) で生成されます。

     skey は暗号化されたペイロードデータの位置から得ることができる位置のデバイ
     スに格納されます。格納されたコピーは、16 バイトのランダムビットの静的なソ
     ルト (塩) とセクタオフセットを越えて MD5 ハッシュの出力によって選ばれたマ
     スタキーの部分集合から来ている 128 ビットのキー (``the kkey'') を使用して
     CBC モードで AES で暗号化されます。(2048 ビットの中から 16 バイトの) マス
     タキーの最大 6.25% は、kkey を生成するセクタオフセットで MD5 を通して選択
     され、ハッシュされます。

     コピーのマスタキーの最大 4 つのコピーと関連しているジオメトリ情報はは静的
     なランダムに選ばれたセクタでデバイスに格納されます。セクタの内側の正確な
     位置はランダムに選ばれます。フィールドがコード化される順番はキー素材に依
     存します。コード化されたバイトストリームは、256 ビットのキー素材を使用し
     て CBC モードの AES で暗号化されます。

     キーの素材は 512 ビット SHA2 を使用するユーザによって入力されたパスフレー
     ズに由来します。

     チェーンは、通常、貧弱なパスフレーズである、最も弱いリンクより強くはあり
     ません。

関連項目
     gbde(8)

歴史
     このソフトウェアは、DARPA CHATS 研究プログラムの一環として、DARPA/SPAWAR
     契約 N66001-01-C-8035 (``CBOSS'') の下で Poul-Henning Kamp と NAI Labs、
     Security Research Division of Network Associates, Inc. によって FreeBSD
     プロジェクトのために開発されした。

作者
     Poul-Henning Kamp <phk@FreeBSD.org>

FreeBSD 11.2                   October 19, 2002                   FreeBSD 11.2

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