FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | | 関連項目 | 規格 | 歴史 | 作者
SIGINFO(3)             FreeBSD ライブラリ関数マニュアル             SIGINFO(3)

名称
     siginfo -- シグナル生成情報

書式
     #include <signal.h>

解説
     プロセスは、シグナルをキャッチしたときのシグナル情報を要求します。情報
     は、なぜシステムがそのシグナルを生成したかを示しています。シグナルハンド
     ラのシグナル情報を要求するために、ユーザは、sigaction(2) が呼び出される前
     に sa_flags に SA_SIGINFO を設定することができます、そうしないなら、ユー
     ザは、シグナル情報を得るために sigwaitinfo(2)sigtimedwait(2) を使用す
     ることができます。どちらの場合でも、システムは、次の情報を含んでいるタイ
     プ siginfo_t の構造体で情報を返します:

     タイプ          メンバ        説明
     int             si_signo      シグナル番号
     int             si_errno      エラー番号
     int             si_code       シグナルコード
     union sigval    si_value      シグナル値
     pid_t           si_pid        送信プロセス ID
     uid_t           si_uid        送信プロセスの実ユーザ ID
     void            *si_addr      フォルト命令のアドレス
     int             si_status     終了値またはシグナル
     long            si_band       SIGPOLL のためのバンドイベント
     int             si_trapno     マシントラップコード
     int             si_timerid    POSIX タイマ ID
     int             si_overrun    POSIX タイマオーバランカウント
     int             si_mqd        POSIX メッセージキュー ID

     si_signo メンバは、シグナル番号を含みます。

     si_errno メンバは、ファイル <errno.h> で定義されたエラー番号を含みます。

     si_code メンバは、シグナルの原因について説明するコードを含みます。次の
     テーブルの Code カラムで指定されたマクロは、シグナルが生成された、シグナ
     ル特有またはシグナル特有でない理由である si_code の値として使用するために
     定義されます:

     シグナル   コード           理由
     SIGILL     ILL_ILLOPC       不正なオペコード
                ILL_ILLOPN       不正オペランド
                ILL_ILLADR       不正アドレッシングモード
                ILL_ILLTRP       不正トラップ
                ILL_PRVOPC       不正特権オペコード
                ILL_PRVREG       不正特権レジスタ
                ILL_COPROC       コプロセッサエラー
                ILL_BADSTK       内部スタックエラー
     SIGFPE     FPE_INTDIV       整数のゼロ除算
                FPE_INTOVF       整数オーバフロー
                FPE_FLTDIV       浮動小数点ゼロ除算
                FPE_FLTOVF       浮動小数点オーバフロー
                FPE_FLTUND       浮動小数点アンダフロー
                FPE_FLTRES       浮動小数点の不正確な結果
                FPE_FLTINV       無効浮動小数点演算
                FPE_FLTSUB       範囲外の添字
     SIGSEGV    SEGV_MAPERR      オブジェクトにマップされていないアドレス
                SEGV_ACCERR      マップされているオブジェクトの無効パーミッ
                                 ション
     SIGBUS     BUS_ADRALN       無効アドレス整列
                BUS_ADRERR       実在しない物理アドレス
                BUS_OBJERR       オブジェクト特有のハードウェアエラー
     SIGTRAP    TRAP_BRKPT       プロセスブレークポイント
                TRAP_TRACE       プロセストレーストラップ
                TRAP_DTRACE      DTrace は、トラップ引き起こしました
                TRAP_CAP         ケーパビリティ保護トラップ
     SIGCHLD    CLD_EXITED       子供は終了した
                CLD_KILLED       子供は異常終了、コアファイルを作成しませんで
                                 した
                CLD_DUMPED       子供は異常終了、コアファイルを作成しました
                CLD_TRAPPED      トレースされた子供はトラップしました
                CLD_STOPPED      子供は停止しました
                CLD_CONTINUED    停止している子供は継続されました
     SIGPOLL    POLL_IN          データ入力は利用可能
                POLL_OUT         出力バッファは利用可能
                POLL_MSG         入力メッセージは利用可能
                POLL_ERR         I/O エラー
                POLL_PRI         高い優先度入力は利用可能
                POLL_HUP         デバイスは切断しました
     Any        SI_NOINFO        si_signo メンバのみが重要です; 他のすべてのメ
                                 ンバの値は特定されません
                SI_USER          kill(2) によるシグナルを送信
                SI_QUEUE         sigqueue(2) によるシグナルを送信
                SI_TIMER         timer_settime(2) で設定されたタイマの満了で生
                                 成されるシグナル
                SI_ASYNCIO       非同期 I/O 要求の完了で生成されるシグナル
                SI_MESGQ         空のメッセージキューでメッセージの到着で生成
                                 されたシグナル
                SI_KERNEL        カーネルの様々な部分によって生成されたシグナ
                                 ル
                SI_LWP           pthread_kill(3) によって送られたシグナル

     さらに、次のシグナル特有の情報が利用可能です:

     シグナル   メンバ           
     SIGILL     si_addr
                si_trapno        マシン依存のトラップコード
     SIGFPE     si_addr          フォルト命令のアドレス
                si_trapno        マシン依存のトラップコード
     SIGSEGV    si_addr          メモリ参照フォルトのアドレス
                si_trapno        マシン依存のトラップコード
     SIGBUS     si_addr          フォルト命令のアドレス
                si_trapno        マシン依存のトラップコード
     SIGCHLD    si_pid           子プロセス ID
                si_status        終了値またはシグナル; si_code が CLD_EXITED
                                 と等しいなら子プロセスの終了値と等しく、そう
                                 でなければ、子プロセスの状態を変更するシグナ
                                 ルと等しい。
                si_uid           シグナルを送信したプロセスの実ユーザ ID
     SIGPOLL    si_band          POLL_IN, POLL_OUT または POLL_MSG のためのバ
                                 ンドイベント

     最終的に、次のコード特有の情報が利用可能です:

     コード        メンバ        
     SI_USER       si_pid        シグナルを送ったプロセス ID
                   si_uid        シグナルを送ったプロセスの実ユーザ ID
     SI_QUEUE      si_value      sigqueue(2) システムコールに渡された値
                   si_pid        シグナルを送信したプロセス ID
                   si_uid        シグナルを送信したプロセスの実ユーザ ID
     SI_TIMER      si_value      timer_create(2) システムコールに渡された値
                   si_timerid    timer_create(2) システムコールで返されたタイ
                                 マ ID
                   si_overrun    シグナルに対応するタイマオーバランカウント
                   si_errno      タイマオーバランが {DELAYTIMER_MAX} になるな
                                 ら、<errno.h> 定義されたエラーコードが設定さ
                                 れます
     SI_ASYNCIO    si_value      aio システムコールに渡された値
     SI_MESGQ      si_value      mq_notify(2) システムコールに渡された値
                   si_mqd        シグナルを生成したメッセージキューの ID
     SI_LWP        si_pid        シグナルを送ったプロセス ID
                   si_uid        シグナルを送ったプロセスの実ユーザ ID


     現在、カーネルは SIGPOLL シグナルを決して生成しません。SIGCHLD シグナル
     は、プロセスが状態を変更するか、終了するとき、キューに入れられます。ま
     た、POSIX Realtime Extensions (リアルタイム拡張) は、aio, タイマとシグナ
     ルをキューに入れるメッセージキューに似ています。コード SI_USER, SI_KERNEL
     または SI_LWP を備えたシグナルは、十分なリソースがあるなら、単にキューに
     入れられます。そうでなければ、SI_NOINFO の結果となります。いくつかのハー
     ドウェアアーキテクチャでは、si_addr の正確な値は利用可能でないかもしれま
     せん。

関連項目
     aio_read(2), kill(2), mq_notify(2), sigaction(2), sigqueue(2),
     sigwaitinfo(2), timer_create(2), timer_settime(2), waitpid(2),
     pthread_kill(3)

規格
     siginfo_t タイプは、IEEE Std 1003.1-2004 (``POSIX.1'') に適合しています。

歴史
     POSIX シグナル情報の完全なサポートは、FreeBSD 7.0 ではじめて登場しまし
     た。FreeBSD 8.1 の時点でコード SI_USER と SI_KERNEL を生成することができ
     ます。FreeBSD 9.0 の時点でコード SI_LWP を生成することができます。

作者
     このマニュアルページは、David Xu <davidxu@FreeBSD.org> によって書かれまし
     た。

FreeBSD 11.2                    April 24, 2018                    FreeBSD 11.2

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