FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.3-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.2-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | ライブラリ | 書式 | 解説 | ファイルスキーム | FTP スキーム | HTTP スキーム | HTTPS スキーム | 認証 | 戻り値 | 環境変数 | 使用例 | 関連項目 | 歴史 | 作者 | バグ
FETCH(3)               FreeBSD ライブラリ関数マニュアル               FETCH(3)

名称
     fetchMakeURL, fetchParseURL, fetchFreeURL, fetchXGetURL, fetchGetURL,
     fetchPutURL, fetchStatURL, fetchListURL, fetchXGet, fetchGet, fetchPut,
     fetchStat, fetchList, fetchXGetFile, fetchGetFile, fetchPutFile,
     fetchStatFile, fetchListFile, fetchXGetHTTP, fetchGetHTTP, fetchPutHTTP,
     fetchStatHTTP, fetchListHTTP, fetchXGetFTP, fetchGetFTP, fetchPutFTP,
     fetchStatFTP, fetchListFTP -- ファイル転送関数

ライブラリ
     ファイル転送ライブラリ (libfetch, -lfetch)

書式
     #include <sys/param.h>
     #include <stdio.h>
     #include <fetch.h>

     struct url *
     fetchMakeURL(const char *scheme, const char *host, int port,
         const char *doc, const char *user, const char *pwd);

     struct url *
     fetchParseURL(const char *URL);

     void
     fetchFreeURL(struct url *u);

     FILE *
     fetchXGetURL(const char *URL, struct url_stat *us, const char *flags);

     FILE *
     fetchGetURL(const char *URL, const char *flags);

     FILE *
     fetchPutURL(const char *URL, const char *flags);

     int
     fetchStatURL(const char *URL, struct url_stat *us, const char *flags);

     struct url_ent *
     fetchListURL(const char *URL, const char *flags);

     FILE *
     fetchXGet(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     FILE *
     fetchGet(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchPut(struct url *u, const char *flags);

     int
     fetchStat(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     struct url_ent *
     fetchList(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchXGetFile(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     FILE *
     fetchGetFile(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchPutFile(struct url *u, const char *flags);

     int
     fetchStatFile(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     struct url_ent *
     fetchListFile(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchXGetHTTP(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     FILE *
     fetchGetHTTP(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchPutHTTP(struct url *u, const char *flags);

     int
     fetchStatHTTP(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     struct url_ent *
     fetchListHTTP(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchXGetFTP(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     FILE *
     fetchGetFTP(struct url *u, const char *flags);

     FILE *
     fetchPutFTP(struct url *u, const char *flags);

     int
     fetchStatFTP(struct url *u, struct url_stat *us, const char *flags);

     struct url_ent *
     fetchListFTP(struct url *u, const char *flags);

解説
     これらの関数は、Uniform Resource Locators (URL) を使用して、ファイルを検
     索 (取り出し) とアップロードのための高レベルのライブラリを実装していま
     す。

     fetchParseURL() は、ヌル文字で終了した文字列の形の URL を取得し、RFC1738
     で詳述された Common Internet Scheme Syntax (共通インターネットスキームシ
     ンタックス) のためのコンポーネント関数にそれを分割します。このシンタック
     スを生成する正規表現は、次の通りです:

         <scheme>:(//(<user>(:<pwd>)?@)?<host>(:<port>)?)?/(<document>)?

     URL がスキーム名から始まるようには見えないなら、次のシンタックスが仮定さ
     れます。

         ((<user>(:<pwd>)?@)?<host>(:<port>)?)?/(<document>)?

     URL のいくつかのコンポーネントがすべての URL スキームに必ずしも適切ではな
     いことに注意してください。例えば、ファイルスキームは、<scheme> と <docu
     ment> コンポーネントのみを必要とします。

     fetchMakeURL() と fetchParseURL() は、<fetch.h> に次のように定義される、
     url 構造体へのポインタを返します。

     #define URL_SCHEMELEN 16
     #define URL_USERLEN 256
     #define URL_PWDLEN 256

     struct url {
         char         scheme[URL_SCHEMELEN+1];
         char         user[URL_USERLEN+1];
         char         pwd[URL_PWDLEN+1];
         char         host[MAXHOSTNAMELEN+1];
         int          port;
         char        *doc;
         off_t        offset;
         size_t       length;
         time_t       ims_time;
     };

     ims_time フィールドは、If-Modified-Since HTTP 要求のための時間値を格納し
     ます。

     fetchMakeURL() または fetchParseURL() によって返されたポインタは、
     fetchFreeURL() を使用して解放されるべきです。

     fetchXGetURL(), fetchGetURL() と fetchPutURL() は、fetch ライブラリへの推
     奨されたインタフェースを構成します。それらは、転送方法を決定し、かつ実際
     の転送を実行するために適切なより低レベル関数を呼び出すためにそれらに渡さ
     れた URL を検査します。fetchXGetURL() は、さらに us 引数によって指された
     url_stat 構造体のリモートドキュメントのメタデータを返します。

     flags 引数は、転送オプションを指定する文字列です。個々のフラグの意味は、
     スキーム独立で、下記の適切なセクションで詳述されます。

     fetchStatURL() は、要求されたドキュメントのメタデータを取得し、2 つめの引
     数によって指される構造体に入れることを試みます。url_stat 構造体は、
     <fetch.h> に次のように定義されます。

     struct url_stat {
         off_t        size;
         time_t       atime;
         time_t       mtime;
     };

     サーバからサイズを得ることができないかもしれないなら、size フィールドは、
     -1 に設定されます。サーバから修正時間を得ることができないかもしれないな
     ら、mtime フィールドは、エポック時間 (1970年1月1日午前0時) に設定されま
     す。サーバからアクセス時間を得ることができないかもしれないなら、atime
     フィールドは、修正時間に設定されます。

     fetchListURL() は、提供される URL によって指されるディレクトリの内容をリ
     ストすることを試みます。成功したなら、url_ent 構造体の malloc された配列
     を返します。url_ent 構造体は、<fetch.h> に次のように定義されます。

     struct url_ent {
         char         name[PATH_MAX];
         struct url_stat stat;
     };

     リストは、空の名前のエントリによって終了します。

     fetchListURL() によって返されたポインタは、free() を使用して解放されるべ
     きです。

     fetchXGet(), fetchGet(), fetchPut() と fetchStat() は、それらが、文字列で
     はなく struct url へのポインタの形であらかじめ解析された URL を期待するこ
     とを除いて、fetchXGetURL(), fetchGetURL(), fetchPutURL() と
     fetchStatURL() に似ています。

     fetchXGetXXX(), fetchGetXXX() と fetchPutXXX() 関数のすべては、要求された
     文書からデータを読み込むか、あるいはその文書にデータを書き込むために使用
     することができるストリームへのポインタをそれぞれ返します。個々のアクセス
     方式の実装の詳細は、変わりますが fetchXGetXXX() か fetchGetXXX() 関数のう
     ちの 1 つによって返されたストリームが読み込みのみであり、fetchPutXXX() 関
     数のうちの 1 つによって返されたストリームが書き込みのみであることを一般に
     仮定することができることに注意してください。

ファイルスキーム
     fetchXGetFile(), fetchGetFile() と fetchPutFile() は、ローカルにマウント
     されたファイルシステムのファイルである文書へのアクセスを提供します。URL
     の <document> コンポーネントだけが使用されます。

     fetchXGetFile() と fetchGetFile() は、何のフラグも受け付けません。

     fetchPutFile() は、`a' (ファイルに追加する) フラグを受け付けます。そのフ
     ラグが指定されるなら、fetchPutFile() によって返されたストリームに書き込ま
     れたデータは、内容を置き換える代わりに、ファイルの前の内容に追加されま
     す。

FTP スキーム
     fetchXGetFTP(), fetchGetFTP() と fetchPutFTP() は、RFC959 に記述されるよ
     うな FTP プロトコルを実装しています。

     `P' (パッシブ (受動的) でない) フラグが指定されるなら、(パッシブでなく)
     アクティブ (能動的) な接続が試みられます。

     `p' フラグは、アクティブな接続がデフォルトであった、初期のバージョンとの
     互換性のためにサポートされています。`P' フラグに優先するので、両方が指定
     されるなら、fetchMakeURL は、パッシブな接続を使用します。

     `l' (ロウ、低い) フラグが指定されたなら、データソケットは、高いポート範囲
     (ip(4) を参照) の代わりに、低い (あるいはデフォルト) ポート範囲に割り付け
     られます。

     `d' (ダイレクト、直接) フラグが指定されるなら、proxy サーバが定義されて
     も、fetchXGetFTP(), fetchGetFTP() と fetchPutFTP() は、直接の接続を使用し
     ます。

     ユーザ名もパスワードも与えられないなら、fetch ライブラリは、ユーザ名
     "anonymous" とパスワード "anonymous@<hostname>" で匿名ログインを試みま
     す。

HTTP スキーム
     fetchXGetHTTP(), fetchGetHTTP() と fetchPutHTTP() 関数は、HTTP/1.1 プロト
     コルを実装しています。少しうまくいくなら、それらは、RFC2616 と RFC2617 に
     準拠する可能性さえあります。

     `d' (ダイレクト、直接) フラグが指定されるなら、proxy サーバが定義されて
     も、fetchXGetHTTP(), fetchGetHTTP() と fetchPutHTTP() は、直接の接続を使
     用します。

     `i' (if-modified-since) フラグが指定され、ims_time フィールドが、struct
     url に設定されるなら、fetchXGetHTTP() と fetchGetHTTP() は、ims_time より
     新しいなら、ただ内容を取り出すために条件付きの If-Modified-Since HTTP
     ヘッダを送信します。

     fetch ライブラリの残りと調和する方法で HTTP PUT 方法を実装するよい方法が
     ないように思われるので、fetchPutHTTP() は、現在実装されていません。

HTTPS スキーム
     HTTP スキームに基づいています。デフォルトで、通信相手は、
     /usr/local/etc/ssl/cert.pem に置かれた CA バンドルを使用して確認されま
     す。このファイルが存在しないなら、代わりに、/etc/ssl/cert.pem が使用され
     ます。いずれのファイルも存在せず、SSL_CA_CERT_PATH が設定されなかったな
     ら、OpenSSL のデフォルト CA cert とパス設定が適用されます。証明書のバンド
     ルは、複数の CA 証明書を含むことができます。現在の CA バンドルの共通ソー
     スは、security/ca_root_nss です。

     信頼された CA (verify(1) 参照) のハッシュを含んでいるディレクトリを指す環
     境変数 SSL_CA_CERT_PATH と信頼された証明書の連結したバンドルを指す環境変
     数 SSL_CA_CERT_FILE を設定することによってピアの検証に使用される CA バン
     ドルを変更することができます。

     環境変数 SSL_CRL_FILE (crl(1) を参照) を設定することによって、証明書取り
     消しリスト (CRL) を使用することができます。

     環境変数 SSL_NO_VERIFY_PEER を設定することによって、ピアの検証を無効にす
     ることができます。また、これは、CRL チェックを無効にすることに注意してく
     ださい。

     デフォルトで、サービスの識別は、(また、ホスト名検証として知られている)
     RFC6125 に詳細に記述された規則に従って検証されます。環境変数
     SSL_NO_VERIFY_HOSTNAME を設定することによって、この機能を無効にすることが
     できます。

     クライアント証明書に基づいた認証がサポートされています。環境変数
     SSL_CLIENT_CERT_FILE は、PEM 形式で使用されるキーを含んでいるファイルとク
     ライアント証明書を指すように設定されるべきです。PEM 形式のキーがクライア
     ント証明書から個別のファイルであるとき、環境変数 SSL_CLIENT_KEY_FILE は、
     キーファイルを指すように設定することができます。キーがパスワードを使用す
     る場合に、ユーザに、標準入力 (PEM(3) を参照) でプロンプトが出されます。

     デフォルトで libfetch は、TLSv1 を許可し、リモートの通信相手と接続を交渉
     するとき、より新しいものを許可します。利用者は、SSLv3 を許可するために
     SSL_ALLOW_SSL3 環境変数を設定することによって、それぞれ TLS 1.0、1.1 と
     1.2 を無効にするために SSL_NO_TLS1, SSL_NO_TLS1_1 と SSL_NO_TLS1_2 環境変
     数を設定することによって、この振る舞いを変更することができます。

認証
     適切な環境変数を設定し URL あるいは struct url でユーザ名とパスワードを指
     定することとは別に、呼び出しプログラムは、次のプロトタイプの認証関数を定
     義するオプションを持っています。

     int myAuthMethod(struct url *u)

     コールバック関数は、提供される struct urluserpwd フィールドに書き
     入れるべきであり、成功すれば 0 を返し、あるいは失敗を示す他の値を返しま
     す。

     認証コールバックを登録するためには、単に fetchAuthMethod にそのポイントを
     設定します。サイトが認証を要求し、適切な環境変数が設定されていないときは
     いつでも、コールバックは、使用されます。

     このインタフェースは、実験的で、変更の対象かもしれません。

戻り値
     fetchParseURL() は、URL の個々のコンポーネントを含んでいる struct url へ
     のポインタを返します。それがメモリを割り付けることができないか、URL が構
     文上正しくないなら、fetchParseURL() は、NULL ポインタを返します。

     fetchStat() 関数は、成功すれば 0 を返し、失敗すれば -1 を返します。

     他のすべての関数は、要求された文書にアクセスするために使用されるストリー
     ムのポインタか、またはエラーが生じたなら、NULL を返します。

     次のエラーコードが <fetch.h> に定義されています。

     [FETCH_ABORT]       オペレーションが異常終了しました。

     [FETCH_AUTH]        認証が失敗しました。

     [FETCH_DOWN]        サービスが利用不可能です。

     [FETCH_EXISTS]      ファイルが存在します。

     [FETCH_FULL]        ファイルシステムの容量不足です。

     [FETCH_INFO]        Informational response 情報の応答です。

     [FETCH_MEMORY]      メモリ不足です。

     [FETCH_MOVED]       ファイルは、移動しました。

     [FETCH_NETWORK]     ネットワークエラー。

     [FETCH_OK]          エラーは、ありません。

     [FETCH_PROTO]       プロトコルエラー。

     [FETCH_RESOLV]      リゾルバエラー。

     [FETCH_SERVER]      サーバエラー。

     [FETCH_TEMP]        一時的なエラー。

     [FETCH_TIMEOUT]     オペレーションがタイムアウトしました。

     [FETCH_UNAVAIL]     ファイルが利用可能ではありません。

     [FETCH_UNKNOWN]     未知のエラー。

     [FETCH_URL]         無効の URL。

     "File is not available (404 Not Found)" のように、添付のエラーメッセージ
     は、プロトコルに特有のエラーコードとメッセージを含んでいます。

環境変数
     FETCH_BIND_ADDRESS  外向きの接続のために使用されるソケットを結びつけるホ
                         スト名または IP アドレスを指定します。

     FTP_LOGIN           URL で何も提供されなかったなら、デフォルトの FTP でロ
                         グインします。

     FTP_PASSIVE_MODE    `no' に設定されるなら、FTP コードは、強制的にアクティ
                         ブモードを使用します。他の値に設定されるなら、アプリ
                         ケーションがアクティブモードを要求したとしても、パッ
                         シブモードを強制します。

     FTP_PASSWORD        リモートサーバがそれを要求し、なにも URL で提供されな
                         かったならば、デフォルト FTP パスワードとなります。

     FTP_PROXY           FTP 要求のために使用するプロキシ (代理の) URL です。
                         ドキュメント部分が無視されます。FTP と HTTP プロキシ
                         がサポートされます。スキームが指定されないなら、FTP
                         が仮定されます。プロキシが FTP プロキシであるなら、
                         `user' が実際のユーザ名で、`host' が FTP サーバの名前
                         であるなら、libfetch は、プロキシにユーザ名として
                         `user@host' を送信します。

                         この変数が空の文字列に設定されるなら、HTTP_PROXY 変数
                         が設定されていても、プロキシは、FTP 要求のために使用
                         されません。

     ftp_proxy           互換性のために FTP_PROXY と同じです。

     HTTP_ACCEPT         HTTP 要求のための Accept ヘッダの値を指定します。空で
                         あるなら、Accept ヘッダは、送信されません。デフォルト
                         は、``*/*'' です。

     HTTP_AUTH           コロンで分離された項目のリストのように、HTTP 認証パラ
                         メータを指定します。最初と 2 番目の項目は、それぞれ認
                         証スキームとレルム (アドレス体系) です。さらなる項目
                         は、スキーム依存です。現在、``basic'' と ``digest''
                         認証メソッドがサポートされています。

                         両方の認証は、2 つのパラメータを要求します。次の順序
                         で、ユーザ名とパスワードです。

                         サーバが認証を要求し、ユーザ名またはパスワードが URL
                         の中で指定されなかったなら、この変数が単に使用されま
                         す。

     HTTP_PROXY          HTTP 要求のために使用するプロキシの URL です。ドキュ
                         メント部分は、無視されます。HTTP プロキシだけが HTTP
                         要求のためにサポートされます。ポート番号が指定されな
                         いなら、デフォルトは、3128 です。

                         FTP_PROXY 変数が設定されなければ、このプロキシも FTP
                         ドキュメントのために使用されることに注意してくださ
                         い。

     http_proxy          互換性のために HTTP_PROXY と同じです。

     HTTP_PROXY_AUTH     HTTP_AUTH 変数と同じ形式で HTTP プロキシのための認証
                         パラメータを指定します。

                         この変数は、HTTP プロキシに接続された時かつその時に限
                         り使用され、ユーザと (または) パスワードがプロキシ
                         URL の中で指定されたならば、無視されます。

     HTTP_REFERER        HTTP 要求のために使用する参照 URL を指定します。
                         ``auto'' に設定されたなら、ドキュメント URL は、参照
                         URL として使用されます。

     HTTP_USER_AGENT     HTTP 要求のために使用するユーザエージェント (代理人)
                         文字列を指定します。ユーザエージェントを区別する HTTP
                         系またはプロキシサーバで動作するとき、これは、有用と
                         なります。定義されているが、空であるなら、ユーザエー
                         ジェント (User-Agent) ヘッダは、送られません。

     NETRC               HTTP プロキシと同様に、FTP と HTTP サイトのログイン名
                         とパスワードを調べるために ~/.netrc の代わりに使用す
                         るファイルを指定します。ファイルフォーマットの記述に
                         関しては、ftp(1) を参照してください。

     NO_PROXY            プロキシ全体の使用を無効にする、単一のアスタリスク
                         か、またはプロキシが使用されるべきでないホストのコン
                         マか空白で分離されたリストのいずれかです。

     no_proxy            互換性のために NO_PROXY と同じです。

     SSL_ALLOW_SSL3      接続を交渉するとき、SSL バージョン 3 を許可します (推
                         奨されません)。

     SSL_CA_CERT_FILE    信頼された CA 証明書を含んでいる CA 証明書バンドル。
                         デフォルト値は、次の通りです: 上記の「HTTPS スキー
                         ム」を参照してください。

     SSL_CA_CERT_PATH    信頼された CA ハッシュを含んでいるパス。

     SSL_CLIENT_CERT_FILE
                         PEM は、クライアント証明書の認証で使用されるクライア
                         ント証明書/キーをエンコードされました。

     SSL_CLIENT_KEY_FILE
                         PEM は、キーとクライアント証明書が別々に格納された場
                         合に、クライアントキーをエンコードしました。

     SSL_CRL_FILE        証明書の取り消しリストを含んでいるファイル。

     SSL_NO_TLS1         接続を交渉するとき、TLS バージョン 1.0 を許可しませ
                         ん。

     SSL_NO_TLS1_1       接続を交渉するとき、TLS バージョン 1.1 を許可しませ
                         ん。

     SSL_NO_TLS1_2       接続を交渉するとき、TLS バージョン 1.2 を許可しませ
                         ん。

     SSL_NO_VERIFY_HOSTNAME
                         設定されるなら、ホスト名がサーバによって与えられる証
                         明書の主題と一致することを検証しません。

     SSL_NO_VERIFY_PEER  設定されるなら、信頼された CA に対するピアの証明書を
                         検証しません。

使用例
     proxy.example.com ポート 8080 上のプロキシサーバにアクセスするためには、
     これに似たやり方で HTTP_PROXY 環境変数を設定します。

           HTTP_PROXY=http://proxy.example.com:8080

     プロキシサーバが認証を要求するなら、認証データを渡すことに利用可能な 2 つ
     のオプションがあります。最初の方法は、プロキシ URL を使用することです。

           HTTP_PROXY=http://<user>:<pwd>@proxy.example.com:8080

     2 つめの方法は、HTTP_PROXY_AUTH 環境変数を使用することです。

           HTTP_PROXY=http://proxy.example.com:8080
           HTTP_PROXY_AUTH=basic:*:<user>:<pwd>

     ローカルホストで実行される HTTP サーバのためのプロキシの使用を無効にする
     には、次のように NO_PROXY を定義します:

           NO_PROXY=localhost,127.0.0.1

     いかなる証明書の検証なしで HTTPS ウェブサイトをアクセスします:

           SSL_NO_VERIFY_PEER=1
           SSL_NO_VERIFY_HOSTNAME=1

     クライアント証明書に基づいた認証とプライベートな CA を使用して HTTPS ウェ
     ブサイトをアクセスします:

           SSL_CLIENT_CERT_FILE=/path/to/client.pem
           SSL_CA_CERT_FILE=/path/to/myca.pem

関連項目
     fetch(1), ip(4)

     J. Postel and J. K. Reynolds, File Transfer Protocol, October 1985,
     RFC959.

     P. Deutsch, A. Emtage, and A. Marine., How to Use Anonymous FTP, May
     1994, RFC1635.

     T. Berners-Lee, L. Masinter, and M. McCahill, Uniform Resource Locators
     (URL), December 1994, RFC1738.

     R. Fielding, J. Gettys, J. Mogul, H. Frystyk, L. Masinter, P. Leach, and
     T. Berners-Lee, Hypertext Transfer Protocol -- HTTP/1.1, January 1999,
     RFC2616.

     J. Franks, P. Hallam-Baker, J. Hostetler, S. Lawrence, P. Leach, A.
     Luotonen, and L. Stewart, HTTP Authentication: Basic and Digest Access
     Authentication, June 1999, RFC2617.

歴史
     fetch ライブラリは、FreeBSD 3.0 ではじめて登場しました。

作者
     fetch ライブラリは、Jordan K. Hubbard <jkh@FreeBSD.org>, Eugene Skepner
     <eu@qub.com>, Hajimu Umemoto <ume@FreeBSD.org>, Henry Whincup
     <henry@techiebod.com>, Jukka A. Ukkonen <jau@iki.fi>, Jean-Fran,ois
     Dockes <jf@dockes.org>, Michael Gmelin <freebsd@grem.de> とその他から多数
     の提案と貢献がありましたが、Dag-Erling Sm/rgrav <des@FreeBSD.org> によっ
     てほとんど書かれました。それは、Poul-Henning Kamp <phk@FreeBSD.org> と
     Jordan K. Hubbard <jkh@FreeBSD.org> によって書かれたより古い ftpio ライブ
     ラリを置き換えます。

     このマニュアルページは、Dag-Erling Sm/rgrav <des@FreeBSD.org> と Michael
     Gmelin <freebsd@grem.de> によって書かれました。

バグ
     ライブラリのいくつかの部品は、まだ実装されていません。この最も顕著な例
     は、fetchPutHTTP(), fetchListHTTP(), fetchListFTP() と FTP プロキシのサ
     ポートです。

     必要に応じて、HTTP_PROXY または FTP_PROXY の環境変数を設定すること以外に
     実行時にプロキシを選択する方法は、ありません。

     libfetch は、(プロキシを使用する) 305 の返答を理解もしないし従いもしませ
     ん。

     エラー番号は、特定のコンテキスト内でのみユニークです。リゾルバとシステム
     のエラーのために使用されたものが行うように、FTP と HTTP のために使用され
     たエラーコードは、オーバラップします。例えば、エラーコード 202 は、FTP コ
     ンテキストでは、"Command not implemented, superfluous at this site" (実装
     されていないコマンド、このサイトで余分) と HTTP コンテキストでは、
     "Accepted" (受け付けられた) を意味します。

     fetchStatFTP() は、MDTM コマンドの結果が有効な日付であることをチェックし
     ません。

     保護されたパスワードの場合に、キーは、クライアント証明書に基づいた認証に
     使用され、ユーザは、ありとあらゆるフェッチ (取って来る) 操作でパスワード
     のためにプロンプトが出されます。

     マニュアルページは、不完全で、出来が悪く、ひどく書式化されたテキストを生
     成します。

     エラー報告メカニズムは、不出来です。

     コードのいくつかの部分は、完全にリエントラントではありません。

FreeBSD 11.2                    March 18, 2016                    FreeBSD 11.2

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